The Plastic Bankプロジェクトとは?ソーシャルビジネス×ブロックチェーンのもつ可能性

リサイクルシステムをほとんど持たない途上国において、プラスチック製ごみを再利用するプロジェクトがIBMのブロックチェーン技術による支援によって実現されようとしています。銀行のような信頼性が高く、かつハブのような機能を有する金融インフラが確立していない途上国の多くでは、「信頼」をベースにした経済構造が未発達となっていました。しかし、ブロックチェーンによって信頼の可視化が可能になったことで、途上国において新たな経済圏が誕生しようとしています。

デジタルトークンが現金にとって代わる

「私たちは、今まで利益をあげることが難しかったリサイクルというコンセプトを、お金を貯めることができるコンセプトに変えました。」と、The Plastic Bankの共同設立者Shaun Frankson氏は語ります。彼は、The Plastic Bankの報酬モデル、その背後にあるブロックチェーン技術、そしてどのような信用の形をもって、グローバル世界に展開していくのかについて話しました。

2013年に設立されたThe Plastic Bankは、プラスチックのリサイクルの報酬として、現金ではなく、ブロックチェーン上で発行されたデジタルトークンを付与しています。これらのトークンは、非営利団体の開発したアプリを使用し、モバイル決済システムを導入している店舗で、食料や水と交換できるほか、公共料金の支払いに用いることもできます。

「これは世界中のどこであっても展開できるように設計されたシステムだ。」とFrankson氏は語りました。

The Plastic Bankを支えるIBMのテクノロジー

The Plastic Bankのプログラムを支えているテクノロジーには、IBM Blockchain、Hyperledger Fabric(分散型帳票ソリューションのプラットフォーム)、IBM LinuxONEサーバーなどが挙げられます。 IBMは動作中のデータを自動的に暗号化するSecured Service Containersというセキュリティ機能を含む、新世代のLinuxONEメインフレームを発表しました。これにより、ブロックチェーン取引のためのセキュリティレイヤーが新しく追加されることとなりました。

IBMのDickinson氏は本技術について、「これはあなたが利用しているどのLinuxアプリケーションにも使用することができます。これにより、マルウェアやインサイダーによる攻撃から、自分のアプリケーションを守ることができます。」と説明しています。 

The Plastic Bankのモデルはリサイクルを実際に行う市民や店主など、取引に様々な関係者が関与するため、IBMのブロックチェーンモデルが適しているとのです。このプラットフォームは価値の交換を求めるグループを扱うように設計されており、たとえば更新プログラムを導入する場合であっても、ブロックチェーンのシステム全体を停止することなくインストールすることができるそうです。

ソーシャルビジネスを支えるブロックチェーン

The Plastic Bankは20〜30カ国にサービスを提供するという目標にしています。 「私たちにとって信頼はビジネスをする上で最も重要な問題です。ブロックチェーンを用いれば、信頼を可視化することができます。 今回のモデルを実現するにあたり、IBMのLinuxONEは信頼のおけるフレームワークです。」とFrankson氏は結論付けました。

従来可視化されていなかった指標がブロックチェーンによって可視化されることにより、今まで可視化しづらかった「社会への貢献度」といった指標をトークンに変化させることで、新たな経済圏

 

この記事をシェアする:
BBC編集部
About BBC編集部 238 Articles
ブロックチェーンビジネス研究会(略称:BBC)編集部です。海外の業界ニュースや、ブロックチェーンや暗号通貨について基礎的な内容を発信していきます。