STOはブロックチェーンを新たな繁栄へと導くのか

by BBC & TokenUP

2017年のICO(Initial Coin Offering)ブームにより、ICOという仮想通貨による資金調達法が世界中で盛んになっているが、規制が十分に整備されていないなどの問題から様々な弊害も生まれている。それらの問題に対し、2017年末に、STO(Security Token Offering)という資金調達法が多くの注目を集めている。

STO起源

ICOであれSTOであれ、IPO(株式公開)を基にした投資方法である。

IPOはInitial Public Offeringの略語で、日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」と表す。これは企業が初めて株を投資家などの一般大衆に売り出し、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることを指している。現代の金融ビジネスはIPOに基づいて成り立ったといっても過言ではない。

2013年、ブロックチェーンプロジェクトはIPOの概念を参考にすることでICOという斬新な資金調達法を作り出した。ICO(Initial Coin Offering)とは企業がプロジェクトを遂行するために初期段階でトークンを公開発行することで一般大衆からBTC、ETHなどの仮想通貨を調達することである。

2013年から2014年まで、ICOは順調に発展してきた。中でもイーサリアム(Ethereum) はもっとも成功した例であり、2017年のICOブーム期にはICOによる調達された資金は百億米ドルを超えた。

ICOを行う際に、ライセンスなど一切要らず、公の機関からの監督も受けないため、ICOに参加することは、非常に簡単ではあるが、その分リスクも異常に高い。ICO投資家には、初心者が半分以上を占めており、ICOは詐欺などにも利用され、被害を受ける投資家が出るなど、取引市場の秩序が乱されたケースは少なくない。つまり、仮想通貨市場における資金調達法は変革の時期に来ている。そこで、STO(Security Token Offering)という資金調達法が注目されている。 STO(Security Token Offering)とは証券型トークンの新規公開を示している。これは従来の証券に似た性質を持ち、企業の株、債権、金など何らかの具体的な資産の裏付けを持っているトークンで、法的には各国の証券法の下で適切に規制される。また、STOは単なる新たの資金調達法ではなく、伝統的な資産をトークン化にすることで資産の流動性を高め、その資産が流動時発生するコストを削減することもできる。

STOは本当に優れているか

一般的には、企業はIPOを行うためには、数年の時間をかけて準備する必要があり、要求される資料を提出後、監督機関からの審査及び審問といった課題に直面する。これは複雑かつ非常に手間をかける過程である。それに対し、STOはブロックチェーンに基づいた技術を用いることで複雑な手続きを簡略化し、資金調達の時間を大幅に短縮することが可能になる。

ICOの資金調達時間も長いではないが、ICOが発行するトークンは監督を受けず、具体的な資産の裏付けを持ってないエアコイン(Air coins)であるリスクが高く、エアコインの大量存在は仮想通貨市場の秩序を破壊する恐れがある。つまり、STOの出現は市場に対して資産に裏付けのあるトークンに対する需要に繋がる。 STOはIPOとICOの利点を活かし、監督、リスク、投資難易度、発行時間周期等方面で優れている。

したがって、今後2年間に、STOの調達資金は数万億米ドルに達するという業界内から意見もある。しかし、経済活動の一環である以上、その得られる利益がコストを超えることで“優秀”だと言える。 STOはより素早く、効率が高い金融商品を作り出せる。伝統的な資産調達と比較すると、STOには合法性があるだけでなく多方面からコストを削減できる。


伝統的な資金調達のコスト  VS   STOのコスト

STOには土台となるブロックチェーン技術による自己監督とコスト削減の利点があるため、業界から注目されている。だが、STOも完全に安全な資金調達法ではなく、一定なリスクが存在する。

STOと関わるリスク

  • Security Tokenセキュリティ トークン発行側の安定性

STOはIPOの一部分の利点を受け継いだが、発行会社のトークン管理及び発展がまだ不安定のためリスクが高い。

  • セキュリティ トークンの安定性

STOに基づいてトークンを発行した場合でも、トークンの価値変化は大きい。また、ブロックチェーン技術に基づいているとしても絶対に安全ではなく、ハッキングされる恐れもある。

  • 投資収益率

STOは投資者をスクリーニングすることができず、STOに参加することも難しくないため、万が一プロジェクト、あるいは企業は何らかの問題が生じた場合、初心者投資家も大きな損失を受ける。

世界諸国のSTOに対する監督

  • アメリカ:STOはSEC(The U.S. Securities and Exchange Commission)とCFTC(The U.S. Commodity Futures Trading Commission)からの監督を受ける。SEC(証券取引委員会)委員長を務めるジェイ・クレイトン氏によると、どんな方法でトークンを発行しても、証券法に従うべきである。アメリカ証券法には、2種類の証券が定められている。一つ目は、株、債権など株式と債務と繋がるもの;二つ目は、形式にとらわれない投資契約であり、STOはアメリカ証券法に適合する。
  • シンガポール:シンガポール金融管理局(MAS)によると、STOはシンガポールの証券先物法に認められる範囲に属するが、トークン発行者は公開発行する前にMASに資料を提出すべきである。よって、シンガポールにおいては、STOは合法的な資金調達法となる。
  • マルタ共和国:マルタにおいては仮想通貨カストディサービスのライセンス申請が要求される。
  • 日本:STOに関する政策はまだ何も存在しない。

世界各国には現行している法律及び仮想通貨に対する監督政策はまだ明らかになっていないが、コンプライアンスがキーワードとなる。合理的な監督こそ、今後STOの発展を支えていく。


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