Maybank銀行が銀行口座を持たない19000人の移民労働者へ決済ソリューションを提供

 

2017年10月4日、Maybank銀行のシンガポール拠点が、巨大な寮で生活を送る移民労働者に対して、ブロックチェーンベースのデジタル決済手段を提供することを発表しました。Maybank銀行は、InfoCorp社の提供するCrossPayというブロックチェーン決済ネットワークを利用するとのことです。

銀行口座がなくても決済ができる世界

CrossPayでは、決済に特化したプライベートブロックチェーンプラットフォームであり、顧客データの保管にブロックチェーンを活用しています。一方で、Maybank銀行は現在、寮の入居者を管理しているTSGroup社と入居者数の最終調整を行っています。ひとつめの拠点となっている寮には既に16,800人の移民労働者が住んでいますが、Mandaiに新たにできる拠点にもう2000人ほど住むことが見込まれているとのことです。InfoCorp社CEOであるRoy Lai氏は、インタビューに対して「ブロックチェーンの真価はオンラインの銀行口座を持たない人々に安全な決済手段を提供できることにある」と述べています。特に現地の銀行口座システムに不慣れな移民労働者に関しては、より便利な決済手段となることでしょう。

移民・難民にとっての希望

移民労働者向けのブロックチェーンソリューションは、今回のシンガポールの例に留まりません。フィンランド政府は、現地のfintech(フィンテック)スタートアップであるMONI社と提携を結び、同国に移住してくる難民向けにブロックチェーンベースのデビットカードを提供する計画を発表しています。国民IDを紛失していても、取引履歴を安全に追跡できるブロックチェーンの強みに注目が集まっています。

Maybank銀行の国際銀行部門トップのAmos Ong氏は、「金融サービスへのアクセスを持たない人々に対して、InfoCorp社と協力してサービスを提供していきたい」と前向きな姿勢を表明しています。ミャンマーのロヒンギャ問題をはじめとして、移民難民の問題は世界中で発生しています。一度国際経済から取り残されてしまうと貧困からの脱出が困難になるといわれていますが、このような領域においてブロックチェーンが救いの手を差し伸べていくことに今後も期待が集まります。

この記事をシェアする:
BBC編集部
About BBC編集部 249 Articles
ブロックチェーンビジネス研究会(略称:BBC)編集部です。海外の業界ニュースや、ブロックチェーンや暗号通貨について基礎的な内容を発信していきます。