音楽・イベント産業で活躍するブロックチェーンスタートアップ5社

2017年11月15日 BBC編集部 0

  今回の記事では、音楽・イベント産業において活躍している、海外のブロックチェーンスタートアップを5社、紹介していきたいと思います。音楽・イベント産業は、大企業が絶大なパワーを有しており、彼らの後ろ盾なしには個人のアーティストが大きな成功をつかむことは難しくなっています。 このようにパワーバランスが偏った業界において、ブロックチェーン技術を武器に戦う新規参入者が、どのように展開していくかに注目が集まっています。またパワーバランスの問題だけでなく、チケットの転売問題など、長年イベント産業を悩ませてきた様々な問題をブロックチェーンが解決する可能性についても述べていきます。 イベント産業をディスラプトする 1.KickCity KickCityの創業者は、市場規模30億ドルと見積もられている巨大産業である、イベント業界の抱えている問題について指摘しています。今日の世界では、1分あたりに100個以上ものイベントが同時に開催されていますが、イベントオーガナイザーやイベント代理店は、常に複数の問題に直面しています。彼らは自身のイベントのマーケティングや宣伝を行うにあたり、クレジットカード会社や銀行に多額の手数料を支払っていることに加え、チケットの転売や詐欺といった問題にも対処を行っていかなければなりません。イベントの予算のうち、およそ20%がマーケティング活動に用いられているとされるなか、半分以上のイベントオーガナイザーは集客率の低さに頭を抱えています。加えて、26.4%のイベントオーガナイザーは、どのオンラインツールを用いてイベントの集客を行えばいいのか把握できていないとのデータが出ており、非効率的なオンライン広告事業者に振り回されている可能性があります。 既存のオンライン広告配信プラットフォームは、ユーザーに多大な費用を負担させるようにデザインされている、といえます。しかしKickCityの提供するサービスは、既存のサービスとは対照的です。KickCityは、オフラインイベント参加者を母体とする、評価経済型のコミュニティプラットフォームで、ブロックチェーンベースで分散的に運営されています。KickCityのユーザーは、身の回りのローカルイベントを発掘して、イベントと潜在的な参加者となりそうな人をつなぐ(=宣伝する)ことで、デジタルトークンを得ることができる、というモデルになっています。 ブロックチェーンを用いることで、KickCityはイベント産業における非効率的な中央集権プレイヤーや第三者機関を回避して手数料を削減しつつ、分散型評価経済プロモーションシステムを用いてイベントオーガナイザーの業務時間を50%まで削減することに成功している、とのことです。 全体の透明性向上にブロックチェーンを 2.Crypto.Tickets 偽物のチケットによって、イベントオーガナイザー、チケット販売プラットフォーム、チケット転売事業者は長年の間苦しめられてきました。例えば2017年上旬、Ed Sheeran(イギリスのシンガーソングライター)のファンたちが、非正規のチケット販売業者から定価の8倍もの価格でチケットを購入した結果、会場で偽物であることが判明したために、10000人ものファンがコンサートイベントへの入場を拒否されるという出来事が発生しています。 Crypto.Ticketsは、このようなチケット詐欺を未然に防ぐことを目的として開発されたブロックチェーンプラットフォームです。イーサリアムブロックチェーンとスマートコントラクトを用いることで、Crypto.Ticketsはチケットを暗号化して正当性を保護することができるのです。Cryptp.Tickets社の創業者であるEgor Egerev氏は、「ブロックチェーンは既存のプレイヤー間のコミュニケーションを塗り替え、予約に関するすべての手続きの透明性を向上させることができます。イベントオーガナイザーはチケットに対して、それぞれジャンルや価格設定、交換、返金、転売ポリシーなど複雑なルールを設定しています。スマートコントラクトによってCrypto-ticketはこれらの全てをブロックチェーン上で実現しています。同時に、チケットを購入する顧客は、そのチケットが正真正銘のホンモノであることの確信を持つことができます。我々は、どのようなチケット販売システムでも利用できるブロックチェーンプラットフォームを開発しようとしています。」と述べています。 中央集権構造が利益の一極集中を招いている 3.Vibrate Viberate社は、音楽産業におけるプロモーションまわりの中央集権的な構造について、こう述べています。 「高度に中央集権化された構造では、極一部のプレイヤーに利益が集中し、大多数の小規模プレイヤーはもがき苦しむことになります。音楽産業におけるアンダーグラウンドで小規模なライブハウスやレーベルに所属しているイベントオーガナイザーは、大企業によって、収益構造の蚊帳の外に置かれています。」 今日の大規模なチケット予約代理店や、中央集権化されたチケット販売プラットフォームにマネーが集中しているライブミュージック産業のエコシステムにおいて、タレント・エージェンシー(タレント事務所)の恩恵に預かれるアーティストはごく少数に留まります。タレント・エージェンシーの後ろ盾がないアーティストは、マーケティング、セールス、ネットワーキング、リーガル、税制、資金調達といった様々な問題を自力で解決せねばならず、本業であるクリエイティブな活動に専念することが難しくなります。 同時に一方で、イベントオーガナイザーは、イベントに登場してくれるアーティスト探しに奔走しますが、当日ドタキャン、低クオリティなパフォーマンス、支払いの滞りといった様々なリスクに向き合う覚悟で仕事に臨まなければなりません。 Viberateはライブミュージック産業のグローバル市場を構築しようとしているブロックチェーンスタートアップです。Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーンを用いてミュージシャンと予約情報の管理をし、スマートコントラクトを用いてチケットの販売を行います。Viberateは現在、タレント・エージェンシーやチケット販売業者とのパートナーシップを結ぶことを計画していますが、彼らの最終的なゴールは、世界中にいる、事務所の後ろ盾のないアーティストとイベントオーガナイザーのマッチメイキングをするプラットフォームを展開することにあります。 ミュージシャンは、このプラットフォームをプロモーションや露出媒体として用いることができる一方で、プロモーターにとってはイーサリアムブロックチェーンによる支払いシステムを、分散型のエスクローシステムとして用いることができます。 既存の配信プラットフォームと比較して、20倍の収益が見込める 4.TokenFM TokenFMは、既存のメディアが抱える問題点に対してブロックチェーンを用いた世界初の企業です。TokenFMは、メディアの分散化を推し進めるとともに、アーティストとファンを直接結び付ける活動をしています。 […]

カラードコインとは?

2017年4月17日 BBC編集部 0

   分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からカラードコイン(Colored Coin)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 カラードコインとは?-様々な資産をブロックチェーン上で取引可能に  ビットコインが2008年に登場してから、ブロックチェーンを電子通貨であるビットコイン以外に応用する「ビットコイン2.0」や「ブロックチェーン2.0」と呼ばれる領域が活発化してきました。カラードコインは、ビットコインブロックチェーン上の取引データに、付加情報を記録することで、機能の拡張を目指し開発されました。具体的にはカラードコインを用いることでデジタルから現物まであらゆるアセット(資産)を取引することができます。詳しく見ていきましょう。   カラードコインの特徴:「レイヤー」を用い様々な資産取引が可能に  本来ビットコインそのものは暗号通貨の移転としての機能がメインであり、それ以外の用途について拡張性に欠ける部分がありました。しかし、ビットコインブロックチェーン上にビットコインの取引記録に加え新たに付加情報を記録することで機能を拡張する「レイヤー(層)」という概念が登場しました。カラードコインでは、この「レイヤー」を活用し、ビットコインブロックチェーンを用いながらにしてビットコイン以外の取引データ記録を実現したのです。  他の資産と結びつけられたブロックチェーン上のデータは「スマートプロパティ」と呼ばれており、株式などの金融資産や、モノの所有権などを記録することができます。ほかにも独自通貨(トークン)が発行できる機能を実装しているプロジェクトも存在します。実際にアメリカ証券取引所のNASDAQの非上場株式取引や、アメリカ小売大手のOverstockが公開した自社株取引プラットフォーム「TØ」などで、すでに採用が進められており、ビットコインだけでない様々な価値記録を実現したカラードコインの活用可能性は実に幅広いものとなりました。   カラードコイン発行の仕組み-価値を保証するのは誰か?  カラードコインの発行の仕組みは、オープンアセット・プロトコル(Open Assets Protocol)というシステムが代表的です。これによってユーザーは独自通貨(トークン)を発行することができます。たとえば太郎君が「太郎トークン」という名前のトークンを100枚発行することができるのです。   カラードコインの普及と今後の可能性-ビットコインブロックチェーン  カラードコインは、ビットコインブロックチェーンを拡張する形で取引されているため、その拡張性にはビットコイン自体の制約を受けるため限界があります。、その一方で、ビットコインブロックチェーンを用いているメリットもあります。  ビットコインブロックチェーンではマイナーの数が非常に多く、そのため外部からの攻撃に対する耐久性が強く改ざんが困難です。カラードコインは、ビットコインブロックチェーン上に記録されていることで、セキュリティ面での恩恵を受けています。またカラードコインはビットコインの秘密鍵・公開鍵を用いて取引できるため、利便性の面でも大きなメリットがあります。ビットコインブロックチェーンというひとつのプラットフォーム上で、通貨のみならず様々な資産の取引が可能となります。  ビットコインが発展するに従い、カラードコインもより注目を浴びていくかもしれません。今後の発展にも注目していきたいところです。

ブロックチェーンで分散型Uberは実現するか?

2017年4月11日 大串 康彦 0

ブロックチェーンを使ったSUberとは ブロックチェーンは金融分野以外にも広く応用が提案されていますが、多くが概念実証段階であり、ブロックチェーンの真価が発揮されるのを見るまでにはまだ時間がかかりそうです。「シェアリングエコノミー」も本人確認、信頼性の担保、取引の正真性の確保など信用に依存する部分があり、ブロックチェーンが貢献することが期待されています。未来の可能性としては、例えば次のようなシナリオが考えられます。 車を所有するのは過去のこととなり、ほとんどの人はライドシェアを利用している。たとえばシカゴでメリッサという女性がSUber(ブロックチェーンを使った「スーパー・ウーバー」)で車をリクエストしたとしよう。近くにいる自動運転車が条件をオファーし、メリッサのノードはあらかじめ登録した条件にもとづいて望ましいオファーをメリッサに見せる。メリッサは到着時間などの情報を考慮しながら、希望する条件を選ぶことができる。 自動運転車はスマートコントラクトで自動的に動き、自分の判断でメリッサにサービスを提供する。もっとも効率的なルートを探し、責任持って目的地まで送り届ける。無事に目的地に着いたら、スマートコントラクトで自動的に精算が完了する。自動運転車は手に入れたお金の一部を使って、必要であれば自分を清掃したりメンテナンスしたりする。 ドン・タプスコット+アレックス・タプスコット 「ブロックチェーンレボリューション」P184から引用 以上は中央集権型で巨大な手数料ビジネスとなっているUberに代わりブロックチェーンを使った分散型のSUberというサービスが普及したというシナリオの一部です。本記事では、このようなシナリオに向かって動き出したスタートアップの事例La’zoozとArcade Cityを紹介します。 La’zooz   La’zoozはイスラエルで2013年に設立した「コミュニティが所有する分散型交通プラットフォーム」です。zoozというトークンを発行し、最終的には分散型の経済圏の生成を目標としているようですが、最初のサービスとしてリアルタイムライドシェアリングの提供を目指しているようです。(リアルタイムライドシェアリングというのは事前に相乗りを予約するのではなく、「今すぐ乗る」ことを前提に運転手と利用者をマッチングさせるサービスです。Uberもリアルタイムライドシェアリングのサービスです。) La’zoozはすでに走っている車の空席を埋め、稼働する車の台数を減らすことで車や道路への投資を減らし、交通問題を緩和するという大きな目標を掲げています。ドライバーとして稼ぐことを推奨・宣伝しているUberとの大きな違いの一つです。 Zoozトークンはトークンセールで購入する、開発に参加する、スマートフォンのGPSによる移動情報を提供する(「proof of movement」)ことのいずれかにより入手可能です。サービスの支払いにはzoozを使います。「collaboration(協力)」がキーワードになっており、運転手・プログラマー・デザイナーがその貢献度に応じてzoozトークンが支払われる仕組みになっているようです。このへんはUberより民主的に見えます。 ユーザーインターフェイスはAndroidのアプリを使っています。ブロックチェーンをどう使っているかは情報がありませんが、乗車記録、評判、支払い記録などをブロックチェーンに記録し、到着確認や評判の投稿などある条件でスマートコントラクトによる自動的に支払いが行われ、zoozが分配されることが考えられます。 肝心のサービスですが、La’zoozのウェブサイト中のCommunity Members Mapによると2017年4月現在、サービスが提供されている形跡がありません。リアルタイムライドシェアリングは普及戦略が重要で、ある地域内に一定の運転手と利用者の密度(「クリティカル・マス」といいます)が確保できないとマッチングが成立せず、サービスの提供ができません。まだクリティカル・マスに達した地域がない模様です。 La’zoozの場合、ある地域でクリティカル・マスに達するまでは「ゲームモード」になり、登録者(サービス利用希望者)がサービス利用希望者を増やすごとにzoozトークンが付与されるというインセンティブがあります。そしてクリティカル・マスに到達した後、サービスが開始される設計になっています。 残念ながらサービスが提供された形跡を確認できないため、La’zoozはまだ概念段階と評価せざるを得ません。   Arcade City Arcade Cityは搾取的な待遇に不満を持った元Uberの運転手が開始したライドシェアリングのプラットフォームで、分散型のUberのようなサービスを目指しています。ユーザーインターフェイスとしてiOSとAndroidのアプリが2017年3月にリリースされました。筆者が試したところダウンロードおよび登録は可能でしたが、おそらく東京でサービスが提供されていないこともありサービスを使うことはできませんでした。 […]

ブロックチェーンで電気の少額決済(マイクロペイメント)は普及するか?

2017年4月4日 大串 康彦 0

※ブロックチェーン+エネルギーに関する大串の最新の意見(2017年10月以降)については、Mediumを参照願います。 ブロックチェーンの特徴の一つとして「取引コストが低い」というものがあります。これは、ブロックチェーンにより仲介者なしの直接取引が可能になり、従来手数料を徴収していた仲介者が不要になることに起因するところが大きいです。取引コストが安くなれば少額の送金や現金以外での通貨の支払いにもメリットが出るし、デジタルコンテンツをはじめとする少額決済(マイクロペイメント)も意味があるものになるでしょう。 それでは、電気はどうでしょうか。本記事では電気の少額決済とは果たして意味があるのか、そしてブロックチェーンにより電気の少額決済は普及する可能性があるのかを考察してみることにします。 取引コストが低くなると少額決済のインセンティブが生まれる まず、取引コストが低くなることのメリットやインパクトについて考えてみます。最初のケースとして金融機関の送金手数料を考えます。仮定として、金融機関が徴収する送金手数料は取引コストを反映しているとします。 仮にある金融機関の3万円以下の送金手数料が300円だったとします。3万円送金するときの手数料は300円となり、現状の商習慣からは妥当でしょう。しかし500円送金して300円の手数料を徴収されたのでは、手数料は送金額の60%となり、とても高い印象を与えるかもしれません。結果、利用者は送金を諦めてもっと安い別の方法を探すかもしれません。 仮に、金融機関の取引コストが下がり、送金手数料が送金額の1%になったとします。今度は500円送金するときの手数料は5円です。この額では利用者は喜んで送金を行う可能性が高いでしょう。つまり、取引コストの低下により今まで行われなかった少額の送金が行われるようになります。 同様な原理はクレジットカードの手数料などにも当てはまります。客単価があまり高くない飲食店などで「クレジットカードでの支払いは○○円以上のみ対応します」のようなルールを見ますが、これは店側が払う少額決済のときのクレジットカードの手数料が割高となり、利益を損ねるためと推測します。取引コストの低下により、この問題は解決され、店は少額でもクレジットカードの支払いに対応できるようになるでしょう。 「1記事50円」でも商売が成立 次に、送金ではなくデジタルコンテンツの販売を考えてみます。取引コストが低くなると、今まではまとまった単位でしか売っていなかった記事、音楽、写真などを少額で切り売りして販売することが可能になります。上記の例と同様、少額決済が経済的に意味のあるものとなり、ニーズがあれば販売が推進されると予測します。 この場合は、売り手と買い手の両者にメリットが生じます。買い手は、今まで特定のコンテンツにアクセスするためには、コンテンツのまとまり(音楽のアルバムや書籍一冊)や毎月定額の購読料(サブスクリプション)を購入するしかありませんでした。 しかし、この買い手はコンテンツの一部分にしか興味がなく、それを入手するためにコンテンツのまとまりや購読を購入することは高額で割に合わないと考えていました。欲しかったコンテンツのみを少額で購入できるのですから嬉しいはずです。 売り手は、今までコンテンツの塊やサブスクリプションの販売方法では獲得できなかった顧客をコンテンツの切り売りをすることで獲得することができ、売上を増やすことができます。 まとめますと、上記のケースに共通するインパクトとしては、取引コストが安くなることにより、今まで経済的に意味を見いだすのが難しかった少額決済が経済的に意味のあるものとなり、推進されるということです。次に電気の場合について考えてみます。 電気の少額決済はローミングとともに使われる 通常、電気は使用場所を決め電力会社と契約し、基本料金に加え使った分だけの従量料金を毎月支払います。契約場所の家や会社で使用する分には通常少額決済という概念は当てはまりません。従って、契約場所以外で少量の電気を使うときを考えましょう。この場合は認証を伴い、携帯電話のローミングと似たようなイメージになります。 例えば、電気自動車のオーナーが自宅以外で充電する場合、カフェでノートPCを使用する場合などでしょう。法人であれば、上記個人の例に加え、自動販売機等の機材を借りた土地に設置する場合などがあるかもしれません。今回は個人の例で考えてみます。 自宅以外で電気自動車を充電する場合、現状では以下の選択肢があります。 1.商用の充電スタンドで毎分あたり○円(その他月会費や登録手数料が必要)で充電サービスを利用する 2.ショッピングセンターなどがサービスの一環として駐車場に設置している充電スタンドで無料で充電する 3.自動車メーカーが電気自動車オーナーに対し毎月定額または無料で充電できるシステムに加入し、スタンドから充電する 4.訪問先から電源を借りて充電する。何もしなければ電気代は訪問先負担となる。 このうち、1.2.3.は商用サービスとして成立しており、新たな少額決済のメリットはないかもしれません。最もメリットが生じるのは4.の場合でしょう。電気自動車の充電のために一回コンセントを貸したら電気代が跳ね上がることはありませんが、「電気のローミング」が可能になることにより、安心してコンセントを貸せるコンセントのオーナーが増え、電気自動車オーナーの利便性が増すことが期待できます。 参考まで、2時間充電したときの電気料金を概算してみます。日産自動車によると30kWhバッテリー内蔵の電気自動車リーフの充電時間は200V電源使用で約11時間(充電レベル0→80%)かかるそうです。仮に電気料金を25円/kWhとすると2時間の充電にかかるコストは、25円/kWh x […]

Microsoftがスタートアップと提携しブロックチェーンを活用した本人認証開発へ

2017年1月31日 BBC編集部 0

MicrosoftはブロックチェーンスタートアップのTierionとの提携を発表しました。 両社は指紋などの本人確認データをブロックチェーン上にリンクさせることで、信頼を担保する中央集権機関を介すことなく本人確認を行う技術の開発に向け研究を進める予定です。 記事元:http://www.coindesk.com/microsoft-details-collaboration-blockchain-startup-tierion/

Sensus(センサス)とは?-回答するほど儲かる、分散型の”知恵袋”

2017年1月24日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からセンサス(Sensus)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 センサスとは? センサスはヤフー知恵袋などのQ&Aサイトのように、知識を提供する分散型アプリケーションです。暗号通貨の一種である「Senseトークン(SNS)」を質問への回答のインセンティブとして用いることで、従来からあるQ&Aサービスの課題の解決を図っています。   センサスの特徴-迅速かつ精度の高い回答の実現 従来のQ&Aサービスは投稿された質問を受動的に表示するだけでした。回答者は表示された質問に回答しますが、質問者は回答者が回答するのを待つ必要がありました。また、誰でも投稿や回答ができるのがQ&Aサービスのメリットでもあるのですが、それゆえに質が低かったり、質問者の満足するような回答を得ることができない場合もあります。  センサスは、投稿された質問を別のユーザーに直接送ることが可能です。その際に、年齢や居住地などの条件指定によって、質問のターゲットを絞ることもできます。また質問を受け取ったユーザーは、質問に回答することで「Senseトークン」を得ることができます。しかし、その報酬であるトークンを受け取れるのは、早い者勝ちなので質問を受け取ったユーザーには即座に回答するインセンティブが生じます。  また、ユーザーは質問に回答することにより「Senseトークン」を得ることができます。そしてヤフー知恵袋のベストアンサーに近い形で、質問者は最も優れた回答者を選び、選ばれた回答者は報酬として「Senseトークン」が送られます。回答者はより多くの報酬を得るため、より質問者の意図に沿った形の回答をすることで回答の精度を高めるインセンティブが生まれます。   センサスの普及と今後の可能性-The Sense Networkの構築  センサスは「Senseトークン」を利用できるサードパーティアプリケーションの導入も見込んでおり、将来的には「Senseトークン」を利用できるアプリケーションからなる”The Sense Network”の構築を目指しています。センサスで回答をすることでSenseトークンを得て、それを利用して日用品やサービスを享受して生活するユーザーも現れる可能性もあります。単なるQ&Aサイトにとどまらず、働き方革命の未来がここにもあるのかもしれません。  現在はβ版テスト中であり、アプリケーション内でのSenseトークン獲得、USドルとの交換開始による取引機能のテストなど機能追加を随時実施していくとのことです。

Akasha(アカシャ)とは?-改ざん・検閲を受けない自由な言論空間

2017年1月22日 BBC編集部 0

   分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からアカシャ(Akasha)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 アカシャとは?-表現の自由を追求したプロジェクト  アカシャは、イーサリアムネットワーク上に構築された分散型ソーシャルメディアで、「表現の自由」を追求し生まれたプロジェクトです。”Akaha”とはサンスクリット語で「天空」を表します。現在は2016年3月に公開されたアルファ版の改良を行っており、2017年内のベータ版ローンチに向けた開発が進められています。 アカシャの特徴-改ざんや検閲を受けない言論空間  アカシャは、基本的には既存のブログと同じくコンテンツの投稿や共有ができるソーシャルネットワークサービスです。アカシャでは既存のそれらのサービスと異なり、データは全て集中サーバー上ではなく、ブロックチェーン上で分散的に記録されます。コンテンツを集中管理する中央管理者を排したことで、サイバー攻撃やハッキングによる改ざんのリスクが軽減されます。また検閲などの形で第三者によってコンテンツをコントロールされることもありません。これにより改ざん・検閲を受けることのない、表現の自由や情報への自由なアクセスが確保された言論・表現の場を実現します。 アカシャのメリット-少額からコンテンツ販売が可能  イーサリアムネットワーク上に構築されているという特徴を生かし、ユーザーは自分の投稿したコンテンツ毎にETH(イーサリアム)単位で販売することができます。またユーザーもいいね!などのリアクションの代わりにETHを投げ銭のように送金することができます。さらに、イーサリアムは送金手数料が安いため少額決済(マイクロペイメント)に用いやすく、少額からでもコンテンツの販売や購入が可能であるというメリットがあります。   アカシャの普及と今後の可能性-ブロックチェーン上のIDとなるか  改ざんや検閲を受けることのない表現・言論プラットフォームとしてアカシャが普及していけば、イーサリアムネットワーク上でアカウントと本人の言論が結び付き、将来的にはブロックチェーン上におけるID(身分証明、アイデンティティ)の役割を果たす可能性を秘めていると言えるでしょう。今後もアカシャのローンチに向けた動きに注目です。

ブロックチェーンが生み出す新たなビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス

2017年1月20日 赤羽 雄二 0

こちらは、ブレークスルーパートナーズ株式会社 赤羽雄二氏の連載コラムです。 連載:「ブロックチェーンがおよぼすビジネスインパクト」 ※第1回:ブロックチェーンが産業、企業、個人に与えるインパクト:例外なくすべてが変わる ※第2回:ブロックチェーンが生み出すビジネスチャンス:インターネットを超える大チャンス ※第3回:ブロックチェーンビジネス立ち上げは、早い者勝ち:今すぐ始めないと取り残される ※第4回:ブロックチェーンビジネスを考えるための頭の柔軟性:さらに柔らかい頭を ※第5回:大企業にとってのブロックチェーン革命:大企業の存在意義が真正面から問われる 当記事は、その第2回です。 インターネットの限界を一気に超える 前回の「ブロックチェーンが産業、企業、個人に及ぼすインパクト」で見たように、ブロックチェーンが産業や企業の環境、活動を大きく変えていきます。 1993年のブラウザの開発により、インターネットが急激に広がって産業と社会を大きく変えたように、ブロックチェーン技術が2017年以降、大きな影響をもたらします。 インターネットと違ってデータ改ざんの恐れがなく、騙される心配がなくなる上、スマートコントラクトにより、これまで考えられなかった契約の自動化が進み、決済コストも大きく下がります。 これまでインターネットで対応できなかったり、あるいは対応しづらかったりした分野にも広く導入されるので、インターネットの限界を一気に超えていきます。 特に、クレジットカードの情報を入力するのがこわい、自分の個人情報がさらされるのがこわい、インターネットで物を買うとき騙されるのが怖い、買ってすぐ壊れたときにどうしたらいいのかわからないのがこわい、といった精神的なブレーキが一気になくなっていくことがビジネスチャンスとして非常に大きいと思います。   産業構造が変わってチャンス 中央集権型の最たるものであった銀行の存在意義が揺るぎます。銀行を経由した間接金融に頼らなくても、借りたい企業が貸したい企業、個人から直接借りることが可能となり、その動きが最初は徐々に、途中からは加速度的に増えていくからです。 借りたい企業に返済能力があるのかを判断するために銀行の与信部門がありましたが、大変な人手をかけた割にそこまで正確なものではありませんでした。取引の全貌を正確に把握することが簡単ではないからです。悪意がなくてもそうですが、もし悪意を持って改ざんされている場合に見破りにくいことは、直近の東芝の不正会計や、歴史上の多くの粉飾決算事件を見ても明らかです。 シャープの実質的倒産と台湾企業による買収も、メインバンクが事業の実態を正確に把握していれば、とっくに手が打てたはずです。 これらに対し、ブロックチェーンによる過去の取引状況の自動確認のほうが、手間が全くかからず信頼できます。貸し出し可能額については、その企業に関する全データを基に瞬時に計算できます。 銀行は、社会的信用を基に、貸したい企業、個人からのお金をプールし、特定企業、個人に貸し出していました。莫大な費用をかけてです。それも、銀行を通さずにできるようになります。 そのため、過去数百年の企業活動を支えてきた銀行という一大産業が変わります。 証券業界も同様です。資金を出したい企業、個人のお金を集め、一定の基準を満たした企業に投資するために、証券業界が生まれました。ところが、「上場最高値」IPOや、上場後不正が発覚する企業が続出し、この業界の改善課題がすでに露呈しています。 これに代わる、企業の資金調達手段がP2P投資やICO(イニシャル・コイン・オファリング)などの形で次々に始まっています。P2P投資では、エンジェル投資家のグループが投資を受けたいベンチャー多数をプールし、ある程度のデューデリジェンスをし、成功確率の高い順に投資をするといったスキームがすでに始まっています。 […]

Digix(ディジックス)とは?−金の所有権をブロックチェーン上で管理

2017年1月17日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からディジックス(Digix)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ディジックスとは?−ブロックチェーン上での金の所有権取引  ディジックスは「金」をトークン化するイーサリアム上のプラットフォームです。ブロックチェーンを活用することでその特徴である取引の透明性や改ざんの困難性を現物資産である金にも適用できます。金を裏づけとして用いることで、ビットコインなどの暗号通貨に比べて安定したデジタル資産を実現しています。   従来の金取引モデル−部分準備制度によるリスクとは?  銀行では銀行預金として預かった資金の一部をそのまま融資として貸し出すことで金利収入を得る、「部分準備制」というシステムを採用しているところがほとんどです。そのため銀行は全ての預金額を資金として保持しているわけではなく、預金者全員の預金引き出しに対応することはできません。リーマンショック時のように、金融危機などによって預金の払い戻し要求が殺到すると、銀行は経営破たんの危機に陥るのです。これは金取引においても同様であり、このように現物金を銀行に預けることには部分準備制度に起因するリスクが存在しました。  一方で、現物金を自ら保管することには、盗難に備えてのセキュリティ面の問題や、所有権を証明することが難しいなどいくつかの問題があります。   ディジックスの特徴−現物金をデジタル化  そこでディジックスは現物金をDGXトークン(ディジックス・ゴールド・トークン、Digix Gold Tokens)として発行しています。DGXトークンは同量の金によって裏付けられたイーサリアムトークンであり、1DGXはLBMA標準金1グラムの価値を持っており、すべてのDGXトークンは同量の現物金と交換することができます。  これによって金の所有権移転に関する取引手数料を削減したほか、DGXトークンに対する現物金の完全な裏づけ、ネットワークを通じた自由な金取引を実現しています。価値の安定している金に裏付けることで暗号通貨の価値のボラティリティをなくし、長期的に安定した価値貯蔵が可能になったと言えるでしょう。 ディジックスのメリット−プルーフ・オブ・アセット  ディジックスは資産の存在と所有権を証明するためのシステムとして、プルーフ・オブ・アセット(Proof of Asset、PoA)を採用しています。プルーフ・オブ・アセットでは、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)から付与される分析証明書(Assay Certificates)や、大手監査機関のインスペクトレート・ビューロー・ヴェリタス(Inspectorate Bureau Veritas)による年4回の監査記録をブロックチェーン上に記録しています。これらを組み合わせたスマートコントラクトを通じて、信頼性の高い方法で現物金をDGXトークン化しているのです。 ディジックスのデメリット-現物金のセキュリティ管理  現物資産を暗号通貨トークン化するプロジェクトにおいては、現物資産を管理するセキュリティが大きな問題となります。ディジックスにおいても同様であり、現物金の保管におけるセキュリティ管理が非常に重要です。その点、信頼性の高い外部機関による監査を受け入れることである程度のセキュリティを担保することはできますが、依然として盗難や地域情勢悪化などのリスクは免れないと言えるでしょう。   ディジックスの普及と今後の可能性  ディジックスは価値の安定した金を用いたトークンエコノミーの実現を目指しています。これは金と各法定通貨の交換レートが固定されていた金本位制への回帰であると捉えることもできるでしょう。金の価値が将来的にも安定すると仮定すれば、DGXトークンを通じ安定した通貨価値、ひいては物価の安定をも実現できる可能性があります。一方で、現物金の管理に関するセキュリティには課題が残ります。監査機関の受け入れは一つのソリューションと言えるかもしれません。 […]