ブロックチェーン時代が要求する経営者のリーダーシップ:ビジネスの根本的な再構築

2017年3月20日 赤羽 雄二 0

ビジネスの根本的な再構築 ブロックチェーン時代に生き抜くには、経営者のリーダーシップがこれまでになく要求されます。既存事業が安定している場合、取締役も社員も、誰も大きな変更を望みません。業績が少しずつ低下していたとしても、必ず盛り返すことができると根拠のない期待のもと、現状を維持することに汲々としています。 ところが、新しいチャンスをつかむにも、生き残りをかけた挽回策をとるにも、ビジネスの根本的な再構築が避けられません。売上を5%伸ばそうとか、コスト削減をしっかりやろうというレベルではほとんど答えにならないからです。もっと根本的なアプローチがどうしても必要です。それは経営者にしか推進できません。   事業ビジョン、事業戦略、組織の再構築 まず始めるべきことは、事業ビジョンの再構築です。自社は5年後、10年後にどういう価値を提供するどういう会社になりたいのか、ゼロベースで考え直します。 例えば、ある人材紹介会社が「優秀な人をふさわしい会社へ一人ひとりご紹介し、活躍していただく」ことをビジョンとして創業10年、社員40人まで伸びてきた場合を考えてみます。 それがブロックチェーンベースの自動紹介システムにおいては、マッチングがスマートコントラクトによって行われるため、価値を産み、差別化をしていた部分がなくなってしまいます。そうなると紹介することで簡潔していたビジネスから、個々人のスキルを上げたり、入社後に活躍できるようにフォローしたりするトレイナー的な業務にシフトする必要があります。 これまでの事業ビジョンを、「優秀な人がスキルアップし、新しい職場で継続して活躍できるようにご支援する」という新しい事業ビジョンに書き直し、社員も「人材紹介コンサルタント」から「スキルアップコーチ」に切り替えていくことになります。 事業ビジョンが変われば、それを実現する方策もすべて変わります。どうやってスキルアップコーチの資質を持った人を多く集め、スキルアップの具体的な方法を研究し実践を繰り返すことで競合他社に提供できない効果的なノウハウを確立するか、それが決め手になります。 「人材紹介コンサルタント」であれば、実質的に営業に近いよりフラットな組織運営で十分機能していたものが、「スキルアップコーチ」であれば、もっと少人数のチーム構成とし、よりシニアなコーチがジュニアのコーチの育成をしつつ、顧客へのトレーニング、コーチングを提供する形に変えていかなければなりません。また、提供するスキル分野ごとの専門性を高める必要があるため、問題解決力強化、アクティブリスニング力強化、コミュニケーション力強化、リーダーシップ強化、プロジェクトマネジメント力強化、リサーチ力強化などに分けて、効果的なコーチングノウハウを追求していく必要があります。 報酬体系も、一人決めればいくらといった成功報酬に近いものから、一人の顧客にどのくらいの期間キャリアアップサービスを提供したか、いくつのプログラムを受講していただいたか、結果としてどのくらいの総売上になったか、顧客自身の報酬がどう上がっていったかなどに基づく、より長期的視点にたった報酬体系に変えていかなくてはなりません。 事業ビジョンが変わると、すべてが変わる必要があります。   企業文化の再構築 何より大切なことは、企業文化の再構築です。 営業的に決めれば終わり、決めた数が多ければえらい、その後の結果は問わない、次へいこ次!という文化から、一人の顧客の人生を考え、顧客のスキルアップに貢献し成長していただいてなんぼ、という価値観への切り替えが必要で、簡単ではありません。 経営者、役員および社員一人ひとりの一挙手一投足が矛盾なく、この新しい価値観に沿って動くようになるまで、そして最高レベルの運営ができるようになるまで、経営者は口を酸っぱくして、新しい文化の普及をはかっていく必要があります。 口を酸っぱくして言うだけでは足りず、例えば以下のような施策が必要です。 新しい事業ビジョン、事業戦略、組織でどういった売上、利益になるのか中期計画を立てる 顧客へのトレーニング、コーチングプログラムを企画、開発、運営する スキルアップコーチがどういう助言をどういうレベルで提供するのかプランを立案、実行する スキルアップコーチの必要スキルを明確にする 既存の人材紹介コンサルタントのうち、スキルアップコーチに転向できる人材をリストアップする 転向、スキル強化プログラムを実施する […]

分散型データベースとしてのブロックチェーン活用

2017年3月17日 森川 夢佑斗 0

第2回目となる本記事では、ブロックチェーンの分散型データベースとしての側面に注目して、解説を行っていきたいと思います。 従来のデータベース管理方式 私たちが普段利用しているWebサービスやスマホアプリ、業務システムで利用される個人情報などのテキストデータや画像や動画といったデジタルコンテンツは、基本的にそのサービスやシステムを運用する事業者が個別に所有するデータベース内で管理されています。 例えデータの内容としては同じものでも管理している事業者が異なれば、異なるデータベースに保管されます。複数のサービスで何度も氏名や住所などの同じ情報を登録しなくてはいけないことを思い出していただくとイメージしやすいかと思います。同じ情報なのに、複数の事業者のデータベースに重複して管理をすることは、登録側も管理側も無駄が多いように感じられます。同じ情報を、複数の事業者が一つのデータベースで管理することはできないのでしょうか。オフラインであれば、私達の身の回りのものでそれを実現している例があります。それは、運転免許証やパスポートです。私たちは、これらを飲食店やコンビニの店員に見せることで、生年月日から未成年かどうかを判断したり、顔写真とを見比べて本人確認を行ったりします。これは運転免許証やパスポートの発行を国が担っており、これらが正しい情報確認のもと発行されていると飲食店やコンビニが信用することで成り立っています。つまりは、国が間違った情報を出さないことおよび運転免許証やパスポート自体が偽造されたものではないという信用によって成り立っています。 つまり、以下の2点が重要となります。 最初に入力された情報が正しいと信頼できること 入力された情報が、改ざんおよび複製されないこと 1については、情報が正しいことを確認するために複数のプロセスを経て国が発行をしていることで担保されています。2については、運転免許証やパスポートは、円などと同様に物理的に改ざんや複製が困難なことで担保できています。   では、インターネット上ではどうでしょうか。ある特定のデータベース内の情報を複数の事業者が参照するということは、もとになるデータの正確性および安全性が重要となってきます。それについて、インターネット上の場合、大きく2つの問題が存在します。 記録された情報の誤りや中央管理者による不正 外部からのデータ改ざんなどのセキュリティ問題 国ほど公的な機関でしたらある程度信用しても問題ないでしょうが、民間の企業が行う場合、そのデータが本当に正しいのか、また内部で不正が行われていないかといった懸念が生じます。 また、外部からデータベースへのアクセスを可能にするということは、それだけ脆弱性のある部分を外部にさらしてしまうという危険性を持っています。そのため、例えば個人情報であったり銀行口座の残高など機密性の高い情報になればなるほど、ハッキングリスクの恐れから外部への公開を簡単にはできなくなります。(最近は、銀行APIの公開も増えてきてはいますが。) 上記のような理由から、データベース内の情報を複数の事業者が共有し利用するということが、なかなか進んできませんでした。   課題を克服し分散型データベースを実現したブロックチェーン ビットコインとよくセットで語られることの多いブロックチェーンですが、ブロックチェーンは上記で出たような問題を解決し、複数の事業者が参照できる分散型データベースとしての機能を満たしています。ブロックチェーンは、一つの事業者が集中的にデータを管理するのではなく複数の事業者で分散的にデータを管理することで、改ざんを困難にしています。これを実現するために、特徴的なデータ構造や公開鍵暗号方式、プルーフ・オブ・ワークなどの仕組みがありますがここでの説明は割愛します。 分散型データベースとしての特徴をビットコインを例にしながら見ていきましょう。まず、ビットコインのデータは、すべて公開されており見ようと思えば誰でも見ることができ、こちらのブロックエクスプローラーと呼ばれるWebツールを利用すると、世界中で行われているビットコインの取引を確認することが可能です。つまりは、ブロックチェーン上にあるデータを誰でも参照して利用できるわけです。僕が仮にアドレスAというものを所有しており、そこに0.1BTCが紐付いているとします。サービスXで、僕が自分のアドレスを登録した場合、そのサービスはビットコインブロックチェーンを参照することで、僕のアドレスAの残高を知ることができます。これは、他のサービスYであろうがサービスZであっても同様です。僕のアドレスさえわかれば、僕のビットコインの残高を知ることができます。そして、僕のアドレスにあるビットコインの残高は、ブロックチェーンの特徴として技術的に改ざんが困難です。また、ビットコインの送金は原則として所有している本人しかできません。(サービスの設計次第ではそうではない場合があります。)そのため、ブロックチェーン上に記録されているデータをサービスX~Zといった事業者は信用することが可能なのです。   ビットコインの情報以外を記録することで柔軟な活用を ビットコインブロックチェーンには、「どのアドレスからどのアドレスにいくらのビットコインが送金されたか」がタイムスタンプと共に記録されており、それをもとに「どのアドレスにどれだけのビットコインが保有されているか」も知ることができます。主にビットコインブロックチェーンには、これらの情報しか記録されていないのですが、そこに追加の情報を記録することで、ブロックチェーンの技術的な恩恵にあやかりながらビットコイン以外のデータを記録し参照する試みが増えています。 例えば、Factom(ファクトム)というプロジェクトは、文書データを独自の処理を行った後に、ビットコインブロックチェーン上に記録することで、どのタイミングでどの文書が存在したかを証明します。これは、研究論文や特許などにおいて、どちらが先かを争う場合に有効でしょう。現在ですと、権威ある機関に提出することで、それらを証明していますが、技術的に改ざんができないブロックチェーン上で記録ができるのであれば、そのような機関を通さずとも文書の存在の証明を公的に行えます。その他にも、土地の登記情報やダイヤモンドの所有権をブロックチェーン上に記録する試みが存在します。   ブロックチェーンにより、価値移転が効率化される […]

ブロックチェーン革命をリードする経営者、足を引っ張る経営者:選手交代

2017年3月13日 赤羽 雄二 0

ブロックチェーン革命がもたらす変化 ブロックチェーン時代には、すべての企業は大変大きなチャンスと、これまでにない危機に直面します。影響度の大きさは一部の産業、企業にとどまりません。 多くの産業の主軸であった「大きいことはいいことだ」がなくなり、「素早いことはいいことだ」「賢いことはいいことだ」という、これまでもその通りであったものの「大きさ」に負けがちであった要件が、はるかに重要な意味を持つようになります。 この要件をどのように満たしていくか、激しい競争が始まっています。   ブロックチェーンとの関わり合い ブロックチェーンとの関わり合いは企業によって異なりますので、それを考えてみると、 ブロックチェーンそのものを作り、提供する ブロックチェーン上にサービスを作り、提供する ブロックチェーン上のサービスを使って個人あるいは企業にサービスを提供する ブロックチェーンに関する導入コンサルティング、システム構築、経営支援を提供する ブロックチェーンから生じるデータ、マーケティングデータなどを活用したコンサルティング、情報を提供する ブロックチェーンを活用したサービスが急激に伸びているものの、自社はまだ縁がない ブロックチェーンが自社の産業・環境にも広がる気配がなくはないが、まだ表だった動きはない ブロックチェーンに接する機会は自社の産業・環境ではないし、今後ともなさそう などになるでしょうか。自社がそのどれに相当するかで、取り組み姿勢は変わってきます。 ちなみに、AとBがブロックチェーンカンパニーと呼ばれるようになります。Cも当面はブロックチェーンカンパニーと呼ばれますが、ほとんどの企業がブロックチェーンを使うようになると、特にそういった名前で呼ばれることはなくなります。インターネットが普及した今、インターネット企業と呼ばれたり、呼んだりする企業がほとんどなくなったのと同じです。   ブロックチェーン革命を生き抜く企業とは 改めて、ブロックチェーン革命を生き抜く企業はどうあるべきなのか、考えてみたいと思います。 ブロックチェーン技術の発展と社会、産業、企業への影響に対して真剣に考え、絶好のチャンスあるいは大変な危機と認識している それに合わせて自社のビジョンと戦略を立て直し、生き抜こうと決意して社長主導で動き始めている ブロックチェーン技術の理解を進めて本格的に取り組む専任チームを作り、優秀な人材には社長自ら会い、ビジョンを語り、採用を進めている 最先端技術の動向、実証実験の進捗状況を把握し、できることから次々に着手している 年功序列を廃止し、力のある人材がリーダーとして活躍している […]

中小企業にとってのブロックチェーン革命:生か死かの瀬戸際

2017年3月6日 赤羽 雄二 0

  前回、前々回と大企業およびベンチャーにとってのブロックチェーン革命のインパクトについてお話しました。今回は、中小企業にブロックチェーンがどのような影響を与えるのかについてお話していきます。   中小企業にとって激動の時代が来た ブロックチェーンはあらゆる企業に影響を与えます。多くの旧態依然とした大企業の変化を加速します。変化できない大企業は遅かれ早かれ淘汰されていきます。大企業の中央集権的な強みが急激になくなっていくからです。 また、インターネットの導入期、発展期を大きく超える急成長ベンチャーが続出します。完備された高速インターネットの上にブロックチェーンが載る形になるため、高速化やモバイル化の進展とともに手探りで進んでいた頃とは比較できないほど素早く事業が拡大していくからです。 しかもICO(Initial Coin Offering)という万人に開かれた新しい資金調達の方法が確立しましたので、数億円、数十億円もの資金が場合によっては一瞬で集まるようになりました。VCや投資銀行の役割も劇的に変わっていきます。大企業との関係で生きていた中小企業にとっては、取引先の大企業もろとも淘汰される可能性があります。 逆に、ブロックチェーンをうまく取り入れて生き残りをはかる大企業を顧客にしたり、それらのサプライチェーンにうまく入り込むことができれば、大企業が構築するブロックチェーンベースのサプライチェーンにおいて、キープレイヤーとして新たな命を得る可能性も高くなります。 コンピュータ導入期、PC導入期、インターネット導入期・発展期などには、大きな地殻変動がありました。その数倍の変化が今まさに始まりつつあります。しかも中小企業にとっては追い風とは言えない変化であり、舵取りが非常にむずかしい激動の時代が来たと言わざるをえません。 生き残りをかけて動くなら今すぐ まだブロックチェーンがどうなるかもわからず、銀行が実証実験をしているだけの状況で、もう少し様子を見たほうがいいでしょうか。 私はそういった待ちの姿勢が命取りになると思います。 この1年の変化は劇的です。1年前はビットコインは使えるのかという議論が多かったのに、今年の1月のダボス会議ではブロックチェーンの議論で持ちきりでした。ダボス会議というのは、大成功したエスタブリッシュメント、勝ち組の集まりで、今の有利な状況を一番変えたくない人たちの集まりです。 今、ブロックチェーンがあらゆる産業、機能に広まろうとしています。世界中で実証実験が始まっています。各国の中央銀行など一番保守的なところがむしろ先陣を切っています。 今ならまだ勉強会に参加したり、実証実験に何とか参加したりして、先端グループに何とか食い込むことができます。先端といっても始まったばかりだからです。日に日にブロックチェーン関連の情報が多く発信されるようになっています。新聞にもどんどん取り上げられます。 船に飛び乗るのなら今です。   社長自ら頭を切り替えるなら 中小企業がブロックチェーン時代を生き抜くには、社長自ら頭を切り替える必要があります。これは相当なチャレンジです。特に、今までメールを部下に任せていたような方はこれを機会に本気でITに取り組む必要があります。 ITに取り組むといっても別にむずかしいことはありません。PCでメールやエクセル、パワーポイントができ、スマホを活用し、Amazonなどでも平気で買い物ができればいいだけです。これをやる気がどうしても出ないなら、やはりちょっと微妙でしょう。 「PCでメールできるかどうかなど、どうでもいいのではないか」と思われる経営者は、大企業ならまだしも、ブロックチェーン時代を生き抜こうとする中小企業の経営者としてはかなりのハンディキャップを負います。 社内のブロックチェーン推進担当者が社長の説得にものすごく苦労します。苦労だけではなく、貴重な時間を無駄にします。そういう状況では、投資判断も的確にできませんし、先端的なベンチャー社長との企業連携交渉ができません。 その中小企業がブロックチェーン関連のコミュニティを作ってそこでリーダーシップを発揮しようとしても、社長がブロックチェーンを理解したまともな挨拶すらできません。 […]

現役弁護士によるスマートコントラクトの概観

2017年3月3日 林 賢治 0

 ビットコインなどの暗号通過に続くブロックチェーンの活用として、スマートコントラクトが話題にのぼることが多くなりました。今回は、弁護士として日常的に「契約」に携わっている経験も踏まえながら、スマートコントラクトを概観します。 スマートコントラクトとは  スマートコントラクトとは何を意味しているのでしょうか。ウェブサービスの利用規約のように、インターネット上の合意で成立する契約(電子的に成立する契約)とは何が違うのでしょうか。また、ブロックチェーンはどのように活用されるのでしょうか。  現在、スマートコントラクトは世界で実証実験が行われているような状況であり、その定義も明確には定まっていません。様々な定義の試みがあり、コンピューター・プログラムを利用した契約という点では理解が共通しますが、暗号化技術の使用に着目するもの、ブロックチェーンの特徴である分散型台帳の利用に着目するもの、プラットフォーム上で契約が執行されることに着目するものなどがあります。  例えば、昨年英バークレイズ銀行がUniversity College Londonと共同で公表したリサーチペーパー(https://arxiv.org/pdf/1608.00771.pdf)では、an agreement whose execution is both automatable and enforceableとされ、少なくとも何らかの締結自動化が図られた契約という形で、幅広な捉え方がなされています。  ウェブサービスの利用規約などは、通信ネットワークを利用して「サインレスで」成立する契約ですが、あくまで、自然言語で書かれた利用規約の承認という人間のアクションによって契約が成立するものです。料金の支払いなどの契約の履行も、銀行振込などによって行われ、不履行があれば裁判所等を通じた回収行為が必要です。  これに対して「スマートコントラクト」は、契約の締結と履行(あるいは少なくともその一方)がコンピューター・プログラムによって自動的に行われる(完全自動でなくても、少なくとも一定程度は自動化されている)ものであるという理解になっていると思われます。 スマートコントラクトのブロックチェーンとの関連  締結又は履行が自動化された契約という意味であれば、スマートコントラクトは、必ずしもブロックチェーンを利用するものに限らないことになります。しかし、実際にはブロックチェーンへの注目度の高まりに伴い、その活用例(ブロックチェーン2.0、3.0等)として注目されている状況です。  ビットコインのブロックチェーンについて既に多く解説されているとおり、ブロックチェーンにおける権利の記録は、過去から現在に至る権利移転のトランザクションデータが全てつながっており、参加ノードによるブロック認証を経て偽造変造が事実上不可能となった状態で、各参加ノードに公開されているという特徴を有します。  ブロックチェーンのこのような特徴を利用して、契約に要求される契約内容の真正担保や、契約に基づく権利の移転の確実性を持たせることができれば、自動化による取引コストの削減と契約実行の確実性を、同時に実現することが期待できます。  このような理由から、スマートコントラクトは何らかの形でブロックチェーンを利用する形態を指すものとして議論されているのが現状です。   ブロックチェーンの活用状況  ブロックチェーンの仕組みの方から、スマートコントラクトを見た場合、ビットコインのトランザクション情報の空きスペース等に、ビットコイン以外の権利の情報を書き込むことによって、その権利の移転や保有証明にビットコイン・ブロックチェーンを利用するというアイデアがあります(いわゆる「カラードコイン」)。 […]

ベンチャーにとってのブロックチェーン革命 :このチャンスを活かすか死ぬか

2017年2月13日 赤羽 雄二 0

  こちらは、ブレークスルーパートナーズ株式会社 赤羽雄二氏の連載コラムです。ブロックチェーンが、産業、企業、個人に与えるインパクトについて、「どういったことが起きるのか、何をすべきなのか」について、それぞれの立場の方に合わせて解説していきます。 連載:「ブロックチェーンがおよぼすビジネスインパクト」 ※第1回:ブロックチェーンが産業、企業、個人に与えるインパクト:例外なくすべてが変わる ※第2回:ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス ※第3回:ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される ※第4回:ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を ※第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる ※第6回:ベンチャーにとってのブロックチェーン革命:このチャンスを活かすか死ぬか 当記事は、その第6回です。   ブロックチェーンはベンチャーにとって20年来のチャンス ブロックチェーンがもたらす産業構造変化とビジネスチャンスについてここまでお話してきました。大企業の存在意義が真正面から問われています(第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる)。中央集権型で規模の経済に甘んじ、仲介者利益を搾取と言うべき形でとり続けてきた大企業が、今後数年で大きな変化を遂げます。 大企業はその性質上、大変保守的になりますので、自ら大きな変化を遂げることは通常ほとんどありません。しかし今回は、深刻な危機がすぐそこに迫っていることを察知した大企業が必死で生き残り策を図っています。実はここにベンチャーにとって20年来のチャンスが生まれています。 20年来、そう、インターネットブラウザが世に出た1993年からの数年と同じくベンチャーがすさまじい勢いで生み出される時期が来たのです。流通業完全制覇への道を着々と進めているAmazonは1994年に設立されました。Yahooは1995年、Googleは1998年です。国内では、楽天が1997年、サイバーエージェントが1998年です。 起業を志す方がどれほど優秀でも、時期が悪ければ逆風が吹き続けます。一方、1993~2000年はベンチャーにとって圧倒的な追い風でした。資金が集まりやすくなります。関心を持ったエンジニアが殺到します。こういうときは、顧客・消費者の感度もなり、事業が急成長します。   様子見をしていると即座に置いていかれる そうは言われても、ベンチャー社長としては、ビットコインもよくわからないし、あやしげな話もよく聞く中でスタンスを決めかねている方が多いのではないでしょうか。ブロックチェーンの実証実験の話は頻繁に聞くものの、どこからどう手をつけたらいいかよくわからない、ということでしょう。 起業準備中の方も、ハードルが高くてリーンスタートアップ的に簡単にアプリを作るわけにもいかず、迷っておられる方が相当いらっしゃるのではないかと思います。起業自体のハードルは以前に比べてかなり下がったものの、アイデア勝負だけで埒が明くようにも思えません。 といって、ここで様子見をしていると、世の中のダイナミックな変化に即座に置いていかれるとほぼ断言できます。 ジェフ・ベゾスやジェリー・ヤンが創業したとき、「すごいことになりそうだ」といてもたってもいられず起業したとは思いますが、ここまでの大発展を見越していたかどうかわかりません。成功した後、最初から確信していたと豪語しがちですが、実は胃に穴が空いてその後いつの間にか治っていたということもあるでしょう。 迷っている時間はありません。今のブロックチェーンがそのまま普及するわけではなく、きっとブロックチェーン2.0、ブロックチェーン3.0、ブロックチェーン4.0と大きく進化していきますが、後になればなるほど参入はむずかしくなります。ブロックチェーンの欠点は次々に克服されます。 今躊躇されている理由をリストアップして、 […]

ブロックチェーンプロダクトの4分類【連載:ブロックチェーンプロダクトの現在と未来】

2017年2月11日 森川 夢佑斗 0

ブロックチェーンを活用したプロダクトは、今後どのように発展していくのだろうか。当連載「ブロックチェーンプロダクトの現在と未来」では、予想されうるブロックチェーンプロダクトを4つに分類し、そのそれぞれについて現在の国内外の事例に触れながら未来における予測と課題について森川 夢佑斗氏(Alta Apps株式会社 代表取締役)が解説していきます。 当記事は、その第1回目となります。 連載:「ブロックチェーンプロダクトの現在と未来」 第1回:「ブロックチェーンプロダクトの4分類」   ブロックチェーンへの注目度は、加熱している  最近、ブロックチェーン技術をある企業が導入した、共同で実証実験を開始したといったニュースを多くのメディアで見かけるようになったように思います。  ブロックチェーンと聞くとビットコインのことなのでは?と思う方が多いかもしれません。しかし、実際は、ビットコイン以外にも様々な種類のブロックチェーンが存在します。ブロックチェーンの種類は、仕組み上はビットコインをはじめとする暗号通貨(仮想通貨)の種類だけあります。暗号通貨の取引高情報をまとめているcoinmarketcap.comによると、2017年2月現在、世界中で600種類以上の暗号通貨が確認できます。  ブロックチェーンとは、ビットコインだけを指すものではないということが伝わったでしょうか?しかし、なぜ今、多くの企業やメディア、起業家からビジネスマンまでがブロックチェーンに注目しているのでしょう?  MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏は、「ブロックチェーンは、インターネット並みのインパクト、そして多くの機会とイノベーションを解き放つポテンシャルがある」と述べました。今でこそ、私たちの生活は、インターネットなしには考えられません。上記の伊藤氏の言葉を借りるならば、それと同じことがブロックチェーンについても当てはまると言えるでしょう。  つまり、現在インターネットが活用されている分野には、ブロックチェーンも活用が期待されると言い換えられます。実際、昨年に経産省が行なった「ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査」によると、ブロックチェーン技術の潜在市場は、67兆円と予測されています。もちろん、予測が全て正しいとは思いませんが、それだけのインパクトがあると政府も考えているということです。  確かに、ここまで聞くとなんだかブロックチェーンというものは多くの可能性があるようだと感じられます。もちろん、ブロックチェーンは革新的な技術であり私自身もその魅力を強く感じていますが、どんな課題でも解決する万能薬ではありません。そのため、ブロックチェーンやビットコインなどが何を解決するために発明されたのか、そして現在何ができて、何が課題視されているかを理解する必要があります。ブロックチェーンのもたらす未来に花を咲かせることは良いのですが、地に足のつかない期待はブロックチェーンの着実な進歩と関わりなく、多くの失望を生んでしまうことに繋がります。今回のブロックチェーンおよび関連領域への注目を、単なるブームに終わらせないためにも、適切な知識と未来への予測を持って、この分野の話題を盛り上げていければと思います。  前置きが長くなってしまいましたが、当連載が皆さんがブロックチェーンのある未来を予測する際の道しるべになれば幸いです。では、話を続けていきましょう。   ブロックチェーン活用は、金融分野以外へも波及  国内でもメガバンクをはじめとする金融機関が、ブロックチェーン技術の研究を行なっています。国外においては、中央銀行が主導して導入を進めている例も出ています。ビットコインが、決済手段として「お金」に近い存在として扱われていますので、金融機関が注目しているのも納得しやすいかもしれません。  しかし、ブロックチェーンやビットコインは金融分野だけに止まるものではありません。先ほどの経産省の調査によると以下のような分野で具体的に活用が期待されています。  海外でもこれらの領域での活用が始まっており、様々なプロジェクトやスタートアップが登場しています。また、国家単位でもエストニアやスウェーデン、ホンデュラスやジョージア共和国などでも土地の登記をはじめ様々なbに分野にブロックチェーン技術の導入が行われている。  プロダクトとしての見え方は、上記の通りなのですが、ブロックチェーン技術をどのレベルまで組み込むかによって、裏の仕組みについてはいくつかの段階があります。   ブロックチェーン技術を用いたプロダクトの4分類  大きくわけると、これまで企業が行なっていた一部のプロセスがブロックチェーン上で行われるようになる場合、もしくはその全てがブロックチェーン上で行われるようになる場合に分けられます。 […]

大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる

2017年2月6日 赤羽 雄二 0

こちらは、ブレークスルーパートナーズ株式会社 赤羽雄二氏の連載コラムです。 連載:「ブロックチェーンがおよぼすビジネスインパクト」 ※第1回:ブロックチェーンが産業、企業、個人に与えるインパクト:例外なくすべてが変わる ※第2回:ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス ※第3回:ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される ※第4回:ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を ※第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる ※第6回:ベンチャーにとってのブロックチェーン革命:このチャンスを活かすか死ぬか 当記事は、その第5回です。   中央集権型しかできなかったので、大企業の存在意義があった これまでのIT技術では、企業活動は、中央で意思決定を行い、中央の顧客データベースを管理し、送金・決済などの諸手続をするのが現実的でした。企業規模が大きいほうが効率がよく、投入資源が大きく、信頼感を担保しやすいため、どんどん巨大化しました。 銀行・証券会社・保険会社も、またFacebookをはじめとするSNSや、Uber、AirBnBなど急成長中の新興シェアリング・エコノミー企業も同じでした。 インターネットにより、一部の企業だけが驚くほど巨大化して数兆~数十兆円の時価総額を謳歌し、中央集権型の高収益事業モデルをひたすら追求することになったわけです。 業界、サービス内容にもよりますが、サービス内容の充実さと信用度の点で大企業には存在意義があり、中小企業やベンチャーでは到底太刀打ちできない決定的な差がつきました。 ブロックチェーンはベンチャーを圧倒的に有利にする ところが、ブロックチェーンが普及すると、中央集権型で信頼を担保する必要がありません。改ざんの恐れがなくなるので、サービスを提供するのがベンチャーであっても、利用者が安心してサービスを使えるようになるからです。 こうなると、銀行からお金を借りなくても、貸したい人と借りたい人がブロックチェーン上のサービスでつながり、一定の手続き、マッチングを通して自由に貸し借りできるようになります。 不動産売買も売りたい人と買いたい人が直接売買できるので、不動産屋さんを通して、高い手数料を払うこともありません。 人材紹介も、30%もの高い紹介料を払わなくても、雇いたい企業と働きたい人が安心して直接出会うことができるようになります。 アフリカやアジアから欧米に出稼ぎに行った方々が故郷の家族に送金する際に、10~20%以上の手数料を銀行などに取られることもなくなります。 信頼性というメリットが全く必要なくなりますので、今度は大企業のデメリットが大きくクローズアップされます。中央集権型を維持するための膨大な数のスタッフ、部門間の壁、煩雑・過剰な書類手続き、意思決定のおそさなどがすべて大企業の足を引っ張ります。 構造的に、もうベンチャーに勝ちようがなくなるわけです。重厚なよろいかぶとで戦って圧勝していたのに、突然戦いが42.195キロのマラソンになったようなもので、どうしようもありません。 本来は、そういった重厚なよろいかぶとは余計だったわけですが、中央集権型のメリットがあまりにも大きかったので許されていた、しょうがないものとされていた、あるいは気づかれていなかった、というだけのことです。 […]

ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を

2017年2月2日 赤羽 雄二 0

こちらは、ブレークスルーパートナーズ株式会社 赤羽雄二氏の連載コラムです。 連載:「ブロックチェーンがおよぼすビジネスインパクト」 ※第1回:ブロックチェーンが産業、企業、個人に与えるインパクト:例外なくすべてが変わる ※第2回:ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス ※第3回:ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される ※第4回:ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を ※第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる 当記事は、その第4回です。 飛行機もコンピュータもインターネットも、最初は全く理解されなかった ライト兄弟が人類で初めて飛行に成功したとき、誰もそれが可能なものだと認めませんでした。 コンピュータが発明されたとき、有識者でさえ「将来、世界で1台くらいなら必要になるかも知れない」と発言をしていました。 インターネットは1990年頃、エンジニアの遊びだと思われていました。 これらの例について、その後の爆発的な発展を予想した人はほとんどいません。 人類の叡智と言っても、本当にたかが知れています。見たことのないもの、それまでの常識と違うものに対して、後から見ると驚くほど先見性がなく、その割に大変もっともらしくこけおろすのが常です。 ブロックチェーンに関しては、ビットコインが最初、違法サイトに使われていたとか、マウント・ゴックスの事件でさらに怪しいとか、価格が極端に上下するので決済に使えないなど出発点は相当ネガティブでした。理解されるどころか社会的に不適切なものとして否定されていたわけです。   ブロックチェーンが世の中を決定的に変える理由 ゴールドマンサックスのようなトップクラスの投資銀行ですらも数年前はビットコインやブロックチェーンに対して否定的でした。ところがここに来て、大手の金融機関も、各国の中央銀行ですら、ブロックチェーンを使った新しい仕組みの導入に全力で取り組んでいます。 欧米、アジア、アフリカなど世界各国がその話題で持ちきりですし、ダボス会議ですら例外ではありません。この変化のスピードが驚くほどです。認知され普及し始めるまでのインターネットに比べても、電光石火と言って過言ではないでしょう。 なぜそこまで一気に、急に注目されているのでしょうか。 私の理解では、インターネットという情報インフラが開発途上国にいたるまで広範囲に普及している一方、その割に安全性には常に不安を抱え、送金費用などは大きいままといった問題点がダブルに後押ししたと考えています。 ブロックチェーンの多方面かつ莫大なメリットの前には、わずか数年前にあった不適切な事件の記憶が吹っ飛んでしまったわけです。 非効率・高コストだった決済方法や証券取引を大きく改善するだけではなく、クレジットカード、契約書、物流、不動産取引、ダイヤモンド取引、500億個~数十兆個がインターネットにつながるといわれるIoT(Internet of […]

ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される

2017年1月26日 赤羽 雄二 0

こちらは、ブレークスルーパートナーズ株式会社 赤羽雄二氏の連載コラムです。 連載:「ブロックチェーンがおよぼすビジネスインパクト」 ※第1回:ブロックチェーンが産業、企業、個人に与えるインパクト:例外なくすべてが変わる ※第2回:ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス ※第3回:ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される ※第4回:ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を ※第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる 当記事は、その第3回です。 産業革命、PC革命、インターネット革命以上に変化が早い 前回、「ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス」を詳しくお話しましたが、ブロックチェーン技術による変化は、あらゆる産業、企業、個人に影響を及ぼし、ビジネスチャンスを生み出します。 しかも、その変化のスピードは1800年代の産業革命や1970年代のPC革命、1990年代のインターネット革命よりも段違いに早いと考えたほうがよさそうです。 もちろん、これからどのようなスピードで変化が起きるのかは誰にもわかりません。ただ、私がそのように考える理由がいくつもあります。 第一に、ブロックチェーンによるサービスは、インターネットの上に構築されます。インターネットは数十億台のスマートフォンとPCによって先進国に限らず世界中に広がっています。IoT(Internet of Things)の発展により、2020年には500億個以上、あるいは1000億個もの物がインターネットに接続されるとも言われています。世界で77億人とすると、一人あたり6~13個ですので、十分ありそうな数字です。したがって、ブロックチェーンを必要とする状況は今も莫大にありますし、今後さらに拡大していきます。 第二に、ブロックチェーンプラットフォームはイーサリウムがすでに提供しており、誰でもその上でのサービスをすぐに構築できる状況になっています。さらにイーサリウムを超えるべく、多数のプラットフォームが生まれています。ブロックチェーンごとの接続も可能になっていきます。そうすると、導入スピードもますます加速します。 第三に、スマートコントラクトによって人手を介さずに多くのサービス、決済ができるようになります。人件費削減効果が非常に大きいので、企業としては一刻も早く導入したいという強いニーズがあります。新興企業ほど、少ない人数のままで急成長することができますので、より抵抗なく進めることができます。また、ブロックチェーンによって中央集権型のデータベースや会員コントロールをしなくてもよくなることも、大きなコスト削減につながります。 第四に、グローバル化によって世界中がつながっています。ビットコインを始めとする暗号通貨がそれを格段に進化させ、取引がどの国、企業、個人とも、瞬時に実行できるようになります。暗号通貨への各国政府の規制がどのように進むかによりますが、この数年の動きを見ていると、もう止めることはとうていできないと私は判断しています。暗号通貨のメリットが非常に大きく、社会のイノベーションに多方面から寄与するからです。 これらの結果、ブロックチェーン技術による変化は、誰もが驚くほど早いと考えています。どのくらい早いかというと、2年後には、ブロックチェーンを基盤としたサービスが人材紹介、投資、物流、企業間取引などで次々に始まっていても、不思議ではないと思えるくらいです。企業、消費者にとっては、単に便利なので使っている、特に意識せず使っている、という状況になります。   「先行優位」を重視すべき それだけのスピードで変化が進むとしたら、企業にはどういう意味があるでしょうか。それは間違いなく、「先行優位」を重視すべきということです。 他社のお手並み拝見、という余裕がありません。他社が出した商品への市場の反応を見て、よりよいものを出し、後から市場を席巻する、という従来の上位企業の戦い方が全く通用しない可能性が高いと思います。それまでに勝負が終わってしまいます。 お手並み拝見しているうちに、他社がブロックチェーンベースで決済コストを1~2桁下げ、スマートコントラクトで自動的に契約・決済を進め、顧客も取り込んでしまう、ということが冗談抜きに起こりえます。そうなってしまうと、ブロックチェーンベースの開発ができるエンジニアの確保もいっそう困難になってしまいます。後からどう割り込むというのでしょうか。 […]