Golem(ゴーレム)とは?-世界中のコンピュータからなるシェアリングエコノミーの可能性

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からゴーレム(Golem)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。

 

ゴーレムとは?-コンピューティングパワーを取引

 ゴーレムは、余分なコンピューティングパワー(計算能力)をP2Pで取引する分散型コンピューティングプラットフォームです。イーサリアム上に構築されており、GNTというトークンを発行しています。2016年11月のクラウドファンディング(ICO)において販売された100億GNTは実に29分で完売し、当時のレートで約860万ドルもの資金調達に成功しました。現在は2017年第2クオーターのローンチを目指し開発を進めています。

 

ゴーレムの特徴-分散型スーパーコンピュータの実現

 ゴーレムにおいては「プロバイダー」と「リクエスター」の二種類のユーザーが存在します。「プロバイダー」は使っていないコンピュータリソースを提供し、代わりにGNTを通じて報酬を受け取ります。

 一方でコンピューティングパワーを購入するユーザーを「リクエスター」と呼びます。リクエスターはプロバイダーから提供されたコンピュータリソースを購入することで、本来そのコンピュータが持っている能力以上の計算を実行するための、仮想的な「分散型スーパーコンピューター」を実現できます。これによりリクエスターは自らの所有するコンピュータを用いながらにして、タスクをより効率的な形で実行できるのです。

ゴーレムのメリット-余分なコンピュータリソースの有効活用へ

 コンピュータの計算能力(コンピューティングパワー)はCPUに左右されますが、そのパワーを最大まで利用している時間は長くありません。ゴーレムでは世界中の使われていないコンピューティングパワーを共有することで有効利用することができます。特にイーサリアムは送金手数料が安いため少額決済(マイクロペイメント)に用いやすいことから、小規模からでも柔軟にコンピュータリソースを提供することができます。

 このようにゴーレムはシェアリングエコノミーの考え方を、世界中のコンピューティングパワーに応用し、「コンピュータにとってのAirbnb」を実現しているとも言えるでしょう。

ゴーレムのデメリット-実現可能性の面で課題も?

 ゴーレムは非常に先進的かつ複雑なプロジェクトであり、ロードマップ4年間と非常に長い期間を設定しているなど、実現可能性においてまだ解決すべき課題が残っている部分はがあるのかもしれません。

 

ゴーレムの普及と今後の可能性

 ゴーレムは、世界中のコンピューターの計算能力を共有しやりとりするプラットフォームとしての普及を目指しています。これが実現すれば、各個人がよりスペックの高いコンピューターを所有する必要性は薄れていくことも考えられます。

 しかしながら、このように壮大なプロジェクトであるがゆえに、実現に向けて解決すべき問題は多いのかもしれません。今後の開発状況なども注意深く追っていく必要があるでしょう。

 

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BBC編集部
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