BBCミートアップ第7回イベントレポート

2017年8月25日 BBC編集部 0

2017年8月23日(水)にブロックチェーンビジネス研究会(BBC)ミートアップ第7回が開催されました。今回のテーマは「ブロックチェーン×レギュレーション ー RegTech分野への応用と最新の規制状況について」でした。本記事ではこのイベントの様子をご紹介いたします。 今回のイベントではブロックチェーン技術のRegTech分野への応用とICOにおける最新の規制状況について、3名の専門家よりご講演をいただきました。 初めに、アルタアップス株式会社代表の森川夢佑斗氏より、ブロックチェーンに関する時事ニュースとして、主にビットコインのスケーラビリティ問題の動向や、エストニアによる国家のICOについてお話を頂きました。さらにレギュレーション分野へのブロックチェーンの活用可能性についてのお話がありました。Reg Techは大幅なコスト削減、特にコンプライアンスコストの削減につながることから金融機関を中心に注目が集まっているとのことでした。今後は金融機関以外にも導入が検討されることが考えられ、ますます注目が集まりそうです。 次にQRC株式会社の王氏から中国におけるブロックチェーンとRegTechに関する最新情報を共有していただきました。中国では暗号通貨のような新しい投資手法については積極的に受け入れるカルチャーがあり、ICOも2017年の5月から7月にかけて非常に早いスピードで成長しているとのことでした。ただ、現段階では中国政府はICOをネガティブに捉えていて規制を強めている傾向だそうで、今後も動向を注視する必要がありそうです。 最後にAZX Professionals Groupの池田宣大弁護士からICOにおける法規制についてお話しして頂きました。ICOは現状では資金決済法や金融商品取引法が適用されるとのことでした。現在は法律の抜け穴があっても、時機に法令の改正や修正が行われ得ることを前提に行動することが求められるというお話しがありました。参加者の方から多くの質問が出るなど、法規制への関心の高さが伺えました。 講演終了後には、前回までのミートアップと同じく、軽食を用意して懇親会の場を設けました。登壇者の方にもご参加頂き、質疑応答や情報交換の場として非常に有意義な時間をお過ごしいただけたようです。 9月にも勉強会の開催を予定しております。皆様のご参加をお待ちしております。

中国FinTech業界に大きな動き、中国人民銀行がFinTech委員会を設立。RegTechの応用を強化へ。

2017年5月15日 Wang Pengfei 0

2017年5月15日、中国人民銀行はFinTech(フィンテック)業界の健全な発展を促進し、直面している新しい課題に対応していくため、FinTech委員会を設立することを公表しました。 FinTech委員会のミッションは3つあります。ブロックチェーン業界への影響についても一つ一つ解説していきます。   ①FinTechの発展による金融政策・金融市場・支払清算などの領域への影響を研究し、政府として戦略・政策上のサポートを行う。 中国政府の政策はいつも遅れていると言われます。2013年からビットコイン取引量が長年世界一位にも関わらず、中国では未だにビットコインは「貨幣」もしくは「支払いの手段」として公式的に認められていません。さらに、キャッシュレス化の先進国とも言われる中国ですが、まだアリペイやWechat Payなどのモバイル決剤サービスに関する法律すらもできていないが現状です。 日本では金融庁がFinTech企業のために、経済産業省、財務省などの関係省庁と連携及び意見交換の場を提供できるFinTech協会が存在していますが、中国では似たような組織がなかったです。しかし今回、FinTech委員会が設立されることで、FinTech企業は政府と交流できる機会が増えることが考えられます。 さらに、FinTech委員会の設立は中国政府がFintechに本腰を入れるサインとも捉えられます。今後FinTech企業をサポートする政策が、次々に発表されることも期待できます。ビットコインの法的定義ついて出てくるのも、時間の問題ではないかと考えられます。 欧米諸国のように貨幣として認められることは難しいと想定されるので、日本と同じ「支払い手段」として認められることになるのではないでしょうか。   ②海外との交流・連携をさらに強化させ、中国の現状に適したFinTech管理制度を作り、新技術の金融業界への正しい応用をリードする。 先進国の法律や政策に基づき、中国の現状を考えた上でFinTech管理制度を作るという方針が見えています。現在、イギリス、シンガポールなどの中央銀行は規制のことを考えずに、金融イノベーションを促進するためのレギュラトリー・サンドボックスという制度を実施しています。規制の厳しい中国でも同じような制度を作り、FinTech企業のイノベーションを促進していくことが期待できます。   ③RegTechの応用実践を強化させ、ビッグデータ・AI・クラウドコンピューティングなどの手段を利用し、金融リスクの選別・回避の努力をする。 RegTech(レギュテック)というキーワードは、最近頻繁に中国政府の公文書にも出ており、今後ビッグデータ・AI・クラウドコンピューティングなどハイテク技術を使って、マネーロンダリングなどの対策をしていく動きが見えます。 現在中国では、ブロックチェーンプロジェクトのICO、暗号通貨の取引などはまだグレーゾーンです。ビットコインなどの暗号通貨に対するAML、KYCなどの実行は、伝統的かつ時代遅れのやり方だと非常に手間がかかる上、正確に行うことが困難です。そのため、ビットコインアドレスから取引履歴を分析し犯罪に関与しているか検証する「Coinfirm」のような、暗号通貨やブロックチェーンに特化したRegTechを促進し、既存のサービスに代わって採用していくことが想定されます。 今回のFinTech委員会の設立は、FinTech業界だけでなくビットコインをはじめとする暗号通貨やブロックチェーン業界にも大きな影響を与えていくことになるでしょう。中国にて関連事業を行う企業にとっては、今後の政府の動きは目が離せません。