米金融誌:ビットコインの高騰はロボットによって価格操作であった可能性があると指摘

2018年5月21日 BBC編集部 0

金融誌Journal of Monetary Economicsに掲載された論文では、ネール・ガンダル(Neil Gandal)、JT・ハムリック(JT Hamrick)などの研究者が2014年に倒産したビットコインのMt Gox取引所のビットコイン価格の取引記録を調査したところ、価格操作に関する手がかりを見つけました。

JPモルガンが手のひらを返す:ビットコインをデジタル・ゴールドとして評価するコメント

2017年12月6日 BBC編集部 0

  2017年9月13日、JPモルガンのCEOのJamie Dimon氏がBitcoin(ビットコイン)を「詐欺である」と糾弾したことを受け、ビットコイン相場が直後に24%下落するなどして、一時大きな騒ぎとなりました。これを受け、市場操作の疑惑でJPモルガンはスウェーデンの金融当局から勧告を受けたほか、Blockswater社から同疑惑によって訴追されるなど、問題は後を引いています。しかし、2017年12月5日、JPモルガンのアナリストであるNikolaos Panigirtzoglou氏が、ビットコインを「デジタル空間上の金」として評価するなど、従来の姿勢とは一転したコメントを打ち出しました。 デジタルゴールドとして、ビットコインの信頼性を評価 Nikolaos Panigirtzoglou氏は、 大手の暗号通貨(仮想通貨)取引所が、ビットコインの明るい未来の予測を打ち立てていることは、ビットコインの(資産としての)ポテンシャルの正当性を加味する材料として十分。そのため、暗号通貨市場を一般投資家・機関投資家に向けてアピールする機会は増加するだろう。 と述べており、投資対象としての信頼性が高まっているとの認識を示しているようです。しかし、同社の市場操作ともとれるような発言直後に、ビットコインを大量に買い付けた疑惑もあること、加えてわずか3ヵ月で評価を覆していることから、ビットコインコミュニティの間でJPモルガンに対して反発を示すコメントがあがっているようです。 投資対象としての金とビットコイン 投資対象として、金とビットコインはどちらがより人気か、ということについて以前より投資家の間で討議が交わされています。物理的実体を持ち、希少価値の高い金の方が、投資対象として大きな存在感をみせていました。しかし、猛烈な勢いで急成長を遂げているビットコインが、投資家の目には魅力的に映っており、高い注目を集めつつあることは間違いありません。 2017年12月から1月にかけて、ビットコインは複数のハードフォークを予期しており、分裂後のウオレット事業者や取引所による通貨配当を狙った、投資家による投資が続いているようです。決して安定しているとは言い難いビットコインですが、長期的な価格上昇を予見する投資家もおり、今後の動向は不透明です。人工知能を活用したトレーディングサービスなども登場してきており、2018年にかけて、ますます資本の参入が進んでくる可能性があります。

【ライトニングネットワーク上でのアトミックスワップ】解説記事

2017年11月20日 BBC編集部 0

注目が集まるライトニングネットワーク(Lightning Network)とアトミックスワップ(Atomic Swap) Segwitのアクティベート以来、ビットコインブロックチェーンの署名格納方法が変更されたことで、異なるブロックチェーン間で暗号通貨(仮想通貨)レートに応じて同量のトークンを交換する「atomic swap(アトミックスワップ)」に注目が集まっていました。2017年11月16日、Lightning Labsはライトニングネットワークのテストネット上で、bitcoin(ビットコイン)とLitecoin(ライトコイン)のクロスチェーン・アトミックスワップに成功したことを発表し、大きな注目を集めています。今回の記事では、アトミックスワップとライトニングネットワークの概要、ライトニングネットワーク上のスワップについて説明していきます。 アトミックスワップとは? そもそもクロスチェーン・アトミックスワップとはなんでしょうか。簡潔に説明すると、この言葉は「それぞれ異なるブロックチェーン上にある資産を、ブロックチェーンをまたがって交換を行うこと」を指しています。これは、トランザクション(取引)の「原子性」が保障されたときに、初めて可能となるため、「アトミックスワップ(原子的な交換・両替)」と呼ばれています。 原子性とは? ここでいう原子性とは、なんでしょうか。コンピュータ・サイエンスの分野において、トランザクションシステムが持つべき4つの性質を総称した【ACID特性】というものがあります。このACIDのA(Atomic)に該当するのが、原子性になります。 トランザクションの「原子性」がある状態とは、トランザクションのプロトコルが「AさんとBさんの資産の交換が成功に終わる」、あるいは「AさんとBさんの資産の交換がまったく行われない」という2つの状態のみに収束している状態のことです。すなわち、原子性がある状態では、すべての取引は「All or Nothing」に帰結します。この状態がシステム上で保障されていることで、「AさんがBさんにお金を渡したけれども、Bさんからは何も返ってこなかった」という、資産交換時に相手に持ち逃げされる「リスク」を回避することができます。トランザクションの原子性は、お互いに信頼関係がないプレイヤーの間で取引を行う場合、必須の要件となってきます。 あらためて、ライトニングチェーン上のアトミックスワップとは? ここまでアトミックスワップとは何か、について説明して参りました。ここからは、ライトニングチェーンなどのシステムの部分について、理解を深めていきたいと思います。 今回のライトニングネットワーク上でアトミックスワップが成功したというニュースが話題になっているのは、異なるブロックチェーン間で価値を交換できる技術が実証されたという点もありますが、それ以上に、ライトニングネットワークを利用することによって得られる魅力的なメリットが複数あるから注目されているのだと考えられます。 ひとつは、取引スピードが向上すること。二つ目には、プライバシーが向上すること。そして三つ目には、取引手数料が低下することが考えられます。既存の暗号通貨の取引所は、そのどれもが中央集権的に運営されていますが、アトミックスワップが今後ますます発展すれば、ライトニングネットワーク上に管理者不在の新たな取引インフラが完成する可能性があります。 オンチェーン・スワップ   ※引用元:Connecting Blockchains: Instant Cross-Chain Transactions On […]

ブロックチェーン関連企業のETF銘柄取り扱いを米国2社が申請

2017年11月9日 BBC編集部 0

ブロックチェーン企業銘柄のETF 2017年11月上旬、ETF(Exchange Traded Funds、上場投資信託)の取り扱いを専門とする2社がブロックチェーン関連ETF銘柄として、アメリカのSEC(Securities and Exchange Commission, 証券取引委員会)に申請を出していたことがわかりました。Reality Shares ETFs社の子会社であるReality Shares Advisors社は、ブロックチェーン企業への投資環境を整備するため、NASDAQと協働していくようです。時を同じくして、同じ目的で、Amplify Trust ETF社もSECに対して独自ETF銘柄の申請を行ったようです。 2社とも「ブロックチェーン企業への投資環境を整える」という文脈では同じでした。しかし事業計画書によると、それぞれが投資先として想定している会社は、まったく異なるものを描いており、ETF銘柄が真正面から競合する可能性は低いとのことです。   Reality Shares社は、申請時のコメントで 「今後多くの市場や産業がブロックチェーン技術の恩恵に預かるであろう、ということが予想されていますが、ブロックチェーン技術のもつ可能性にはまだまだ探求され尽くされていない領域がたくさん残っています。そのため、インデックス(同社の策定する指標)には、(ブロックチェーン技術が)活用されている会社と、そうでない会社の持分証券が含まれる可能性があります。」 “Blockchain technology may be used to […]

ブロックチェーンで変わる?結婚のアレコレ

2017年11月6日 BBC編集部 0

  スマートコントラクトの登場によって、ブロックチェーンはより日常的な場面でも簡単に利用することができるようになりました。スマートコントラクトに署名をすると、契約内容はブロックチェーン上に半永久的に、ハッキングされない安全な形で格納されます。このブロックチェーンとスマートコントラクトの性質を生かしたビジネスが、「結婚」に関する領域で新たに誕生しています。 婚姻届けをブロックチェーン上に? 2014年10月5日、人類史上初めて、婚姻記録がパブリックブロックチェーン上に記録されました。David MondrusさんとJoyce Bayotookさんの結婚式は、フロリダ州オーランドのディズニーワールド内で開催された、プライベート・ビットコインカンファレンスで執り行われました。ふたりはQRコードをスキャンして承認ボタンを押すことでスマートコントラクトを締結し、婚姻関係を結びました。婚姻情報は、ビットコインブロックチェーン上にただちに記録されました。ふたりは婚姻に際し、 「命は有限であり、死がふたりを分かつことがあるかもしれない。しかし、ブロックチェーンは永遠である。」 とコメントを寄せています。 他にブロックチェーンに記録された結婚記録の例としては、ビットコイン活動家であるOles Slobodenyukさんと、Irina Dkhnovskayaさんの夫妻が挙げられます。2016年7月17日に結婚したふたりは、披露宴にてWeddingbook.ioというブロックチェーンプラットフォーム上で結婚証明書を発行しました。Weddingbook.ioは、Cryptograffitiというウェブサービスを用いて婚姻情報を登録しています。Cryptograffitiは、オンラインインタフェースを用いることで、ビットコインブロックチェーン上に秘密のメッセージを記録することができるサービスです。結婚証明書だけに留まらず、結婚の証人一覧や結婚の誓いをブロックチェーン上に半永久的に保管することができます。 イーサリアムブロックチェーンで結婚 すべての結婚がめでたく「成功」に終わるとは限りませんが、開発者たちは、年々ブロックチェーン上に婚姻情報を保管したい、という要望が増加している手ごたえを感じているそうです。いくつかのブロックチェーン結婚プラットフォームでは、ふたりの婚姻情報だけではなく、家族情報の登録も行っている、とのことです。IT開発者のGaurang TorvekarさんとSayalee Kaluskarさんは、2016年のイーサリアムブロックチェーン上で初めて婚姻を結びました。夫妻は、婚姻契約書のテンプレートをクラウドファイル管理システムからダウンロードし、Ethereum(イーサリアム)ベースのAttoresプラットフォーム上で電子署名をし、結婚しました。 Prenup With Loveというイーサリアムブロックチェーンベースのサービスは、同棲前の婚前契約情報を保管することができます。婚前契約の内容は多岐に渡り、例えば買い出しの頻度、家事の分配、最低限デートに割く時間、ふたりで見るドラマ番組などがあります。婚前契約は、ふたりがそれぞれのIPアドレスから、暗号化されたメッセージを送信することで締結され、スマートコントラクトに反映されます。これらのコードは公開されているため、新婚のカップルが気軽に利用することができます。しかし現時点では、これらの婚前契約に法的拘束力はないと考えられています。夫妻は、ふたりの決断について、下記のように述べています。 「ブロックチェーンのもつ無限の可能性を、私たちは家族問題の解決につかうことにしました。婚姻をブロックチェーン上で結ぶことは、賢い選択だと思っています。」 離婚をブロックチェーンにどう組み込むか そしてさらに、2017年10月、ロシアで初となるブロックチェーンサービスを利用した結婚が行われたそうです。Vasily LifanovskyさんとAlla Tkachenkoさん夫妻は、夫婦の暗号貯蓄資産をひとつの家族資産に統合しました。この手続きは、結婚状態を含めた様々なライフステージに応じた暗号資産管理を提供する、MyWishというサービスプラットフォーム上で行われたそうです。 MyWishは、思想や実装の面で、先ほどのPrenup With […]

ビットコインゴールドのウェブサイト、分裂直後にDDoS攻撃を受けダウン

2017年10月25日 BBC編集部 0

  2017年10月24日、ビットコインブロックチェーンのフォークによって、新しい暗号通貨(仮想通貨)、bitcoin gold (ビットコインゴールド、BTG)が正式に誕生しました。しかし、このビットコインゴールドのクラウドウェブサイトが、継続的にDDoS攻撃の被害にあっていることが判明しました。 マイナーの集中がBTG誕生の契機に ビットコインゴールド誕生の裏側には、中国の大手マイニング業者、LightningAsic社CEOのJack Liao氏がいます。Jack氏は、中国にビットコインの大手マイナーが集中している現状を受け、マイナーの分散化を推し進めるために、通常のCPU/GPUとASIC(マイニングに特化したプロセッサ)のマイニングパワーに差がでない、新たなエコシステムを設計することを目標に掲げています。ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)に加えて新たにビットコインゴールド(BTG)が誕生することで、集中しているマイナーが分散することを狙っているようです。しかし分裂して間もなく、開発チームはTwitterにて下記のように、問題が発生していることを報告しました。   “Massive DDoS attack on our cloud site. 10M requests per minute. We are working with the providers […]

Blockchain to Blockchain:今注目されている新たな「B2B」とは?

2017年10月4日 BBC編集部 0

  ブロックチェーン技術は現在、黎明期から普及期へと移行しつつあります。その傾向は、新規ICOプロジェクトの傾向に注視すると読み取ることができます。従来のブロックチェーンプロダクトは、通貨としての利用や、その他の価値の保存目的での利用などに主軸が置かれていました。すなわち、現実世界で起きている問題の解決や、現実世界にある価値の代替物を作る目的で、ブロックチェーンが活用される場合が主でした。 メタアプリケーションのICOが相次ぐ昨今 しかし現在では、ブロックチェーンのエコシステムにおける「メタアプリケーション」の開発に、投資家たちの熱い注目が集まっています。メタアプリケーションとはすなわち、「ブロックチェーン経済圏のなかにおいて発生している問題を解決するプロダクト」のことです。 一般的にメタアプリケーションは、直接的に消費者のニーズを満たすことがない一方で、企業体のニーズを満たすことに特化しています。いわゆるB2B(business-to-business)と呼ばれるビジネス領域に属しています。 昨今、メタアプリケーションを扱うICOプロジェクトが急増している背景には、ブロックチェーンエコシステム全体の「複雑性」が急激な勢いであがっていることが原因として挙げられます。世界を席巻したbitcoin(ビットコイン)という一大暗号通貨が誕生して以来、様々なアルトコイン(ビットコイン以外の暗号通貨)が誕生しました。新たに誕生したアルトコインやブロックチェーンは、それぞれが違う目的を実現するために設計されている一方で、実際のユースケースを見てみると、相互に関係性を持った経済圏が誕生していることがわかります。 巨大なマーケットに食らいつく これにより、異なるアルトコインやブロックチェーン間における、相互運用性や互換性が問題となってきました。暗号通貨の市場規模は、2017年10月現在で17兆円以上と推計されています。そのため、この相互運用性や互換性を実現する機能をもったメタアプリケーションを開発したプレイヤーには、莫大な資金やユーザーが集まる可能性に期待が高まっています。 このようなメタアプリケーションを開発プレイヤーの例として、Aionブロックチェーンを提供している、Nuco社が挙げられるでしょう。Nuco社は、グローバルコンサルティング企業であるDelloite社における、ブロックチェーン専門部門であるRubix社という前身企業をもとに作られているそうです。Nuco社は、銀行から自社のプライベートブロックチェーンを経由して、様々なアルトコインブロックチェーンの架け橋となるような機能を提供しています。社員数は20名ほどであるそうですが、ブロックチェーン技術を数年に渡って扱ってきた豊富な開発経験と、Delloitte社から得られるビジネスコネクションは大きな強みとなるでしょう。Nuco社は、Aionブロックチェーンにいちはやくエンタープライズユーザーを惹きつけ、ネットワーク効果を発揮することで、Aionブロックチェーンの価値を高めることを目指しているようです。 メタアプリケーション開発における3つの壁 しかしこの領域においては、3つの大きな課題が残されています。 一番大きな問題として立ちはだかっているのが、①スケーラビリティの問題です。Ethereum(イーサリアム)のRaidenネットワークが開発されたように、ビットコインのLightningネットワークや、ビットコインブロックチェーンのフォークが行われた背景には、このスケーラビリティ問題があります。 スケーラビリティ問題とは? http://businessblockchain.org/what-is-bitcoin-split-and-its-fundamental-problem これからの企業は、それぞれ大量のデータを含んだブロックチェーンを持つようになることを考えると、ブロックチェーン間のやりとりを担保する中間プレイヤーは、大量のトランザクションを捌けるシステムを開発することが必須となります。 スケーラビリティ問題は、ふたつめの②相互運用性の問題にも絡んできます。あるブロックチェーンから別のブロックチェーンへとデータが移動する場合、プログラムの使用上、互換性がないことや、バグが発生してしまうこと懸念されます。この問題に対処できなければ、メタアプリケーションにとって致命的となります。 そして最後に、③プライバシーの問題が挙げられます。暗号通貨の重要な特徴のひとつとして「取引の透明性」を担保できることが挙げられます。この特徴は活用方法によってはメリットになる一方で、一般に公開されることが望ましくない顧客の個人情報など、企業が扱うセンシティブなデータのやりとりにおいては問題となってきます。 これら3つの大きな課題を乗り越え、なおかつ複雑でリアルタイムなビジネスの取引を運用できる中間プレイヤーが、次の覇権を握るでしょう。 次世代B2Bビジネスの覇権を取るのは誰か? Nuco社のCEOは、「今日、すでに何百と存在しているブロックチェーンですが、じきに数千、数百万ものブロックチェーンが誕生するでしょう。今後のブロックチェーンの発達には、公私の主体を問わず、ブロックチェーン同士のネットワークを構築できるかどうかにかかっています。そして、我々はその実現に向けて活動しています。」と述べています。Nuco社は、EEA(Enterprise Ethereum Foundation、イーサリアム企業連合)の立ち上げメンバーでもあります。 日々混沌さを増しているブロックチェーンビジネスですが、今後この巨大なマーケットを制するプレイヤーが誕生する様子に注目です。

スカンジナビア半島一のキャッシュレス社会を目指すスウェーデン

2017年10月3日 BBC編集部 0

  スウェーデンは世界初のキャッシュレス社会の実現に向けて、急速に計画を進めつつあるようです。このようなニュースは電子通貨コミュニティにとっては朗報ではありますが、同時に様々な問題も懸念されています。ひとつは、すべての取引が可視化されてしまうことにより発生する、プライバシーの問題です。しかし、スウェーデンはbitcoin(ビットコイン)が既存の貨幣制度と同様に、取引の匿名性を保てるとして、注目しているようです。 紙幣のメリットが急速になくなりつつある現代 紙幣や硬貨による価値の取引は、物理的な管理コストがかかってくる上に、取引時に消費者に関するデータを何一つストックすることができないので、企業にとってはほとんどメリットがなくなりつつあります。そのため、スウェーデンを筆頭として、金融界はキャッシュレス社会への移行を推し進めているのが現状です。スウェーデンの中央銀行であるRiksbankの統計調査によると、スウェーデン国内の銀行1600店舗中、およそ900店舗は既に紙幣の保管を行っておらず、紙幣の引き出しや預入にも対応していないそうです。また、ATMの設置台数が徐々に減少しているだけでなく、スウェーデンクローナ(スウェーデンの法定通貨)の流通量自体も、2009年の1060億クローナから、2016年の600億クローナにまで低下しているそうです。 このような背景から、スウェーデンの中央銀行は政府主導型の電子通貨を発行すべきかどうかについて、検討を進めているようです。そして、ビットコインが解決策のうちのひとつとして、期待されています。 カード決済、電子決済が主流のスウェーデン社会 クレジットカード世界最大手であるVisa社によると、スウェーデン国内ではカード払いが主流となっています。そしてこの利用率は、平均的なヨーロッパ社会の3倍ほどとなっています。スウェーデンで広く普及している「Swish」というアプリでは、ユーザーはスマートフォンの電話番号を利用して、銀行口座から別の銀行口座へリアルタイムで送金を行うことができます。Swishの開発者に携わっているプレイヤーとして、Nordea、Handelsbanken、SEB、Danske Bank、Swedbankといった複数の銀行が名を連ねています。 このようにキャッシュレス化が広く歓迎されているスウェーデンですが、その一方でキャッシュレス社会のデメリットとして、携帯電話や銀行口座を保有できない層が社会から締め出されてしまう、ということがあります。しかしビットコインでああれば、利用するにあたって銀行口座を必要としないため、この懸念点を解消することができるかもしれません。キャッシュフローが完全に匿名化されることもないので、現実の貨幣のキャッシュフローに似た状態を作り出すことが考えられます。 キャッシュレスの世界最先端をいくスカンジナビア半島 このようにキャッシュレス化を猛烈な勢いで進めているのはスウェーデンだけではありません。同じスカンジナビア半島に位置しているデンマークも、キャッシュレス社会を目指しています。デンマークの経済産業省は、過去に小売業者や病院や郵便局といった基幹インフラに対して、電子決済の導入を行うように通達しています。事実、デンマーク政府は2030年に「完全キャッシュレス社会」を実現するという目標を発表しています。引き続き、スカンジナビア半島周辺国から発表されるであろう、キャッシュレスソリューションに注目です。

EUによるブロックチェーン企業への投資額が累計500万ユーロを突破

2017年9月20日 BBC編集部 0

  2017年9月上旬、欧州委員会の中小企業(SME)グループ内にて、ブロックチェーンスタートアップ企業のSignatureit社、Authenteq社、The Billon Group社それぞれの事業案について、共有が行われました。欧州連合(EU)は、ブロックチェーンを含むさまざまな新規プロジェクトやテクノロジーの発展に取り組んでいるスタートアップ企業に対して、資金面での積極的な支援を行っています。資金調達は、Horizon2020という欧州における新規の研究開発・イノベーションを支援するための資金調達枠組みを通して行われており、Horizon 2020を通じてこれまでに6つの新興企業が資金調達に成功しているそうです。 スタートアップへ投資を行うHorizon2020という枠組み Horizon 2020のデータによると、EUは新興企業グループに対して、累計で5,471,131ユーロを拠出しているとのことです。資金調達に成功した6つの新興企業のうち3社は、それぞれ100万ユーロ以上を調達しています。残る3社は、それぞれ5万ユーロの調達に成功したとのことです。 ブロックチェーン研究を促進するためのイニシアチブを形成することは、ヨーロッパ諸国およびヨーロッパに拠点を置くテクノロジー業界の間で、一つの大きな焦点となっています。2017年8月、欧州委員会は、Horizon2020と連携して行う「社会的利益のためのブロックチェーン(Blockchains for Social Good)」の開発競争を促進する計画について公表していました。また、ブロックチェーンのなかでも暗号貨幣(仮想通貨)関連のビジネスを行うスタートアップ企業に対しての支援も積極的に行っている様子です。さらにこれだけに留まらず、欧州委員会は2017年より、ブロックチェーンと他のテクノロジーとの連携を狙ったブロックチェーン・オブザーバトリー(Blockchain Observatory)という組織を立ち上げる計画も進めています。 規制か支援か:状況が異なる各国 アメリカでは、SEC(アメリカ証券取引委員会)の規制によって、新興企業の自由な発展やイノベーションが妨げられている言われているなか、ヨーロッパはブロックチェーンの発展に向けた支援が進められているという構図です。現在世界各国でブロックチェーンに対する姿勢に差が見られており、今後の公的な規制や支援状況などにも注目が集まるところです。

ブラジル中央銀行が決済機能のバックアップシステムをブロックチェーン上に構築することを検討

2017年9月16日 BBC編集部 0

2017年8月28日、ブラジルの中央銀行は、ブラジル国内の金融における、ブロックチェーンと分散型台帳技術の活用可能性に関する研究論文を発表しました。 本研究はブラジル中央銀行(Banco Central do Brasil)によって開始され、論文内では国民ID、地方通貨、決済などの分野において、実際にブロックチェーンを導入した場合のモデルケースなどについて検討していました。これらの分野のうち、特に「決済における活用事例」の項目に関しては、早急に実働可能なプロトタイプの作成を行うことが推奨されました。 論文内では、既存の中央銀行用の一次決済プラットフォームの上位互換となるようなモデルを作成する目的でブロックチェーンを導入することについては述べておらず、主要決済システムが完全なメルトダウン(決済システムの完全崩壊)を引き起こした場合に備えて、最低限資金移動を行える状態を維持するために必要とされるバックアップシステムを、たとえ機能が「ミニマム」なレベルであったとしても、早急に実装するべきであることを強調していました。   銀行のコア機能が失われた場合に備えて レポートでは、SALT(Secure Automated Lending Technology)というブロックチェーンテクノロジーが非常時のバックアップシステムに有効だとしており、「致命的な事故が起こった場合、RTGS(Real-Time Gross Settlement、中央銀行における金融機関間の口座即時振替の取り組み)メンバーはお互いに資金を送ったり(やりとりする)ことができず、完全な財政停止につながってしまいます。取引決済の代替システム(SALT )は、システムが完全なメルトダウンを起こした際に、ブラジルにおけるRTGSのコア機能をすぐに置き換えることができる偶発的解決策のための概念的なシステムです。」と説明されています。 このシステムでは、金融機関や中央銀行自体が有効なノードとして許可され、ブロックチェーンネットワークの構成者となっているようです。論文は、プライバシーを潜在的な問題になってくる可能性についての認識を示した上で、「さまざまな機関へ供給・複製された多種多様な情報を、一元的に共有することは可能である」と結論づけています。 現在、世界中の中央銀行では、ブロックチェーンがどのように活用可能かについて研究が進められています。例えば、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行とシンガポール通貨当局は、ブロックチェーンが決済にどのように適用されるかについて研究を進めています。調査の結果、イングランド銀行は現行で用いられている最新の決済システムを「分散台帳技術にて互換することができる」と結論づけています。今後も銀行におけるブロックチェーン技術の積極的な導入に期待が集まります。