SingularDTV(シンギュラーDTV)とは?-スマートコントラクトを活用した権利管理を実現

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からSingularDTV(シンギュラーDTV、S-DTV)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。

SingularDTVとは?-分散型”Netflix”とも

 SingularDTVは、イーサリアムベースの制作・配信プラットフォームです。NetflixやHuluのような動画配信サービスを分散的に実現したのみならず、スマートコントラクトを用いることで権利関係をより透明な形で管理します。2016年10月に行われたICOは約17分で終了し、実に約750万ドルもの資金調達に成功するなど、注目されているプロジェクトです。

 

SingularDTVの特徴

SingularDTVの特徴①-権利管理プラットフォーム

 従来のエンターテイメント業界では「制作者サイド(権利者)」と「視聴者」の間に複数の仲介者が存在し、権利関係のプロセスが非常に不透明でした。特に映画やテレビ作品に関する権利関係は非常に複雑であり、制作者や出資者などを含め実に数百人から数千人もの人々が関わっています。

 SingularDTVではスマートコントラクトを活用し、権利管理プラットフォームを構築します。従来は第三者を通じて収益配分や権利管理を行っていましたが、スマートコントラクトを用いることで、公平な収益配分に対する透明性を担保しつつ、第三者を介すことなく自動的に権利管理がなされます

SingularDTVの特徴②-都度課金制動画配信(TVOD)ポータル

 また、SingularDTVにはオンデマンド動画配信ポータルサイト(TVOD)があります。月額課金型のNetflixやHuluとは異なり、ユーザーが動画を閲覧するごとに少額の閲覧料金を支払う都度課金型です。送金手数料が安くマイクロペイメント(少額決済)に用いやすいというイーサリアムのメリットがここにも活かされています。

 動画配信による収入は、スマートコントラクトによりイーサリアムトークン「SNGLS」の持ち分に応じて配当として分配されます。ユーザーによって動画が再生されればされるほど、トークン保有者に収益が入ってくるのです

SingularDTVの普及と今後の可能性

 SingularDTVではスマートコントラクトを用いることで、制作者が直接的に視聴者にコンテンツを販売する場を実現した、とも言えるでしょう。スマートコントラクトの一つの活用例として権利管理は大きな将来性を持っていますが、SingularDTVの成否はそれだけでなくコンテンツの質にも左右されます。SingularDTVは良質なコンテンツを集め、「制作者サイド(権利者)」と「視聴者」を繋げるプラットフォームとなり得るか、今後も注目したいプロジェクトです。

 

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BBC編集部
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