米国証券取引委員会発表のレポート、事業者によるICOへの規制を示唆

2017年7月25日、米国証券取引委員会(以下SCE)はICOに関するレポートを公表しました。今回の発表で、SCEは仮想通貨の取り扱いについて、発行主体がどのような形であっても米国内における有価証券の販売及び販売は米国証券取引法が適用されるとして、トークン売買にもこの法が適用されるとの見解を示しました。ICOについても連邦証券取引法が適用され、株式を発行する行為と同様の扱いを受けなければいけない、と警告しています。

相次ぐICO詐欺

この背景にはICOを謳った詐欺が出回ってきたことにあります。SCEはICOを登録制にすることでICOに参加する投資家への注意を促す旨を、レポートの後半部分に記載しています。ICOをしている事業者の登録届出書やForm S-1などをSCEのウェブサイトで確認することができるようになり、こちらを確認することで悪質な事業者かどうか、ある程度まで判別することが可能になりました。SCEは、ICOで得た資金がどのような用途で利用されるのか、ICOで得られるトークンにはどのような効果があるのか、トークンを返還する際の返金フローや転売可否などについて、理解した上で投資をするように呼びかけています。

 

ICOのブラックボックス

SCEはICO詐欺から投資家を救済する際に4つの課題が存在すると主張しており、大きくまとめると以下のようになります。

1.暗号通貨の性質上、従来の金融機関のように資金の流れを追跡し、個人を追跡することが困難である。

2.ICOや暗号通貨の取引及びユーザーは国をまたがって世界中に点在しているため、各国の行政機関や捜査機関の協力を得られない限り、問題のある取引に携わっている人物に関する情報を収集することが難しい場合がある。

3.暗号通貨を利用するユーザーデータを収集・管理する中央当局が存在せず、SCEは捜査する際に他の情報源を当たらざるを得ない。

4.個人・事業者が所有する暗号通貨を凍結することは、現状できない。

投資を募る側も投資する側も、国法証券取引所と同様に、原則的に登録が必要となるということをSCEは主張しています。ICOは非常に容易に行うことができる資金調達方法として期待されていましたが、今回の発表によってICOによる資金調達の難易度があがるため、現在まで続いているICOバブルが崩壊する可能性があります。

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BBC編集部
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