ルフトハンザ航空がスイスのブロックチェーン企業と提携、ICOへ

 

2017年10月10日、ドイツの拠点を置く大手航空会社ルフトハンザ航空が、スイスの旅行プラットフォームアプリを提供するブロックチェーン企業と提携することを発表しました。イーサリアムの技術を旅行業界に導入し、分散化を推し進めていくようです。

分散型航空券市場を提供するWinding Tree社

ルフトハンザグループは、スイスのブロックチェーンスタートアップであるWinding Tree社とパートナーシップを結ぶことを発表しました。Winding Tree社は、B2Bの分散型パブリックブロックチェーン上で、航空券の販売市場サービスを提供していることで知られています。今回の発表によると、今後ルフトハンザ航空のAPIを、Winding Tree社のパブリック・イーサリアムブロックチェーンと統合していくそうです。

Winding Tree社の航空券市場を用いることで、ユーザーはExpediaやBooking.comのような、OTA(オンライントラベルエージェンシー)と呼ばれる中間業者を経由せずに、より安く効率的に航空券を購入することができるようになります。一方、航空会社側(ルフトハンザ航空)にとっても、中間業者を迂回して直接顧客に航空券が販売できるだけでなく、各取引にかかる手数料も大幅に低下するため、メリットがある仕組みとなっています。

ルフトハンザの目線の先

ルフトハンザ航空は、「この先、ホテルや航空会社、その他旅行産業に携わっているプレイヤーは、Winding Tree社のプラットフォームの上でサービスを展開することになるでしょう。そして、ユーザーに対してコンテンツ(旅行商品)を提供することに特化したプレイヤーは、今後、ブロックチェーン上のB2Bの分散型取引市場にて流通しているなかから、ユーザーの希望に沿ったコンテンツを探し出すことになるでしょう。」と述べており、今後OTAが旅行商品を調達する先として、分散型市場が台頭してくる可能性について示唆しています。今後は実際の導入テスト開始に向けて、ルフトハンザ航空の提示する要件に合わせて、Winding Tree社がサービスを開発していくとのことです。

ブロックチェーンによって塗り替えられる旅行業界

Winding Tree社は、2017年11月1日から11月8日まで、同社の発行するLIF(リフ)トークンのICOを行うことを発表しており、ICO期間中に調達した資金はプラットフォームの開発費用として利用されるそうです。ルフトハンザ航空が投資している額については公表されていませんが、他の航空会社からも高い注目を集めているようです。

今回のルフトハンザ航空の発表は、ドイツ発の世界最大手旅行会社、TUI(Touristik Union International)を後追いした形になります。TUI社は2017年8月に、「Bed Swap」という独自のプライベートブロックチェーン計画を発表しています。TUI社の「Bed Swap」構想では、ブロックチェーン上でTUI社の抱えているホテルの空き部屋在庫情報を、スマートコントラクトを用いて管理する社内運用システムの実現を目指しているようです。

2000年代に入り、オンライン化の波が押し寄せていた旅行業界でしたが、ここにブロックチェーンの波が加わることによって、更に業界構造に変化が起こりそうです。引き続き、ドイツの旅行業界を支える巨人と、日本の旅行業界の動向にも注目です。

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BBC編集部
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