IOTAがデータ販売市場の確立へ:CISCO、Volkswagen、Samsungグループとパートナーシップ

2017年11月29日 BBC編集部 0

  2017年11月28日、IoTに特化した暗号通貨(仮想通貨)を提供するIOTA(アイオータ)プロジェクトが、世界有数のグローバル企業であるCisco Systems社、Volkswagen AG社、Samsung Group社を筆頭とする、複数の企業とパートナーシップを締結したことを発表しました。発表に際し、IOTAの共同創業者のひとりであるDavid Sønstebø氏は、今後これらの企業と協力し、安全なデータ市場を構築していく狙いについて述べました。 IOTA上で分散型データ販売市場を確立へ このプロジェクトでは、企業間でデータが売買できる市場を設立することを目指しているとのことです。IOTAによると、現在世界では一日あたり2.5京バイトものデータが生成されており、その量は毎月指数的な増加曲線を描いているとのことです。しかし、これらのデータはセキュリティが整っていないがために、99%が利用されていないという現状があるそうです。 Sønstebø氏は、 「いかなるデータにも金銭的価値がある。例えば、あなたが個人で気象観測器を保有しており、風速、気温、湿度、その他気象データを収集したとすれば、それらのデータは気象調査を行っている団体に販売することができる。私たちが目標としているのは、多様でオープンなデータ市場の確立である。それによって、企業や個人間でデータの流れが発生するようなインセンティブが生まれると考えている。」 と述べました。 BBC編集部では、過去にIOTAの創業メンバーのひとりであるDominik Schiener氏に独占インタビューを行っています。IOTAプロジェクトの目指す先について、詳しく述べています。ブロックチェーンとIOTAプロトコルの違いなどについては、こちらの記事にてご確認ください。 インタビュー記事はこちら 【IOTA創業メンバーDominik Schiener氏 BBC独占インタビュー】前編 国家・大企業とプロジェクトを進めるIOTA データは、IOTAの分散型台帳に記録されたと同時に、ブロックチェーンネットワークに接続している無数のノードに分配され、第3者による改ざんが不可能な状態になります。こうして安全性が確立した状態で、自由にデータを売買できる状態を実現することを目指しているようです。今回、IOTAとパートナーシップを結んだ企業は、今後それぞれの業界内においてデータを供給する役割を果たしていくようです。 ブロックチェーンの抱える課題でもある、スケーラビリティや取引手数料の問題を乗り越えると期待されているIOTAですが、IoTの機器間でのデータのやりとりなどで、今後活躍する機会が増えていくと期待されます。引き続き、IOTAの動向に注目です。

ニュージーランド航空、スイスのブロックチェーンスタートアップと連携へ

2017年11月24日 BBC編集部 0

2017年11月22日、ニュージーランド航空がスイスのブロックチェーンスタートアップであるWinding Tree社と連携することを発表しました。今後はニュージーランド航空のサービスの効率やセキュリティの面をブロックチェーンを用いて改善していくそうです。予約システムや、荷物のトラッキングシステムにブロックチェーンが用いられていくようです。 旅行業界に攻め入るWinding Tree社 発表によれば、ニュージーランド航空は2018年1月に予定されているWinding Tree社のトークンセールICOに参加し、投資を行うとのことです。ただし、同社の具体的な投資額については未公開となっています。ニュージーランド航空のデジタル部門長のAvi Golan氏は発表のなかで、ブロックチェーンについてまだまだ活用範囲を探っている段階としつつも、貨物や旅客手荷物の管理、チケットの販売・流通管理、ロイヤリティプログラム(マイレージなど)の展開など、様々な場面に用いることができる可能性について期待感を示しました。 「ブロックチェーンのもたらすメリットについて我々はまだまだ探っている段階にいますが、航空券の販売など、既存のチャンネルを合理化させることに用いることができるかもしれません。」 販売プロセスの複雑性をさげることで、ニュージーランド航空の顧客の手続きコストを削減すると同時に、情報管理のセキュリティを向上させることができるとしています。 テクノロジーの導入を進めるニュージーランド航空 Winding Tree社は、中間業者を介さずに直接的に航空券やホテルの在庫を販売するための分散型の航空券市場を、Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーン上で提供している会社です。 ニュージーランド航空はこれまで、イノベーションの実現とサービス品質向上に向けて、サードパーティーの会社と連携してきたことを改めて強調しています。例えば、過去にはOscar社と連携して、ニュージーランド航空のアプリ内でAIチャットボットを展開するなどしてきたそうです。また、同社はオーストラリアのシドニー航空のチェックインカウンターで「Chip」というソーシャルロボットを導入する実験を2017年初頭に行っていたそうです。 ※こちらがChipです。目の部分にあるカメラに航空券のQRコードをかざすとチェックインできるそうです。 過去にお知らせしましたように、ルフトハンザ航空も同じく2017年10月10日にWinding Tree社と提携しています。ルフトハンザ航空も、中間業者を迂回してコストの低下をはかるなどしてユーザーの利便性を高める試みをしていますが、ニュージーランド航空とは少しチャレンジしようとしている事業領域は異なるようです。スタートアップながら勢力範囲をますます拡大しているWinding Tree社と航空・旅行業界の今後に注目が集まります。 ルフトハンザ航空とWinding Tree社の提携についてはこちら http://businessblockchain.org/lufthansa_windingtree_partnership_blockchain

音楽・イベント産業で活躍するブロックチェーンスタートアップ5社

2017年11月15日 BBC編集部 0

  今回の記事では、音楽・イベント産業において活躍している、海外のブロックチェーンスタートアップを5社、紹介していきたいと思います。音楽・イベント産業は、大企業が絶大なパワーを有しており、彼らの後ろ盾なしには個人のアーティストが大きな成功をつかむことは難しくなっています。 このようにパワーバランスが偏った業界において、ブロックチェーン技術を武器に戦う新規参入者が、どのように展開していくかに注目が集まっています。またパワーバランスの問題だけでなく、チケットの転売問題など、長年イベント産業を悩ませてきた様々な問題をブロックチェーンが解決する可能性についても述べていきます。 イベント産業をディスラプトする 1.KickCity KickCityの創業者は、市場規模30億ドルと見積もられている巨大産業である、イベント業界の抱えている問題について指摘しています。今日の世界では、1分あたりに100個以上ものイベントが同時に開催されていますが、イベントオーガナイザーやイベント代理店は、常に複数の問題に直面しています。彼らは自身のイベントのマーケティングや宣伝を行うにあたり、クレジットカード会社や銀行に多額の手数料を支払っていることに加え、チケットの転売や詐欺といった問題にも対処を行っていかなければなりません。イベントの予算のうち、およそ20%がマーケティング活動に用いられているとされるなか、半分以上のイベントオーガナイザーは集客率の低さに頭を抱えています。加えて、26.4%のイベントオーガナイザーは、どのオンラインツールを用いてイベントの集客を行えばいいのか把握できていないとのデータが出ており、非効率的なオンライン広告事業者に振り回されている可能性があります。 既存のオンライン広告配信プラットフォームは、ユーザーに多大な費用を負担させるようにデザインされている、といえます。しかしKickCityの提供するサービスは、既存のサービスとは対照的です。KickCityは、オフラインイベント参加者を母体とする、評価経済型のコミュニティプラットフォームで、ブロックチェーンベースで分散的に運営されています。KickCityのユーザーは、身の回りのローカルイベントを発掘して、イベントと潜在的な参加者となりそうな人をつなぐ(=宣伝する)ことで、デジタルトークンを得ることができる、というモデルになっています。 ブロックチェーンを用いることで、KickCityはイベント産業における非効率的な中央集権プレイヤーや第三者機関を回避して手数料を削減しつつ、分散型評価経済プロモーションシステムを用いてイベントオーガナイザーの業務時間を50%まで削減することに成功している、とのことです。 全体の透明性向上にブロックチェーンを 2.Crypto.Tickets 偽物のチケットによって、イベントオーガナイザー、チケット販売プラットフォーム、チケット転売事業者は長年の間苦しめられてきました。例えば2017年上旬、Ed Sheeran(イギリスのシンガーソングライター)のファンたちが、非正規のチケット販売業者から定価の8倍もの価格でチケットを購入した結果、会場で偽物であることが判明したために、10000人ものファンがコンサートイベントへの入場を拒否されるという出来事が発生しています。 Crypto.Ticketsは、このようなチケット詐欺を未然に防ぐことを目的として開発されたブロックチェーンプラットフォームです。イーサリアムブロックチェーンとスマートコントラクトを用いることで、Crypto.Ticketsはチケットを暗号化して正当性を保護することができるのです。Cryptp.Tickets社の創業者であるEgor Egerev氏は、「ブロックチェーンは既存のプレイヤー間のコミュニケーションを塗り替え、予約に関するすべての手続きの透明性を向上させることができます。イベントオーガナイザーはチケットに対して、それぞれジャンルや価格設定、交換、返金、転売ポリシーなど複雑なルールを設定しています。スマートコントラクトによってCrypto-ticketはこれらの全てをブロックチェーン上で実現しています。同時に、チケットを購入する顧客は、そのチケットが正真正銘のホンモノであることの確信を持つことができます。我々は、どのようなチケット販売システムでも利用できるブロックチェーンプラットフォームを開発しようとしています。」と述べています。 中央集権構造が利益の一極集中を招いている 3.Vibrate Viberate社は、音楽産業におけるプロモーションまわりの中央集権的な構造について、こう述べています。 「高度に中央集権化された構造では、極一部のプレイヤーに利益が集中し、大多数の小規模プレイヤーはもがき苦しむことになります。音楽産業におけるアンダーグラウンドで小規模なライブハウスやレーベルに所属しているイベントオーガナイザーは、大企業によって、収益構造の蚊帳の外に置かれています。」 今日の大規模なチケット予約代理店や、中央集権化されたチケット販売プラットフォームにマネーが集中しているライブミュージック産業のエコシステムにおいて、タレント・エージェンシー(タレント事務所)の恩恵に預かれるアーティストはごく少数に留まります。タレント・エージェンシーの後ろ盾がないアーティストは、マーケティング、セールス、ネットワーキング、リーガル、税制、資金調達といった様々な問題を自力で解決せねばならず、本業であるクリエイティブな活動に専念することが難しくなります。 同時に一方で、イベントオーガナイザーは、イベントに登場してくれるアーティスト探しに奔走しますが、当日ドタキャン、低クオリティなパフォーマンス、支払いの滞りといった様々なリスクに向き合う覚悟で仕事に臨まなければなりません。 Viberateはライブミュージック産業のグローバル市場を構築しようとしているブロックチェーンスタートアップです。Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーンを用いてミュージシャンと予約情報の管理をし、スマートコントラクトを用いてチケットの販売を行います。Viberateは現在、タレント・エージェンシーやチケット販売業者とのパートナーシップを結ぶことを計画していますが、彼らの最終的なゴールは、世界中にいる、事務所の後ろ盾のないアーティストとイベントオーガナイザーのマッチメイキングをするプラットフォームを展開することにあります。 ミュージシャンは、このプラットフォームをプロモーションや露出媒体として用いることができる一方で、プロモーターにとってはイーサリアムブロックチェーンによる支払いシステムを、分散型のエスクローシステムとして用いることができます。 既存の配信プラットフォームと比較して、20倍の収益が見込める 4.TokenFM TokenFMは、既存のメディアが抱える問題点に対してブロックチェーンを用いた世界初の企業です。TokenFMは、メディアの分散化を推し進めるとともに、アーティストとファンを直接結び付ける活動をしています。 […]

Sonyがブロックチェーンベースの多段階認証システムの特許を出願

2017年11月1日 BBC編集部 0

2017年10月26日、Sony(ソニー)が、USPTO(United States Patent and Trademark Office 、米国特許商標庁)に、ブロックチェーンを用いたMFA(Multi Factor Authentication、多段階認証)システムの特許を出願したようです。電気機械メーカーはこの特許を用いることで、相互に結びついた2つのブロックチェーンプラットフォームを用いた、安全性の高い多段階認証ログインシステムを利用できるようです。 2つのブロックチェーンプラットフォームを用いる 米国特許商標庁から公開された資料によると、ソニーは2つのブロックチェーンプラットフォームを行き来することで、ユーザー認証を行うシステムを出願したようです。ここでは、ブロックチェーンプラットフォームAとBの2つがあると仮定して、説明します。ブロックチェーンプラットフォームAでは、ユーザーは通常どおり、ユーザーネームとパスワードを入力します。ユーザーがログインに成功すると、プラットフォームA上で「ログイン認証コード」が発行されます。 もう一方のブロックチェーンプラットフォームBは、プラットフォームAで発行された「ログイン認証コード」を受け取り、それを承認する役目を果たします。プラットフォームAのログイン認証コードを、プラットフォームBが承認したと同時に、プラットフォームB上でトランザクションの生成が行われます。ここで生成されるトランザクションに含まれる情報として、データの移動、コントラクトの生成、資産の移動などが挙げられるそうです。 MFAシステムの仕組み MFA(Multi Factor Authentication、多段階認証)システムとは、単一ではなく、複数の方法を用いてユーザー認証を行うシステムのことです。MFAシステムは、ユーザーがウェブサイトやプログラムにログインするために、2つ以上の資格証明情報(例:ログインIDとパスワードの組み合わせなど)を入力することで成立します。MFAシステムは、たとえハッカーをはじめとする侵入者がユーザーの「ユーザー名とパスワード」を盗むことに成功したとしても、ログインのたびにコードが変化する仕組みがあれば部外者がトークンにアクセスすることはできず、ユーザー資産の安全が保たれる、という考えに基づいて開発されています。 ソニーのブロックチェーンプロジェクトのこれまで 今回発表されたプロジェクトは、ソニーが開発している数あるブロックチェーンプロダクトのうちの一つです。以前にも発表があった通り、ソニーはIBMとパートナーシップを組み、教育現場に特化したブロックチェーンプラットフォームの開発を進めています。(2018年中のローンチ予定がアナウンスされています。)それだけに留まらず、ソニーはブロックチェーンの多分野への応用方法について、検討を進めているそうです。その項目として、サプライチェーン、ロジスティクス、データマネジメントなど、知的財産の管理が重要視される分野が挙げられています。 Sonyが教育現場におけるブロックチェーンベースの情報管理システムの開発へ http://businessblockchain.org/sony_education_platform_with_blockchain 引き続き、ソニーのブロックチェーンプロジェクトの動向に注目です。  

ルフトハンザ航空がスイスのブロックチェーン企業と提携、ICOへ

2017年10月31日 BBC編集部 0

  2017年10月10日、ドイツの拠点を置く大手航空会社ルフトハンザ航空が、スイスの旅行プラットフォームアプリを提供するブロックチェーン企業と提携することを発表しました。イーサリアムの技術を旅行業界に導入し、分散化を推し進めていくようです。 分散型航空券市場を提供するWinding Tree社 ルフトハンザグループは、スイスのブロックチェーンスタートアップであるWinding Tree社とパートナーシップを結ぶことを発表しました。Winding Tree社は、B2Bの分散型パブリックブロックチェーン上で、航空券の販売市場サービスを提供していることで知られています。今回の発表によると、今後ルフトハンザ航空のAPIを、Winding Tree社のパブリック・イーサリアムブロックチェーンと統合していくそうです。 Winding Tree社の航空券市場を用いることで、ユーザーはExpediaやBooking.comのような、OTA(オンライントラベルエージェンシー)と呼ばれる中間業者を経由せずに、より安く効率的に航空券を購入することができるようになります。一方、航空会社側(ルフトハンザ航空)にとっても、中間業者を迂回して直接顧客に航空券が販売できるだけでなく、各取引にかかる手数料も大幅に低下するため、メリットがある仕組みとなっています。 ルフトハンザの目線の先 ルフトハンザ航空は、「この先、ホテルや航空会社、その他旅行産業に携わっているプレイヤーは、Winding Tree社のプラットフォームの上でサービスを展開することになるでしょう。そして、ユーザーに対してコンテンツ(旅行商品)を提供することに特化したプレイヤーは、今後、ブロックチェーン上のB2Bの分散型取引市場にて流通しているなかから、ユーザーの希望に沿ったコンテンツを探し出すことになるでしょう。」と述べており、今後OTAが旅行商品を調達する先として、分散型市場が台頭してくる可能性について示唆しています。今後は実際の導入テスト開始に向けて、ルフトハンザ航空の提示する要件に合わせて、Winding Tree社がサービスを開発していくとのことです。 ブロックチェーンによって塗り替えられる旅行業界 Winding Tree社は、2017年11月1日から11月8日まで、同社の発行するLIF(リフ)トークンのICOを行うことを発表しており、ICO期間中に調達した資金はプラットフォームの開発費用として利用されるそうです。ルフトハンザ航空が投資している額については公表されていませんが、他の航空会社からも高い注目を集めているようです。 今回のルフトハンザ航空の発表は、ドイツ発の世界最大手旅行会社、TUI(Touristik Union International)を後追いした形になります。TUI社は2017年8月に、「Bed Swap」という独自のプライベートブロックチェーン計画を発表しています。TUI社の「Bed Swap」構想では、ブロックチェーン上でTUI社の抱えているホテルの空き部屋在庫情報を、スマートコントラクトを用いて管理する社内運用システムの実現を目指しているようです。 2000年代に入り、オンライン化の波が押し寄せていた旅行業界でしたが、ここにブロックチェーンの波が加わることによって、更に業界構造に変化が起こりそうです。引き続き、ドイツの旅行業界を支える巨人と、日本の旅行業界の動向にも注目です。

業界内パワーバランスの分散化を進めるブロックチェーンスタートアップ3社

2017年10月16日 BBC編集部 0

  今回はブロックチェーンビジネスを展開している3つのスタートアップ企業について紹介していきます。これらはそれぞれ金融業界や広告業界の既存の構造にブロックチェーンでアプローチしており、今後業界内でパワーバランスの集中構造が崩れ、分散化が進んでいく可能性があります。大まかではありますが、彼らが取り組んでいる業界内の課題とともに、概要を紹介して参ります。 Wish Finance社 中小企業向けローンの契約は、その作業に時間がとてつもなくかかる上に、借り手にとっては極めて制約された選択肢しか提供されていないように感じられるそうです。 Eugene Green(ユージーン・グリーン)氏によって設立されたWish Finance(ウィッシュ・ファイナンス)社は、中小企業のローンオプションを、ブロックチェーン上で提供することに重点を置いています。中小企業は、予測モデルや資産ではなく、会社の実際のキャッシュフローに基づく金利でWish Finance社を通じて融資を受けることができるようになります。 Wish Finance社は、Point of Sales(POS)というローン返済用に開発された分散型ソリューションをベースにビジネスを展開しています。融資を受けた中小企業は、各取引を行う際に、ブロックチェーン上のPOSを経由します。 ここでPOSを経由する際に、あらかじめ設定された数%の金額がWish Finance社に返還されることにより、中小企業はローンを返済することができます。ブロックチェーン上で取引が透明化されることにより、貸し手と借り手双方にとって信頼性を築きやすくなりました。   BitClave社 ブロックチェーンと暗号通貨(仮想通貨)に対して最も期待を寄せられている役割のひとつとして挙げられるのが、「市場における中央集権構造を破壊し、分散化を推し進めること」です。BitClave社はまさにその役割を果たそうとしている一例として挙げられるでしょう。現在個人が利用する検索エンジンとしては、GoogleやFacebookが有名です。しかし、ユーザーは検索をすると同時に多くの情報を引き換えにして、広告ネットワークのなかに飛び込まされることになります。BitClave社は、個人が自身のデータの主導権をGoogleやFacebookに奪われることなく、自分の意志に基づいて管理できる世界を実現しようとしています。 BitClaveについては下記記事にまとまっているので、ぜひご覧ください。 広告配信の分散化を進めるBitClaveプロジェクト http://businessblockchain.org/bitclave_project_basetechnology Ripio Credit Network社 現在世界中の起業家たちは、fintechにブロックチェーンが活用できる可能性に魅了されています。私たちが今利用できる金融サービスは、すべてがあらゆる制約の支配下にあり、法律に固められています。しかし、Ripio […]

UTRUSTとは?ブロックチェーン取引を加速させるエスクローシステム

2017年10月6日 BBC編集部 0

  ブロックチェーンは総合的ソリューションではない ブロックチェーン技術に期待されている最も重要な機能の1つは、エンドユーザーとビジネスサイドの両方にとって、よりシンプルで安全な支払い方法を提供することです。取引コストの低下、決済速度と匿名性の向上など数々の利点がもたらされることがブロックチェーンには期待されています。しかしその一方で、実際のビジネスをのぞくと、ブロックチェーンはより実務的な場面におけるサポートまでカバーしきれていない、というのが現状です。 買い手側が本当に望んでいるのは、売り手との取引で何らかの問題が発生した場合に、払い戻しや返金の保証などの強力な顧客保護のバックアップを得られることです。売り手側も同様に、ボラティリティに振り回されるなど暗号通貨を受け入れて起こる問題を恐れています。 UTRUSTとは? UTRUSTは、画期的な顧客保護メカニズムを備えた、バイヤーとセラー両方にメリットのある次世代の支払いモデルの開発を目標としています。バイヤーは強力な顧客保護モデルを使って商品やサービスを購入するために、あらゆる主要な暗号通貨を使用することができます。UTRUSTは、Paypalに似た紛争処理システムを備えており、これによって詐欺や不正リスクをほぼゼロに抑えます。UTRUSTは、支払い時期から納期までバイヤーを保護することを保証します。 またセラー側もUTRUSTプラットフォームを利用することで、、暗号通貨のボラティリティによる経営リスクや、取引関連トラブルのリスクを回避することができます。UTRUSTはセラーが同時に複数の暗号通貨を受け入れることを可能にし、価格の変動から売り手を保護しつつ、取引の即時決済を行います。また紛争処理システムによって、売り手はハッキングされたクレジットカードの支払いや、不正なチャージバックを仕掛けるような詐欺を排除することができます。 UTRUSTのしくみ セラーは特定の価格で市場で商品やサービスを提供します。 バイヤーはオファーをチェックし、購入の意思決定をします。 バイヤーは、変換コストの低い主要な暗号通貨の1つで支払うか、または変換費用の掛からないUTRUSTトークンを使用して支払いするか選択することができます。 UTRUSTはエスクローファンドを保有しており、セラーを暗号通貨のボラティリティのリスクから保護するために、、暗号通貨が即座に変換されます。(保持期間は加盟店のパフォーマンス履歴によって異なります) バイヤーは商品やサービスを受け取り、セラーは法定通貨で資金を入手します。 例えば、何らかの理由でバイヤーが品物を受け取らないなど、取引中に想定外の問題が発生した場合、セラーはUTRUSTに対して問題の申し立てをすることができます。バイヤーとセラー同士が自力で問題を解決できない場合、UTRUSTは審判員または仲介者として機能し、バイヤーとセラーからの証拠を収集し、バイヤーに払い戻したり、セラーに資金を出すなど問題の解決を図ります。 Crypto Valleyがブロックチェーンビジネスを育む UTRUSTはCrypto Valleyに加わることを発表しています。ホワイトペーパーによると、2017年9月から始まる、7ラウンドのICOを長期的に見据えているそうです。現在進行中のICOラウンドで$ 1.5mを調達することを目指しているようです。 Crypto ValleyはスイスのZugに拠点を置く有名なブロックチェーンと暗号化技術のコンソーシアムです。かの有名なイーサリアムプロジェクトも、Crypto Valleyに拠点を置いている企業です。この協会は、ビジネスフレンドリーな規制枠組み、ハイスキルな人材のプール、洗練されたインフラストラクチャーのおかげで、若いブロックチェーン企業の育成場として機能しています。スイス政府の支援もあり、新たなイノベーションの拠点としても注目されています。Crypto Valleyのもたらす創発効果と、UTRUSTの今後の動向にも注目です。

脱アンダーグラウンドに向けて、大麻産業のこれからとブロックチェーン

2017年9月8日 BBC編集部 0

近年、アメリカの一部の州で大麻販売が合法化された結果、大麻関連ビジネスが急成長をみせています。しかしその一方で、従来の大麻業界が犯罪との密接な関わりが疑われるアンダーグラウンドな業界であったことも災いし、合法化された現在においても明確な業界基準のようなものが存在していない、という現状があります。 そのため、大麻の栽培者、生産者、ラボの科学者、農業技術者、および診療所の間で適切な連携が行われておらず、業界基準の欠如がビジネスにおける成長のボトルネックになっていることが指摘されています。また、大麻製品に関する法整備の状況がアメリカ各州で異なるため、大麻の国境や州境を越えた支払いなど、大麻製品の輸送関連の問題に対して、解決策が求められていました。 業界構造が不透明な大麻産業 現在、医療用大麻のID作成方法、処方箋登録の方法、CBD / THCレベル(大麻に含まれる成分の表示方法)に関する業界基準となるものが存在していません。また、大麻の売買における支払い方法は連邦規則によって現金のみに限定されているため、大部分のマネーフローは可視化されていません。業界構造が可視化されていないことから、大麻関連スタートアップ企業の参入余地も明確ではありません。さらには、大麻のユーザーは、店舗で販売されている大麻の品質を検証する方法がないため、安全性についても不安がつきまといます。このように大麻産業は数多くの問題を抱えており、状況は混沌を極めています。 Paragonプロジェクトとは? Paragonプロジェクトとは、大麻の育成に用いられた種子、水質、肥料などのデータ、販売店舗の患者IDや医師による診断書など、大麻販売に関するデータをEthereum(イーサリアム)ベースのブロックチェーン上に保管し、市場に透明性をもたらすことを目的としたプロジェクトです。 Paragon社は、大麻業界における最大の問題は、業界全体の透明性の欠如にあると考えており、これらの問題に対処するためにブロックチェーンを活用して業界内で統一された基準を作っていくことを目指しているそうです。(Paragonという英単語は、日本語で「模範」や「手本」、という意味があります。)このブロックチェーンでは、大麻の育成から製品化、販売までのすべてのデータを管理するため、ユーザーは製品のライフサイクル全体を追跡し、信頼性のある大麻の品質管理情報を入手することができます。また、業界関係者間でのやり取りにParagonコインを用いることで、業界全体の透明性向上に努めていく目標を掲げています。 Paragonは、大麻産業の新しい世代の知的成長を促進するために、大麻関連スタートアップの支援を行うことを表明しています。Paragonの発表した計画によると、スタートアップの従業員は入居料をParagonコインで支払い、ラボの実験結果や研究成果に対して、コインが支払われるそうです。 ブロックチェーンは大麻のネガティブイメージを払拭できるか? 大麻産業は、合法化されて以来、破竹の勢いで成長を遂げています。これから大麻の用途の研究がさらに進み、大麻が様々な分野において応用されていく可能性があります。そしてこれは奇しくも、ブロックチェーンテクノロジーの発展の流れと非常によく似ています。Paragonプロジェクトが大麻産業に与えるインパクトに、今後も注目です。

インドの保険業界13社が分散型台帳導入に向けて企業連合を形成

2017年9月1日 BBC編集部 0

  2017年8月、インドに拠点をおく13の保険会社が企業連合を組み、連合内で分散型台帳を用い、顧客管理の効率化を進めることを発表しました。分散型台帳上で顧客情報を共有することで、ユーザー側が新規契約を結ぶ際に重複する個人情報登録手続きなどを省略することが可能になるため、利便性の向上が見込まれているようです。 ユーザーにとって、乗り換えコストが最小限に 発表に際し、HDFC Life Insurance社の副代表を務めるAkshay Dhanak氏は「これまでのように各社がそれぞれのシステム上でデータの保管やテストを行う場合に比べて、ブロックチェーン上で同一の情報を会社を跨いで1か所にまとめることができれば、はるかに少ないコストでシステムを維持できる」と述べました。 今まではユーザーが保険商品を契約するたびに、KYC(know your customer)と呼ばれる本人確認作業が必須でした。また、保険商品によっては医療機関による診断書、給与明細書など、数種類の書類を用意する必要がありました。しかし、これらの作業はユーザーにとって負担が大きいだけでなく、重要な個人情報の移動に伴う書類の紛失など、重大なリスクも懸念されます。また、契約を他社に乗り換える場合は同様の手続きをもう一度行う必要があったため、ユーザーにとって保険契約の乗り換えのために多大なコストが発生していました。しかし企業連合内で分散型台帳を用いれば、これらの書類を一度提出するだけで、ユーザーは連合内の保険商品であれば気軽に購入できるようになります。 Fintechとブロックチェーンの今後 PwCのGlobal Fintech Report 2017によると、2020年までに決済、送金、デジタルID認証といった用途に用いるため、fintech(フィンテック)に携わる事業者のうちおよそ77%が何らかの形でブロックチェーンを活用することになるだろう、と予想しています。 IndiaFirst Life InsuranceのMohit Rochlani氏は、顧客情報の共有実現のために、連合内で足並みを揃えて、今後協調的にブロックチェーンの導入されていく展望ついて述べました。顧客情報の共有に関して、まだ法的な課題を乗り越える必要があるとしつつも、その先の未来にて実現する大幅なコスト削減と効率向上に期待感を示しました。 今回の13社が共同して分散型台帳を導入する計画は、国際的に活動するコンサルティングファームであるEY社が中心となって複数の外部テクノロジーパートナーと共に進めているようです。EY社のSachin Seth氏は、EY社がHyper Ledger、MultiChain、Cordaといった複数のプラットフォームとのパートナーシップを持っていることを述べた上で、保険業界のビジネス運用において、処理可能なトランザクション量や相互運用性などの点で最適な特徴をもつプラットフォームを模索していくことを示唆しています。 保険詐欺の検知にも使えるブロックチェーン 今回の発表で、13社による企業連合は「顧客データベースの共有による透明性向上と手続きコストの大幅な削減は、企業にとって、また顧客にとってもメリットのある仕組みである」と述べています。IDBI Federal […]

マイクロソフト、uPortなどが提携し分散型ID実用化へ向け前進

2017年5月29日 BBC編集部 0

  5月22日に行われたConsensus2017において、マイクロソフト、uPort、Gem、Evernym、Blockstack、Tierionは共同で分散型IDファウンデーション(Decentralized Identity Foudation、DIF)の設立を発表しました。DIFは、個人や法人が身元を確認するために必要な本人確認書類(ID)をブロックチェーン上に分散的に保持する上での標準化を図るべく、複数企業によって構成されています。今回の記事では分散型IDとは何か、またそれによって得られるメリットについて説明していきます。   分散型IDを用いた本人確認プロセスを実現へ 個人が本人確認を行うためには、従来は中央管理機関によって取得された個人情報をもとに発行された証明書を提示して証明する必要がありました。このプロセスでは、信頼のおける第三者(中央管理機関)がその本人確認情報の信頼性を担保していたと言えます。しかしその反面、各個人は自分自身の情報に自由にアクセスすることができなかったり、あるいは行政や警察機関によって無断でアクセスされる可能性があるなど、情報を完全に自分で管理しているとは言えませんでした。 この本人情報をブロックチェーン上で管理するのが分散型IDです。たとえば、DIFの参加企業の一つである「uPort(ユーポート)」は、以前よりイーサリアムを活用した分散型ID管理システムの構築を行っていました。これらのシステムでは集中型サーバーではなくブロックチェーン上に本人確認情報を記録しているため、サーバーがダウンすることはなく、本人確認情報へのハッキングや改ざんを防ぐことが可能です。 uPortについてはこちらの記事でも触れていますので、ぜひご覧ください。 →「イーサリアム・ビギナーズガイド-ビットコインとの違いとその活用可能性」   分散型IDファウンデーション(DIF)の狙いとは? DIFの取り組みでは、分散型IDを標準化することで複数業界に渡って本人確認として利用できるIDを構築することを目的としています。マイクロソフトの分散型ID担当者であるダニエル・ブフナー氏によれば、DIFでは人や組織、デバイスのすべてにIDを組み込むことを目指しているようです。ブロックチェーン上の分散型IDを企業間で共有することで、商業的なメリットだけでなく、人々にとっても非常に利便性が高まると述べています。 さらに、生体認証を用いる新たな分散型IDも現在開発中です。これは、身分証明の手段を持っていない難民や発展途上国の人々が本人確認を行うことを目的としています。彼らが身分証明を行うことができれば、より容易に公共サービスおよび金融サービスにアクセスすることができるようになるでしょう。 このように、分散型IDを用いることで人々の生活の利便性がさらに高まる可能性は十分にあると言えます。大手マイクロソフトが参画したことで、その実現に向けた取り組みの前進が期待されます。   ※画像は@iotatokenのツイート(https://twitter.com/iotatoken/status/866727260035985410)より