Akasha(アカシャ)とは?-改ざん・検閲を受けない自由な言論空間

2017年1月22日 BBC編集部 0

   分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からアカシャ(Akasha)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 アカシャとは?-表現の自由を追求したプロジェクト  アカシャは、イーサリアムネットワーク上に構築された分散型ソーシャルメディアで、「表現の自由」を追求し生まれたプロジェクトです。”Akaha”とはサンスクリット語で「天空」を表します。現在は2016年3月に公開されたアルファ版の改良を行っており、2017年内のベータ版ローンチに向けた開発が進められています。 アカシャの特徴-改ざんや検閲を受けない言論空間  アカシャは、基本的には既存のブログと同じくコンテンツの投稿や共有ができるソーシャルネットワークサービスです。アカシャでは既存のそれらのサービスと異なり、データは全て集中サーバー上ではなく、ブロックチェーン上で分散的に記録されます。コンテンツを集中管理する中央管理者を排したことで、サイバー攻撃やハッキングによる改ざんのリスクが軽減されます。また検閲などの形で第三者によってコンテンツをコントロールされることもありません。これにより改ざん・検閲を受けることのない、表現の自由や情報への自由なアクセスが確保された言論・表現の場を実現します。 アカシャのメリット-少額からコンテンツ販売が可能  イーサリアムネットワーク上に構築されているという特徴を生かし、ユーザーは自分の投稿したコンテンツ毎にETH(イーサリアム)単位で販売することができます。またユーザーもいいね!などのリアクションの代わりにETHを投げ銭のように送金することができます。さらに、イーサリアムは送金手数料が安いため少額決済(マイクロペイメント)に用いやすく、少額からでもコンテンツの販売や購入が可能であるというメリットがあります。   アカシャの普及と今後の可能性-ブロックチェーン上のIDとなるか  改ざんや検閲を受けることのない表現・言論プラットフォームとしてアカシャが普及していけば、イーサリアムネットワーク上でアカウントと本人の言論が結び付き、将来的にはブロックチェーン上におけるID(身分証明、アイデンティティ)の役割を果たす可能性を秘めていると言えるでしょう。今後もアカシャのローンチに向けた動きに注目です。

ジーキャッシュとは?-第二のビットコインとも言われる匿名性暗号通貨

2017年1月20日 BBC編集部 0

   現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からジーキャッシュ(Zcash)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ジーキャッシュとは?  ビットコインがインターネットにおける「http」だとしたら、ジーキャッシュは「https」に当たります。この機密性とは、送金などにおける匿名性のことです。第二のビットコインとも言われたことや、多くの著名なエンジニアや投資家が支援を表明していたことで、2016年10月28日の取引開始とともに1ZECが3299BTCをマークするなど、大きく注目を集めました。 匿名性暗号通貨の特徴やメリット・デメリットについてはこちらの「匿名性暗号通貨とは?」にて分かりやすく解説していますので、合わせてお読み頂くとより理解を深めることができます。   ジーキャッシュの特徴-匿名性暗号通貨 ビットコインの場合は、ユーザーが送金や受け取りの際に利用するアドレス情報(パブリック・キー、公開鍵)とユーザーの個人情報が紐付いてしまうと、ユーザーの持っている暗号通貨の残高やいくら送金を行っているかが筒抜けになってしまいます。なぜならば、ビットコインブロックチェーン上のデータはブロックエクスプローラーを用いて、誰でも閲覧できてしまうためです。  しかし、Zcashでは送金者のアドレスや送金額は、他のユーザーからは見れません。もちろん、ブロックチェーンの特徴である分散型のシステムを保ったままです。Zcashでは、「閲覧キー」を持っているユーザーしか、該当するトランザクションの内容を見ることができません。そのため、Zcashでは閲覧できるユーザーを自由にコントロールすることができるのです。     ジーキャッシュの普及と今後の可能性 ジーキャッシュはローンチとともに大きな高騰を見せましたが、2017年3月現在では1ZECあたり0.03BTC程度に落ち着いており、一種の投機であったと考えるべきでしょう。その原因としてはジーキャッシュそのものに対する期待に加え、プレセールが行われなかったことで市場が過剰な期待感を持ったということが挙げられるでしょう。 ジーキャッシュの大きな特徴はやはりその匿名性です。ジーキャッシュが送金者と金額を匿名化する仕組み自体は様々に応用が可能ですので、今後の発展に期待したいところです。

Digix(ディジックス)とは?−金の所有権をブロックチェーン上で管理

2017年1月17日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からディジックス(Digix)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ディジックスとは?−ブロックチェーン上での金の所有権取引  ディジックスは「金」をトークン化するイーサリアム上のプラットフォームです。ブロックチェーンを活用することでその特徴である取引の透明性や改ざんの困難性を現物資産である金にも適用できます。金を裏づけとして用いることで、ビットコインなどの暗号通貨に比べて安定したデジタル資産を実現しています。   従来の金取引モデル−部分準備制度によるリスクとは?  銀行では銀行預金として預かった資金の一部をそのまま融資として貸し出すことで金利収入を得る、「部分準備制」というシステムを採用しているところがほとんどです。そのため銀行は全ての預金額を資金として保持しているわけではなく、預金者全員の預金引き出しに対応することはできません。リーマンショック時のように、金融危機などによって預金の払い戻し要求が殺到すると、銀行は経営破たんの危機に陥るのです。これは金取引においても同様であり、このように現物金を銀行に預けることには部分準備制度に起因するリスクが存在しました。  一方で、現物金を自ら保管することには、盗難に備えてのセキュリティ面の問題や、所有権を証明することが難しいなどいくつかの問題があります。   ディジックスの特徴−現物金をデジタル化  そこでディジックスは現物金をDGXトークン(ディジックス・ゴールド・トークン、Digix Gold Tokens)として発行しています。DGXトークンは同量の金によって裏付けられたイーサリアムトークンであり、1DGXはLBMA標準金1グラムの価値を持っており、すべてのDGXトークンは同量の現物金と交換することができます。  これによって金の所有権移転に関する取引手数料を削減したほか、DGXトークンに対する現物金の完全な裏づけ、ネットワークを通じた自由な金取引を実現しています。価値の安定している金に裏付けることで暗号通貨の価値のボラティリティをなくし、長期的に安定した価値貯蔵が可能になったと言えるでしょう。 ディジックスのメリット−プルーフ・オブ・アセット  ディジックスは資産の存在と所有権を証明するためのシステムとして、プルーフ・オブ・アセット(Proof of Asset、PoA)を採用しています。プルーフ・オブ・アセットでは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)から付与される分析証明書(Assay Certificates)や、大手監査機関のインスペクトレート・ビューロー・ヴェリタス(Inspectorate Bureau Veritas)による年4回の監査記録をブロックチェーン上に記録しています。これらを組み合わせたスマートコントラクトを通じて、信頼性の高い方法で現物金をDGXトークン化しているのです。 ディジックスのデメリット-現物金のセキュリティ管理  現物資産を暗号通貨トークン化するプロジェクトにおいては、現物資産を管理するセキュリティが大きな問題となります。ディジックスにおいても同様であり、現物金の保管におけるセキュリティ管理が非常に重要です。その点、信頼性の高い外部機関による監査を受け入れることである程度のセキュリティを担保することはできますが、依然として盗難や地域情勢悪化などのリスクは免れないと言えるでしょう。   ディジックスの普及と今後の可能性  ディジックスは価値の安定した金を用いたトークンエコノミーの実現を目指しています。これは金と各法定通貨の交換レートが固定されていた金本位制への回帰であると捉えることもできるでしょう。金の価値が将来的にも安定すると仮定すれば、DGXトークンを通じ安定した通貨価値、ひいては物価の安定をも実現できる可能性があります。一方で、現物金の管理に関するセキュリティには課題が残ります。監査機関の受け入れは一つのソリューションと言えるかもしれません。 […]

Golem(ゴーレム)とは?-世界中のコンピュータからなるシェアリングエコノミーの可能性

2017年1月16日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からゴーレム(Golem)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。   ゴーレムとは?-コンピューティングパワーを取引  ゴーレムは、余分なコンピューティングパワー(計算能力)をP2Pで取引する分散型コンピューティングプラットフォームです。イーサリアム上に構築されており、GNTというトークンを発行しています。2016年11月のクラウドファンディング(ICO)において販売された100億GNTは実に29分で完売し、当時のレートで約860万ドルもの資金調達に成功しました。現在は2017年第2クオーターのローンチを目指し開発を進めています。   ゴーレムの特徴-分散型スーパーコンピュータの実現  ゴーレムにおいては「プロバイダー」と「リクエスター」の二種類のユーザーが存在します。「プロバイダー」は使っていないコンピュータリソースを提供し、代わりにGNTを通じて報酬を受け取ります。  一方でコンピューティングパワーを購入するユーザーを「リクエスター」と呼びます。リクエスターはプロバイダーから提供されたコンピュータリソースを購入することで、本来そのコンピュータが持っている能力以上の計算を実行するための、仮想的な「分散型スーパーコンピューター」を実現できます。これによりリクエスターは自らの所有するコンピュータを用いながらにして、タスクをより効率的な形で実行できるのです。 ゴーレムのメリット-余分なコンピュータリソースの有効活用へ  コンピュータの計算能力(コンピューティングパワー)はCPUに左右されますが、そのパワーを最大まで利用している時間は長くありません。ゴーレムでは世界中の使われていないコンピューティングパワーを共有することで有効利用することができます。特にイーサリアムは送金手数料が安いため少額決済(マイクロペイメント)に用いやすいことから、小規模からでも柔軟にコンピュータリソースを提供することができます。  このようにゴーレムはシェアリングエコノミーの考え方を、世界中のコンピューティングパワーに応用し、「コンピュータにとってのAirbnb」を実現しているとも言えるでしょう。 ゴーレムのデメリット-実現可能性の面で課題も?  ゴーレムは非常に先進的かつ複雑なプロジェクトであり、ロードマップ4年間と非常に長い期間を設定しているなど、実現可能性においてまだ解決すべき課題が残っている部分はがあるのかもしれません。   ゴーレムの普及と今後の可能性  ゴーレムは、世界中のコンピューターの計算能力を共有しやりとりするプラットフォームとしての普及を目指しています。これが実現すれば、各個人がよりスペックの高いコンピューターを所有する必要性は薄れていくことも考えられます。  しかしながら、このように壮大なプロジェクトであるがゆえに、実現に向けて解決すべき問題は多いのかもしれません。今後の開発状況なども注意深く追っていく必要があるでしょう。  

Tether(テザー)とは?−法定通貨をデジタル化

2017年1月14日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からテザー(Tether)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 テザーとは?−デジタル化された法定通貨  「テザー」とは法定通貨と連動した価値の暗号通貨を発行するプロジェクトです。他の通貨に価値を連動させている通貨を「ペグ通貨(ペッグ通貨)」と呼びます。テザーはブロックチェーンの利点と機能性を活用しつつ、法定通貨にペグされ安定した価値の移動を実現します。そして発行されるテザーは全て、同額の法定通貨によって完全に裏付けられています。例えば、1USドルは常に1USDTで取引されるというように、その相場は常に固定されています。つまり、USドル、ユーロ、日本円などの現金を、法定通貨としての価値はそのままにデジタル化したものがテザーです。   テザーの特徴−暗号通貨と法定通貨のメリットを両立  法定通貨を既存のネットワーク上でやり取りする際には金融機関のシステムを経由する必要があり、利用者にとってはATMの利用時間や手数料などの制約がありました。一方ビットコインなどの暗号通貨はいつでも少額の手数料で取引が可能であるものの、実物資産による裏付けを持たず価値が不安定な状態です。  テザーは、ビットコインブロックチェーン上に記録されるOmniトークンとして発行されます。そのため銀行よりも安全に価値を保存でき、またビットコイン同様に少額の取引手数料で送金が出来ます。一方で法定通貨という価値の裏付けを持つ暗号通貨トークンとして、ビットコインなど多くの暗号通貨に比べ価値の流動性の低い安定した暗号通貨を実現しています。このようにブロックチェーンの利点と機能性を活用しつつ、ブロックチェーン上でより安定した価値の移動を実現できる、新たな選択肢を提供します。 テザーのメリット−プルーフ・オブ・リザーブにより法定通貨との交換を担保  テザーが保有する法定通貨と同額のテザーを発行するプロセスはProof of Reserves(プルーフ・オブ・リザーブ、PoR)というシステムによって担保されています。法定通貨の管理と新規のテザーの発行は運営母体であるTether Limitedが行います。  ユーザーがTether Limitedの保有する銀行口座に法定通貨を入金すると、同額のテザーが発行されてユーザーのテザー口座に入金されます。逆にユーザーがTether Limitedにテザーを入金するとテザーは消滅し、Tether Limitedから同額の法定通貨がユーザーの銀行口座へと振り込まれます。このようにして、Tether Limitedに入金された法定通貨は発行されたテザーと常に同額となるように維持されます。またTether Limitedに入金された法定通貨の総額は常に公式サイトに掲載されています。 テザーのデメリット−カウンターパーティリスク  ユーザーが預けた法定通貨を管理しテザーを発行するのはTether Limitedですが、もし仮にTether Limitedが持つ銀行口座からハッキングなどにより法定通貨が盗まれるとどうなるでしょうか。発行されたテザーと保有する法定通貨の総量のバランスが崩れてしまうため、Tether Limitedは両者の交換を保証できなくなります。このように、資産を預けた相手が契約不履行に陥る「カウンターパーティリスク」が存在します。円とビットコインの交換にbitFlyerのような中央集権型取引所が必要であるのと同様、現物資産と暗号通貨の交換には中央管理者の介在が必要となってしまうのです。   テザーの普及と今後の可能性 […]

Factom(ファクトム)とは?-分散型データ記録プラットフォームの概要と将来性

2017年1月14日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からファクトム(Factom)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ファクトムとは?  ファクトムはあらゆる電子データをブロックチェーン上に記録することが出来る、分散型のデータ管理プラットフォームです。ウォール街の金融データプロバイダー企業であるIntrinioと提携しているほか、土地権利の登記システムの構築についてホンジュラス政府との提携も行っています。   ファクトムの特徴:記録証明・記録管理  従来は契約書などの記録が実際に存在していることを証明するためには、信頼性の高い第三者機関(第三者機関)が記録を管理する必要がありました。例えば、不動産売買に関する契約書を個人間で交わすのみでは改ざん・不正の可能性が排除しきれないため、信頼性のおける第三者として「不動産業者」を介します。第三者機関がユーザーの情報を管理し、また取引記録や契約記録が存在することを証明する必要があるのです。しかし、第三者機関による情報管理には多大なセキュリティコストが必要なうえ、一箇所での集中管理には常に外部からのハッキングといった攻撃リスクが存在します。  これに対しファクトムは、2つの意味で第三者機関を不要とします。情報をブロックチェーン上に記録することで、記録されたデータは技術的に改ざんが困難となります。改ざんできないブロックチェーン上の記録はそれ自体が存在の証明となるため、記録の存在をその都度証明するための第三者機関を必要としません。ブロックチェーン上にあるデータをいつでも参照すれば済むのです。また記録管理についても、ブロックチェーン上の記録は改ざん不可能であるためセキュリティコストを大幅に削減でき、従来よりも低コストで管理できます。 ファクトムのメリット-ビットコインレイヤーとは?  ファクトムは、ビットコインブロックチェーンを用いて機能拡張を行う「レイヤー(層)」に構築されています。本来ビットコイン自体は、暗号通貨としての機能がメインであり、拡張性に欠ける部分がありました。しかし、ブロックチェーン外で行われた処理(オフチェイン)をブロックチェーンに記録することで、実質的にブロックチェーンの機能を拡張する「レイヤー」という概念が登場しました。  ビットコインブロックチェーンはマイナーの数も非常に多く、攻撃に対する耐久性が強いというメリットがあります。ファクトムはビットコインブロックチェーン上に構築されていることで、セキュリティ面での恩恵を受けているのです。  また2016年9月にはイーサリアム上でも利用が可能になり、さらに分散化されてセキュリティが高まった上、利便性も向上しました。 ファクトムのデメリット-ビットコインブロックチェーンの影響  デメリットとしては、仕様などがビットコインブロックチェーンに左右されてしまうことが挙げられます。ブロックの生成が10分間隔であることに加え、今後ハードフォークなどがなされた場合には、それに合わせた対応が必要となります。   ファクトムの普及と今後の可能性  ファクトムは、記録管理に関する手続きを大幅に効率化する可能性を秘めています。事実、企業監査、医療カルテ、サプライチェーン、選挙システム、資産登記、法的申請など、様々な形での応用が考えられています。いずれにしても改ざん不可能な情報記録・管理がもたらすメリットは非常に大きく、ファクトムが今後、情報記録・管理のスタンダードになっていく可能性もあると言えるでしょう。  

イーサリアムクラシックとは?-分散型の理念を追求した暗号通貨の意義

2017年1月13日 BBC編集部 0

   現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からイーサリアムクラシック(Ethereum Classic)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 イーサリアムクラシックとは?  イーサリアムクラシックとはイーサリアムから分裂して登場した暗号通貨です。イーサリアムクラシックは現在も活発に取引されているだけでなく、2017年2月にはイーサリアムクラシックを用いたハッカソンが開催されるなど、独自の発展を遂げている過程であるとも考えられます。   イーサリアムクラシックの特徴  イーサリアムクラシックが生まれた契機は、イーサリアムを利用したプロジェクトであるThe DAOのスマートコントラクトコードの脆弱性を突いて当時の金額で約65億円相当のイーサリアムが不正に送金された「The DAO事件」と呼ばれる事件です。これに対しイーサリアム開発チームは「ハードフォークによって不正送金が行われる前の状態に戻す」という手段を取ることで解決を図りました。そして最終的にはコミュニティの約90%がこれに賛成し、ハードフォークが実行されイーサリアムの不正送金は無効化されました。  しかしこの対応が中央管理的な介入であるとして、あくまで非中央集権的な暗号通貨を目指すコミュニティの一部が反発し、ハードフォークを拒否しました。その結果生まれたのが「イーサリアムクラシック」です。 イーサリアムクラシックのメリット-良好な取引環境  ハードフォークが実行された2016年7月20日以降、イーサリアムクラシックはイーサリアムとは別のブロックチェーンに記録されています。しかし両者はもともと一つの暗号通貨であるので、スマートコントラクトなどの基本的な機能は同一であり、両者に大きな差異はありません。  またイーサリアムを所持していた人は、ハードフォークに伴って同額のイーサリアムクラシックを手に入れました。新たな暗号通貨でありながら、生まれながらにして多くの人が保有することになったのです。ハードフォーク後にはPoloniexを始めとした大手取引所がイーサリアムクラシックに対応し、取引環境も比較的早く整いました。 イーサリアムクラシックのデメリット  イーサリアムクラシックはイーサリアムとの差異が小さい以上、イーサリアムの価格変動の影響を受けたり、逆にイーサリアムの価格に影響を与える傾向にあります。  実際にイーサリアムのマイナーと流通量がハードフォーク前に比べると減少したことでイーサリアムの価格が一時下落したため、ハードフォーク直後はイーサリアムコミュニティとイーサリアムクラシックコミュニティの間で激しい対立が起き、これが双方の価格に影響するといった事態も生じていました。   イーサリアムクラシックの普及と今後の可能性  イーサリアムクラシックはその誕生の経緯から、本来の分散型システムとしての理念を重視する層からの支持を集めています。クラシック派はコードを絶対視する「コードこそが法(Code is law.)」という理念の下に非中央集権性を追求しており、「コミュニティの多数決による合意形成」と「コードに則った合意形成」のどちらを重要視するかという非常に難しい問題提起に繋がっています。  一方でブロックチェーンのフォークのリスクという観点からも非常に興味深い事例であると言えます。同じような事例として、現在ビットコインはSegwitと呼ばれるフォークを予定していますが、一部から反発を受けてフォークを拒否する「ビットコイン・アンリミテッド(Bitcoin Unlimited)」と呼ばれる派閥が生まれてしまっている状況です。これらのように議論の分かれるフォークでは、分裂の危険性が十分に存在することを示していると言えるでしょう。  

リップルとは?-新たな国際送金システムを目指す暗号通貨

2017年1月13日 BBC編集部 0

 現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からリップル(Ripple)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 リップルとは?-グローバルな価値移動を目指す  RippleはシリコンバレーのRipple Labs, Inc.(リップル社)によって開発・運営されています。リップルはそれ自体の価値ではなく、リップルネットワークを通じてあらゆる資産価値をやり取りできる、「グローバルな価値移動のための分散型台帳ネットワーク」を目指しています。Googleが出資しているほか、みずほフィナンシャルグループやSBIホールディングスがリップルを用いて実証実験を行うなど、大きな注目を集めています。 リップルネットワークの基盤である「XRP Ledger」についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてお読みください。 →「リップルネットワークの基盤「XRP Ledger」とは?」   リップルの特徴①-分散型台帳で管理する「IOU」とは?  リップルネットワークは送金を行うユーザーと、ユーザー資産を保有・管理する「ゲートウェイ」によって構成されています。ゲートウェイはユーザーから資産を預かり、IOU(I owe you=借りている)と呼ばれるデジタル借用証書を発行します。IOUは預けた資産を受け取ることができる借用証書であり、資産の所有権を示していると捉えることができます。  そしてユーザーは、このIOUをリップルネットワーク上で取引することで資産の所有権を移転します。たとえばAさんがゲートウェイで100万円と引き換えに受け取ったIOUをBさんが購入した場合、BさんはそのIOUと引き換えにどのゲートウェイでも100万円を受け取ることができるのです。このようにリップルネットワークにおけるゲートウェイは銀行に近い役割を担っています。   リップルの特徴②-プルーフオブコンセンサス(Proof of Concensus)とは?  ビットコインなどで採用されているコンセンサス方式(承認方式)はプルーフオブワーク(Proof of Work、PoW)と呼ばれ、ノードと呼ばれる世界中のコンピュータが膨大な計算を行うマイニング作業を通じて記録者を選び、その承認を行っています。  一方でリップルネットワークにおけるIOU取引の記録作業は、限られた数の承認されたノードによって行われています。これをプルーフオブコンセンサス(Proof of Concensus、PoC)と呼びます。少人数かつ信頼性の高いノードに限って記録・承認を担うことで、プルーフオブワークに必要なマイニング作業での電力消費を抑え、取引承認にかかる時間を数秒以内にまで短縮できます。しかし一方で承認作業を行う者がクローズな状態になってしまうため、非中央集権性が失われてしまう恐れもあります。 […]

モネロとは?-プライバシー重視の匿名性暗号通貨

2017年1月13日 BBC編集部 0

 現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からモネロ(Monero)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。   モネロとは?-「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」  モネロは元ビットコインコア・エンジニアのWladimir J. van der Laan氏によって2014年に公開された匿名性暗号通貨です。「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」を目指し、リング署名(Ring Signature)という方式を導入しています。   モネロの特徴-「リング署名」による匿名化  多くの暗号通貨では送金処理の際、自分の秘密鍵・公開鍵を用いて署名を行っています。これに対しモネロでは複数人の公開鍵を用いる「リング署名」によって送金処理を行うことで、署名した複数人のうちの誰が送金を行ったのかがブロックチェーン上からでも判断できないようになっています。これにより、送金者を匿名化しプライバシーを保護しています。  匿名性暗号通貨の特徴やメリット・デメリットについてはこちらの「匿名性暗号通貨とは?」にて分かりやすく解説していますので、合わせてお読み頂くとより理解を深めることができます。   モネロの普及と今後の可能性-匿名性とリスク  モネロの大きな特徴はやはりその匿名性であり、それゆえに資金洗浄(マネーロンダリング)リスクが常につきまといます。実際に2016年9月には、違法ドラッグや個人情報が取引される世界最大級のオンライン・ダークマーケットのAlphaBayにおいて、モネロが決済通貨として採用されました。またそれに伴って取引量・価格ともに急上昇し、2017年2月現在では取引総額が第5位にまで上昇しています。  このような動きに対してモネロは一貫して「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」という目標を掲げており、取引におけるプライバシーの確保を最重要に位置づけています。送金における匿名性と、違法取引への対処との線引きは非常に難しく、現在も活発な議論が交わされています。

「匿名性暗号通貨」とは?-プライバシー重視の暗号通貨

2017年1月13日 BBC編集部 0

 匿名性暗号通貨とは送り手・受け手を匿名化した形で取引を行うことを可能とする暗号通貨(仮想通貨)のことです。ビットコインも個人名を公開せずに取引を行うことができますが、実はビットコインを始めとした多くの暗号通貨は完全に匿名な状態ではありません。以下で分かりやすく説明しましょう。 関連記事  それぞれの匿名性暗号通貨の概要は以下の記事で分かりやすく解説しています。 ・ダッシュ(DASH) ・モネロ(Monero) ・ジーキャッシュ(Zcash)   ビットコインの匿名性は完全ではない  よくある誤解に基づくビットコインへの批判の一つに、「匿名で利用できるため違法取引のマネーロンダリングに利用されてしまう」というものがあります。たしかにビットコインは個人情報を一切登録することなく保有・送金できます。  しかしブロックチェーン上には、どのアドレスからどのアドレスへいくら送金されたかなどの情報がすべて公開されています。個人を特定可能な情報は記録されていませんが、アドレスからその人の全ての取引記録を追跡することは可能なのです。   アドレスと特定の個人との紐付け  アドレスから取引記録を辿ることができる以上、アドレスと特定の個人情報が結びつけば、その個人の保有残高や全ての送金記録を知ることができてしまいます。  このようにビットコインなど多くの暗号通貨は取引記録が誰の目からも明らかなため、完全な匿名性を実現できていません。これに対し、暗号通貨のメリットを保ちつつ完全な匿名性を目指すコインを総称して「匿名性暗号通貨」と呼んでいます。 匿名性暗号通貨のメリット  自身の保有残高や取引記録が他人に知られることがなくプライバシーが保護されます。また企業への決済に暗号通貨を用いる場合においても、個人情報の流出といった問題が起こりえますが、匿名性暗号通貨の場合は、心配無用です。 匿名性暗号通貨のデメリット  しかしながら、全ての取引記録を確認できるという点でビットコインは高い透明性を担保していましたが、匿名化は一部その透明性が失われることを意味しています。匿名性暗号通貨は違法取引にまつわる資金洗浄(マネーロンダリング)に利用される可能性が存在します。   匿名性暗号通貨の種類  では、「匿名性暗号通貨」にはどのようなものがあるでしょうか。暗号通貨取引額で上位に入っている「ダッシュ(DASH)」や「モネロ(Monero)」、第2のビットコインとも呼ばれていた「ジーキャッシュ(Zcash)」などが挙げられます。この3つのコインについては別記事で詳しく解説しています。 ・ダッシュ(DASH) ・モネロ(Monero) ・ジーキャッシュ(Zcash)