【IOTA創業メンバーDominik Schiener氏 BBC独占インタビュー】後編

2017年10月14日 BBC編集部 0

このたびブロックチェーンビジネス研究会では、IOTAプロジェクトの創業メンバーのひとりであるDominik Schiener氏にインタビューを行いました。本記事は、前編に続く、後編記事になります。   IOTAの数ある機能のなかでも、最も重要な特徴はなんですか? スケーラビリティの特徴を除けば、取引手数料が掛からないということがIOTAの最も魅力的なポイントと言えるでしょう。ビットコインやイーサリアム上でビジネスを展開する際に、一番のネックとなるのは取引手数料です。結局のところ、全てのビジネスパーソンは利益を得るためにビジネスモデルを作ります。もしIOTAを使用すれば、彼らが取引によって得ている利益を明確に計算することができます。 IOTAの真価は、マイクロペイメントの場面において更に発揮されると思います。IOTAはパーミッションレス型であり、マイクロペイメントを可能にする唯一のブロックチェーンです。そして未来においては、機械はマイクロペイメントシステムに基づいて、互いにやり取りすることでしょう。   IoT時代を見据えて、既に様々なテストを行っているかと思います。実際にIOTAを利用したIoTプロジェクトについて、教えて頂けますか? ここでは、ほんのいくつかしかご紹介できません。ですが、我々が取り組んでいるプロジェクトのほとんどはモビリティ、エネルギー、ヘルスケア、スマートシティに関連したものです。私たちは世界中の大企業と協力をしていますが、現在取り組んでいるプロジェクトのうち、いくつかを紹介します。 Car eWallet これは想像がつきやすいかと思います。車にIOTAウォレットを与え、自動的に内部のサービス(インフォテイメントやオンデマンド)、外部のサービス(駐車料金や通行料金)に対して、車で支払いができるというものです。IOTAはこの点については完璧に適しており、特に我々が提供する「Flash」」を用いれば、瞬時に支払うことが可能です。 第四次産業革命 仕事場ある機械のセキュリティーを強めるために、ドイツとフランスにあるいくつかの大手製造企業と一緒に取り組んでいました。システムの脆弱性(アタックベクター)は、ユーザーが増えるほど高まり、セキュリティが困難となります。これらの問題を解決するために、IOTAでは自動で問題を追跡し、いつ何が起こったか、あるいはどんなコマンドが実行されたのかを知ることができます。またIOTAでは遠隔地からでも、安全に機械をコントロールすることができます。 デモの様子はこちらから: https://audit-trail.tangle.works/   CarPass Volkswagen, Innogy and BigchainDBと共に開発を進めていて、車にセキュリティの自動追跡機能を与え、いつ何が起こったかを確認できるようにしています。第三者に共有される走行距離やGPS座標などのデータは、とても興味深い分野です。これもまた、プライベートブロックチェーンと承認のないパブリック台帳の両方を利用可能とした全く新しいものとなっています。 分散型データ市場 20を超える企業と共に、プライマリデータ市場のパブリックデモンストレーションを設立しているところです。このデータ市場は機械間のマイクロペイメントでの売買を可能にする基盤となります。データはとても貴重なもので、IOTAはそれらのデータを安全に売買することを可能にします。これらの詳細については、間も無く発表されると思います。 IOTAプロジェクトの今後の展望についてお聞かせください。 […]

【IOTA創業メンバーDominik Schiener氏 BBC独占インタビュー】前編

2017年10月13日 BBC編集部 0

このたびブロックチェーンビジネス研究会では、IOTAプロジェクトの創業メンバーのひとりであるDominik Schiener氏にインタビューを行いました。IOTAプロジェクトはその発表以来、高い注目を集めており、2017年10月13日現在、暗号通貨(仮想通貨)取引市場での流通量が10番目に高いプロジェクトとなっています。本インタビューでは、IOTAプロジェクトの概要と現在進行中のプロジェクト、今後の展望についてお聞きしました。ぜひご覧ください。   はじめにDominikさんのご自身のことと、現在携っている事業について教えてください。  私の名前はDominik Schienerです。IOTAの設立したメンバーのうちの一人で、現在21歳です。出身はイタリアなのですが、IOTAプロジェクトをDavid Sønstebøと推進するため、現在はベルリンに住んでいます。 私はブロックチェーン技術に2011年頃から注目していました。初めはアルトコインのマイニングをしていて、その後に自分の会社を立ち上げました。私はスイスのザグにあるCrypto Valleyの創設を支援した一人で、ベルリンでIOTAのプロジェクトに携わる前は、ロンドンでも会社を経営していました。私は、分散型台帳技術は高いポテンシャルを持っていると思っていて、特にIoTやAIなど他の技術との掛け合わせに注目しています。私の主要な目的はこの技術を世界に導き、IoTでの最初の時代を切り開いていきたいと思っています。 ありがとうございます。IOTAの紹介と、その歴史について教えていただけますか?  IOTAの創設メンバー(Dominik Schnier氏、David Sønstebø氏、 Sergey Ivancheglo氏( 別名:Come-from-Beyond)、 Serguei Popov氏)は、2010年〜2011年頃からブロックチェーン技術に注目していて、四人全てが多様で相補的なバックグラウンドを持っています。私とDavidは起業家ですが、技術に関する知識も高いです。Sergey Ivanchegloは分散型台帳技術の専門家でSerguei Popovはランダム・ウォーク理論(株式市場の値動きの予測不可能性を論じた理論)と、確率の分野を専門とする数学者です。 我々がブロックチェーン×IoTの探求を始めたきっかけは2つあります。ひとつは、私たちがIoTのもつポテンシャルに早期から気が付いていたこと。もうひとつは、フォグ・コンピューティング(集中型のクラウド・コンピューティングと対立する概念、霧[fog]のような分散型コンピューティングのこと)のミクロプロセスを開発していくための、Jinnという物理的ハードウェアを保有していたことです。 私たちは、ブロックチェーンで実現できることの限界を知っていました。なのでIoTの世界観に特化した、Tangle(タングル)という有向非巡回グラフを用いた全く新しいモデルを開発しました。その後、私たちは2016年2月にICOで1337BTCを調達することに成功しました。   IoT時代に特化しているIOTAプロジェクト IOTAプロジェクトが描いているビジョンについて教えて下さい。 […]

Global KeyPlayer Interview vol.4 All Coin News兼Chain Finance Matthew氏

2017年5月30日 BBC編集部 0

当連載では、海外の暗号通貨およびブロックチェーンに関わるキープレイヤーにインタビューを行います。キープレイヤーの方々が関わる事業についてはもちろんのこと、業界の展望などについて話を伺っていきます。 第4回目となる今回は、All Coin News兼Chain FinanceのMatthew氏に話を伺いました。   ご自身のことと、携われている事業について伺えますか? マシュー・ワーナーと言います。ジャーナリストとして働き、基本は暗号通貨通貨とブロックチェーンにフォーカスしています。現在、All Coins  Newsというオンラインパブリケーションとブロックチェーンテクノロジーに関するプレゼンやイベントを行っているオンラインパブリケーションのChain Financeの2社に勤めています。   ブロックチェーンについての意見を教えてください。 ブロックチェーンというものは、システムにどうやって実装するかわかれば、何にでも応用できると思います。トラストレス、不変性、透明性などの特徴です。ジャーナリストとして、ゲーミングやギャンブルなど様々な業界から多くの会社が既にブロックチェーンを使っています。本日出展している会社もそうです。Auger、First Bloods、Quanta、等の会社はオンラインゲーミングやオンライン宝くじにブロックチェーンテクノロジーを導入しています。例えば、ブロックチェーン技術のもつ公平性という特徴を利用すれば、業界全体に大変革をもたらすと思います。ユースケースが生まれれば、現在のインターネットのように遍在的存在になると思います。   これまでの経験の中で、変革は既に起こっていると思いますか? 絶対に起こっています。特に暗号通貨の業界には様々な会社が立ち上がっています。ビットコインと他の暗号通貨を利用して、オンラインギャンブルができるようになりました。大規模な変更まではやはり時間かかりますが、色々な会社が現在ブロックチェーンテクノロジーを検討したり試したりし始めました。時が経つにつれて、幅広くなってくると思います。   特に注目しているブロックチェーンのプロジェクトなどはありますか? ジャーナリストですから一つだけの会社に集中できませんが、最近気になっている会社がいくつかあります。例えば、First BloodやQuantaやSatoshi Diceを詳しく調べたりするつもりです。   アジアや日本のブロックチェーン市場についてどう思いますか? […]

Global KeyPlayer Interview vol.3 GamCloud CEO Chris氏

2017年5月29日 BBC編集部 0

当連載では、海外の暗号通貨およびブロックチェーンに関わるキープレイヤーにインタビューを行います。キープレイヤーの方々が関わる事業についてはもちろんのこと、業界の展望などについて話を伺っていきます。 第3回目となる今回は、GamCloud CEO Chris氏に話を伺いました。   ご自身のことと、携われている事業について伺えますか? クリス・ノースと申します。GamCloudのファウンダーでありCEOを務めています。GamCloudはギャンブル業界のイノベーションの源となるものです。これまでオペレーター業界にいて、かつてはロンドンにあるカジノのポーカールームを所有していました。これをマレーシアのゲンティンのカジノ業者に2012年に売却した後、次に何をしようかと考えていたときに、カジノ業界に押し寄せている新しいテクノロジーに興味を持ったのです。   ゲーミング業界へのブロックチェーン技術の関係性について教えてください。 現状ではゲーミング業界は、まだブロックチェーン技術に対して準備ができているとは言えません。ビットコインにまつわるスキャンダルのせいで悪い評判もあり、その価値観をまだ乗り越えられていません。GamCloudなどがこれからイニシアチブをとって、暗号通貨だけではないブロックチェーンの利便性を市場に対して教育をしていくことで、人々にも理解されるようになっていくと思います。またFirstBloodやQuantaのようなスタートアップがこの技術を使い新しいプロダクト生み出していくことで、業界全体も重い腰を上げていくと思います。いくつかの既存業者は、この変化に素早く対応することができず淘汰されていき、新規事業参入者がそのギャップを埋めることになると思います。   特に注目しているブロックチェーンのプロジェクトなどはありますか? 個人的にはトラストレスの分野に取り組んでいるプロジェクトに興味があります。ギャンブル業界にいると、頻繁に本当に仕組みはフェアなのかという質問を受けます。たとえレギュレーターが入っていても、テストが行われていても、最終消費者にはそれが本当にフェアなのかはわからないのです。よく、プログラムの下の方に「我々のRNGはテストされたものです」という記載がありますが、ブロックチェーンの技術を使えば、この問題を解決することができます。このことは長期的にギャンブル業界に必ずインパクトを与えることになるので、特にこの分野に注力していますが、他にもブロックチェーンにおけるKYC、AML、社会貢献やRegTechなどの分野も素晴らしい取り組みだと思います。まだ市場として早期段階なので、特定の会社やプロジェクトというよりは、これらの一連の動きに注目しています。   アジアや日本のブロックチェーン市場についてどう思いますか? あまり多くを知っているわけではないですが、ベトナムなどでもブロックチェーンシーンが盛り上がっているということは素晴らしいことです。日本においてもUKと同じように、戦略が多く練られており、それをもっと労働力の安くかつ優秀なエンジニアがいるような国で実現していくというようなエコシステムが出来上がっていると思います。   ご自身の2017年の動きについて教えてください GamCloudでは引き続きギャンブル業界のテクノロジーを牽引しつつ、業界においてブロックチェーン、AI、IoT、シェアリングエコノミーなどの新規テクノロジーに関する教育をしていきます。ギャンブル業界において、どのような可能性があるのかを示す必要があります。この業界はまだまだ若く、起業家精神にあふれているので、新しい技術に取り残されないように発展していってほしいと思っています。 (そのためのクラスも始めるんですよね?) はい、それを実現するために、「デジタルフォーメーションクラス」という講座を開設して、人々にテクノロジーについてや、ビジネス化するためのロードマップ策定の方法なども教育していきます。ギャンブル業界はジャンボジェットのようなレガシーシステム上で動いているので、新しいテクノロジーをどのように使っていくかの指針を与えられればと思っています。 また、私たちは「London Tech Week」の一環として、6月12日~19日に初となる「Gambling Technology […]

Global KeyPlayer Interview vol.2 FirstBlood 共同創業者 Marco氏

2017年5月28日 BBC編集部 0

当連載では、海外の暗号通貨およびブロックチェーンに関わるキープレイヤーにインタビューを行います。キープレイヤーの方々が関わる事業についてはもちろんのこと、業界の展望などについて話を伺っていきます。 第2回目となる今回は、FirstBlood 共同創業者のMarco氏に話を伺いました。   ご自身のことと、携われている事業について伺えますか? FirstBloodの共同創業者であり、ビジネスデベロップメントのヘッドをしているマルコ・クエスタです。初めはフィンテックの分野でAlt-Optionsという会社を立ち上げ、初の電子通貨でのリテールトレーダーのためのトレーディングプラットフォームを提供していた際にブロックチェーン技術に出会いました。この技術はEスポーツに応用し、パワーゲーマーに受け入れられると考え、現在取り組んでいます。   ゲーミング業界へのブロックチェーン技術の関係性について教えてください。 はい、我々の会社がどのようなことをしているのかお話ししますね。FirstBloodは、ブロックチェーンベースのEスポーツ競技のプラットフォームであり、参加者が互いに競争し対価を得るものです。なぜブロックチェーンでのEスポーツが革新的であるかというのは、全てが透明性に基づいているからです。自分自身に賭けた場合、その金額やいつ起きたかをリアルタイムに公開するので、それに対して友達に自慢する人から、不正が起きないよう管理するレギュレーターまで全員にすぐにわかります。そのため、ゲームに関わる人々すべてにとって、より民主的で、早くて、効率的なプラットフォームを実現できます。   特に注目しているブロックチェーンのプロジェクトなどはありますか? Eスポーツのアプリケーションや支払いに関連する部分は、ブロックチェーンがまず価値を与えられるところだと思います。その後は、分散化したネットワークであるというブロックチェーンの特徴からも、より透明性の高い情報の共有という部分でその性質をもっと生かすことができれば、KYCやAMLなどの個人情報管理をより強固にして、ある特定のプラットフォームに参加しているのは、この特定人物だということをレギュレーターも含めて知ることができます。この仕組みは未成年者の参加の阻止など、個人・プラットフォーム運営者・レギュレーターにとっての悩みの種をなくすことにつながります。 (何か注目している特定のプロジェクトはありますか?) Golem(ゴーレム)という分散化したスーパーコンピューターのプロジェクトはとてもクールだと思います。みんながそれぞれのコンピューティングパワーを持ち寄って計算問題を解決する取り組みはとても興味深いです。あとはToken Card(トークンカード)というプロジェクトも興味深いです。この会社は、イーサリアム上の価値に基づいたデビットカードを作りました。それ自体はビットコインや他のイーサリアムプロジェクトでもあったのですが、トークンカードは、イーサリアム上にあるどのトークンも使えて、それがVISAカードの決済として使えるというのは非常に素晴らしいと思います。今後さまざまなサービスが融合して、ユーザーが非常に簡単に使えるようになることが、分散化世界が現実世界に価値をもたらすことにつながると思います。 イーサリアム上のソーシャルネットワークを提供するAkasha(アカシャ)というプロジェクトも興味深いです。これは、真に分散化されたネットワークであり、Facebookのような大きな中央組織に管理されるものではないので、個人情報が中央組織によって意図と反する形で使われたり売買されることのない民主的で透明性の高い仕組みとなります。   アジアや日本のブロックチェーン市場についてどう思いますか? もちろん、国によって違うと思います。日本は規制に関してより進んでいてでビットコインを通貨として認めようとしているので、リテーラーとしては商機があると思いますし、トークンを使ったオンラインのゲーミングは大きな市場だと思います。まだ日本に行ったことはないですが、これら2つのカテゴリは日本において最も可能性があると思います。   ご自身の2017年の動きについて教えてください。 現在、全精力をFirstBloodの成功のためにかけています。今は10人の小さなチームですが、マーケティング部隊やコンテンツデベロッパーなどを含めて今後拡大していく予定です。 現在アルファ版を終了するところで、100人規模の人に参加してもらいました。2017年6月ごろにはベータ版を公開する予定で、数千人が参加に興味を示してくれています。現在はイーサリアムのテストネット上にありますが、ベータ版では本番のブロックチェーンに乗せることになります。スタートアップでは珍しいことだと思いますが、当初の計画通りにプロダクトを発表し、人々にテストしてもらえることを誇りに思っています。