モネロとは?-プライバシー重視の匿名性暗号通貨

2017年1月13日 BBC編集部 0

 現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からモネロ(Monero)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。   モネロとは?-「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」  モネロは元ビットコインコア・エンジニアのWladimir J. van der Laan氏によって2014年に公開された匿名性暗号通貨です。「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」を目指し、リング署名(Ring Signature)という方式を導入しています。   モネロの特徴-「リング署名」による匿名化  多くの暗号通貨では送金処理の際、自分の秘密鍵・公開鍵を用いて署名を行っています。これに対しモネロでは複数人の公開鍵を用いる「リング署名」によって送金処理を行うことで、署名した複数人のうちの誰が送金を行ったのかがブロックチェーン上からでも判断できないようになっています。これにより、送金者を匿名化しプライバシーを保護しています。  匿名性暗号通貨の特徴やメリット・デメリットについてはこちらの「匿名性暗号通貨とは?」にて分かりやすく解説していますので、合わせてお読み頂くとより理解を深めることができます。   モネロの普及と今後の可能性-匿名性とリスク  モネロの大きな特徴はやはりその匿名性であり、それゆえに資金洗浄(マネーロンダリング)リスクが常につきまといます。実際に2016年9月には、違法ドラッグや個人情報が取引される世界最大級のオンライン・ダークマーケットのAlphaBayにおいて、モネロが決済通貨として採用されました。またそれに伴って取引量・価格ともに急上昇し、2017年2月現在では取引総額が第5位にまで上昇しています。  このような動きに対してモネロは一貫して「安全でプライベートかつ、追跡不可能な暗号通貨」という目標を掲げており、取引におけるプライバシーの確保を最重要に位置づけています。送金における匿名性と、違法取引への対処との線引きは非常に難しく、現在も活発な議論が交わされています。

「匿名性暗号通貨」とは?-プライバシー重視の暗号通貨

2017年1月13日 BBC編集部 0

 匿名性暗号通貨とは送り手・受け手を匿名化した形で取引を行うことを可能とする暗号通貨(仮想通貨)のことです。ビットコインも個人名を公開せずに取引を行うことができますが、実はビットコインを始めとした多くの暗号通貨は完全に匿名な状態ではありません。以下で分かりやすく説明しましょう。 関連記事  それぞれの匿名性暗号通貨の概要は以下の記事で分かりやすく解説しています。 ・ダッシュ(DASH) ・モネロ(Monero) ・ジーキャッシュ(Zcash)   ビットコインの匿名性は完全ではない  よくある誤解に基づくビットコインへの批判の一つに、「匿名で利用できるため違法取引のマネーロンダリングに利用されてしまう」というものがあります。たしかにビットコインは個人情報を一切登録することなく保有・送金できます。  しかしブロックチェーン上には、どのアドレスからどのアドレスへいくら送金されたかなどの情報がすべて公開されています。個人を特定可能な情報は記録されていませんが、アドレスからその人の全ての取引記録を追跡することは可能なのです。   アドレスと特定の個人との紐付け  アドレスから取引記録を辿ることができる以上、アドレスと特定の個人情報が結びつけば、その個人の保有残高や全ての送金記録を知ることができてしまいます。  このようにビットコインなど多くの暗号通貨は取引記録が誰の目からも明らかなため、完全な匿名性を実現できていません。これに対し、暗号通貨のメリットを保ちつつ完全な匿名性を目指すコインを総称して「匿名性暗号通貨」と呼んでいます。 匿名性暗号通貨のメリット  自身の保有残高や取引記録が他人に知られることがなくプライバシーが保護されます。また企業への決済に暗号通貨を用いる場合においても、個人情報の流出といった問題が起こりえますが、匿名性暗号通貨の場合は、心配無用です。 匿名性暗号通貨のデメリット  しかしながら、全ての取引記録を確認できるという点でビットコインは高い透明性を担保していましたが、匿名化は一部その透明性が失われることを意味しています。匿名性暗号通貨は違法取引にまつわる資金洗浄(マネーロンダリング)に利用される可能性が存在します。   匿名性暗号通貨の種類  では、「匿名性暗号通貨」にはどのようなものがあるでしょうか。暗号通貨取引額で上位に入っている「ダッシュ(DASH)」や「モネロ(Monero)」、第2のビットコインとも呼ばれていた「ジーキャッシュ(Zcash)」などが挙げられます。この3つのコインについては別記事で詳しく解説しています。 ・ダッシュ(DASH) ・モネロ(Monero) ・ジーキャッシュ(Zcash)

ダッシュとは?-即時決済可能な匿名性暗号通貨の今後の展望

2017年1月7日 BBC編集部 0

   現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からダッシュ(DASH)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ダッシュとは?  ダッシュは2014年にEvan Duffield氏により開発された「匿名性暗号通貨」の一種です。ダークセンド(Darksend)という匿名性の高い送金機能を備えており、初期の名称であるダークコイン(Darkcoin)の由来にもなっています。   ダッシュの特徴①-送金元を匿名化  ダッシュのダークセンドは「コインジョイン(CoinJoin)」という仕組みをもとにしています。複数の送金依頼を一時的にまとめた上で、そこから個々の送金先へ送金されるという仕組みです。送金元と送金先の間にプールを挟むことで、送金元アドレスをブロックチェーン上に記録しない形での取引を実現しました。  匿名性暗号通貨の特徴やメリット・デメリットについてはこちらの「匿名性暗号通貨とは?」にて分かりやすく解説していますので、合わせてお読み頂くとより理解を深めることができます。    ダッシュの特徴②-即時決済機能「InstantSend」  またダッシュのもう一つの大きな特徴は「インスタントセンド(InstantSend)」という即時決済機能を備えている点です。ビットコインでは取引が承認されて処理が確定するまで約10分待つ必要がありますが、これを大幅に短縮して1秒間で5回の取引を処理することを実現しています。   ダッシュの普及と今後の可能性  インスタントセンドを用いた即時決済によって、暗号通貨を用いた決済スピードは日常的な利用に用いることができるレベルにまで向上しています。これにより、クレジットカードなど中央集権的な既存の決済サービスとも競合できるかもしれません。  

SingularDTV(シンギュラーDTV)とは?-スマートコントラクトを活用した権利管理を実現

2017年1月6日 BBC編集部 0

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は暗号通貨(仮想通貨)だけでなく様々な分野に応用が可能で、多くのプロジェクトが登場しています。こうしたプロジェクトの多くは従来の中央集権的な構造による問題点を解決することを目指しています。今回はその中からSingularDTV(シンギュラーDTV、S-DTV)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 SingularDTVとは?-分散型”Netflix”とも  SingularDTVは、イーサリアムベースの制作・配信プラットフォームです。NetflixやHuluのような動画配信サービスを分散的に実現したのみならず、スマートコントラクトを用いることで権利関係をより透明な形で管理します。2016年10月に行われたICOは約17分で終了し、実に約750万ドルもの資金調達に成功するなど、注目されているプロジェクトです。   SingularDTVの特徴 SingularDTVの特徴①-権利管理プラットフォーム  従来のエンターテイメント業界では「制作者サイド(権利者)」と「視聴者」の間に複数の仲介者が存在し、権利関係のプロセスが非常に不透明でした。特に映画やテレビ作品に関する権利関係は非常に複雑であり、制作者や出資者などを含め実に数百人から数千人もの人々が関わっています。  SingularDTVではスマートコントラクトを活用し、権利管理プラットフォームを構築します。従来は第三者を通じて収益配分や権利管理を行っていましたが、スマートコントラクトを用いることで、公平な収益配分に対する透明性を担保しつつ、第三者を介すことなく自動的に権利管理がなされます。 SingularDTVの特徴②-都度課金制動画配信(TVOD)ポータル  また、SingularDTVにはオンデマンド動画配信ポータルサイト(TVOD)があります。月額課金型のNetflixやHuluとは異なり、ユーザーが動画を閲覧するごとに少額の閲覧料金を支払う都度課金型です。送金手数料が安くマイクロペイメント(少額決済)に用いやすいというイーサリアムのメリットがここにも活かされています。  動画配信による収入は、スマートコントラクトによりイーサリアムトークン「SNGLS」の持ち分に応じて配当として分配されます。ユーザーによって動画が再生されればされるほど、トークン保有者に収益が入ってくるのです。 SingularDTVの普及と今後の可能性  SingularDTVではスマートコントラクトを用いることで、制作者が直接的に視聴者にコンテンツを販売する場を実現した、とも言えるでしょう。スマートコントラクトの一つの活用例として権利管理は大きな将来性を持っていますが、SingularDTVの成否はそれだけでなくコンテンツの質にも左右されます。SingularDTVは良質なコンテンツを集め、「制作者サイド(権利者)」と「視聴者」を繋げるプラットフォームとなり得るか、今後も注目したいプロジェクトです。  

ドージコインとは?-柴犬モチーフの親しみやすいコインの特徴と将来性

2017年1月6日 BBC編集部 0

   現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からドージコイン(Dogecoin)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ドージコインとは?-柴犬をモチーフとした親しみやすさ  日本の柴犬を表すインターネットミームである”Doge”をその名に冠するドージコインは、元IBMエンジニアのBilly Markus氏によって2013年に公開された初期のアルトコインの1つです。柴犬をモチーフとして、「楽しく親しみやすい暗号通貨(仮想通貨)」を目指しています。 ドージコインの特徴-寄付金等への活用  仕組みは元となるライトコインとほぼ同様ですが、採掘速度が約1分と速いため発行量も非常に多く、また発行上限も設定されていません。2017年2月現在ではビットコインの約1万倍にあたる約1000億DOGEものドージコインが発行され流通しています。  ドージコインの特徴としてはコミュニティサイトであるReddit内の「Doge Market」があります。Doge Marketでは、ドージコインを用いてビットコインや現実の物品を売買することができます。  また特筆すべき事項としては寄付金等に使われることが多い、という点が挙げられます。2014年ソチ冬季オリンピックにおいて、ジャマイカのボブスレーチームが出場資格があるにも関わらず資金不足で出場が難しくなっていました。そこでドージコインコミュニティが投稿して寄付金を募る活動を行いました。その結果として当時の価値で約3万ドルにも上るドージコインが集まり、ドージコインとビットコインのレートが大幅に上昇するほどの大きな反響を呼びました。 ドージコインの普及と今後の可能性-マイクロペイメントの先駆けへ  以上のほかにもケニアのタナ川流域に井戸を建てるプロジェクトなどにも使われるなど、チップや投げ銭、寄付金等としての使い方が主となっており、公式サイトにおいてもチップとしての利用について言及されています。暗号通貨の大きな利点は送金手数料の安さであり、それを生かしマイクロペイメント(少額決済)において非常に有益であると言えます。ドージコインはその先駆けとして、マイクロチッピングのためのコインとしての将来性を持っているかもしれません。

ネームコインとは?-ドメインが買えるコインの将来性と今後の展望

2017年1月6日 BBC編集部 0

 現在世界には数百種類を超える暗号通貨(仮想通貨)が発行されており、こうしたビットコインに続く暗号通貨のことをアルトコインと呼びます。今回はその中からネームコイン(Namecoin)の特徴、そして今後の展望について分かりやすく解説していきます。 ネームコインとは?  ネームコインとは「.bit」のドメイン取得・管理のためのコインです。ブロックチェーンを価値交換以外の用途に用いた最初のプロトコルとも言われています。 ネームコインの特徴-ドメインの取得・管理  「ドメイン」とは、ウェブサイトのURLに含まれる「.com」「.org」といった要素のことで、インターネット上での住所のようなものです。そして、ネームコインは「.bit」で終わるドメインを購入する手段として発行されています。 ネームコインのメリットー分散型 ドメイン管理システム「.bitドメイン」  現在、世界中のインターネット空間に存在するドメインは全て、「ICANN」という米国の非営利組織によって一元的に管理されています。そのため、ドメインを取得するためには必ずICANNに登録料を支払う必要がありました。  一方、ネームコインの場合は、ユーザーはネームコインを支払うことで「.bit」のドメインを取得できます。このとき取得されたドメインは中央管理者を介すことなく、自動的にブロックチェーン上に記録されます。ネームコインは、中央集権機関(ここでいうICANN)を排した分散型ドメイン管理システムです。 ネームコインのデメリット  ネームコインによって購入された「.bit」ドメインからなるウェブサイトは、ICANNを経由していないため通常のウェブブラウザでは閲覧できません。利便性という面では、デメリットとも言えますが、これも普及とともに解決される問題でしょう。2016年11月中旬現在では、Google ChromeとFirefoxにおいて「.bit」ドメイン閲覧用の拡張機能が提供されています。 ネームコインの今後の可能性ーインターネット空間の民主化  分散型ドメイン管理システムはドメインの中央管理者を不要としました。非中央集権化によってインターネット空間は二つの意味で民主化されたと言えます。  まず一つには価格決定の民主化が挙げられるでしょう。ネームコインの価格は「.bit」ドメインの価格を表しており、ネームコインの価格の変動は「.bit」ドメインに対する需要の変化に対応しています。これはドメインの価格が需要に応じて適切に決定されることを意味しています。  もう一つのポイントは、外部からの干渉を受けない完全に自由なインターネット空間を実現したという点です。「.bitドメイン」はブロックチェーン上に記録されているため改ざん不可能であり、ハッカーの攻撃を受けてもサーバーがダウンしたり内容が書き換えられることがありません。また、政府や中央管理者による検閲や閲覧規制を受けることも一切ありません。  この二点が、ブロックチェーンを用いたドメインが完全に自由なインターネット空間を実現したことの証といえるでしょう。