ウクライナ政府、10月にブロックチェーンによる土地登記実証実験を開始

 

ウクライナではブロックチェーンをベースとした電子政府「eGovermentプラットフォーム」の構築計画を明らかにしており、マイニングプールのBitfuryと提携して事業を進めています。2017年6月21日、ウクライナ政府はブロックチェーンを用いた土地登記システムの実証実験について発表しました。

 

ウクライナの土地登記の状況

ウクライナ領の約71%(4270万ヘクタール)が農地として分類されています。このうち国有地は、約25%にあたる約1000万ヘクタール以上にのぼります。

2015年に世界銀行からの資金提供を受けてウクライナの農業政策省が行った研究プロジェクトによれば、ウクライナの土地管理の現状は多くの問題をはらんでいるとされました。その一つは私有地の七割近くが登記済みであるのに対し公有地の登記状況はわずか二割にとどまっており、所有者などの情報の透明性が低く不正行為を誘発しやすい状況です。また農地のリース料も2015年現在で約37ドルとヨーロッパで最も低い水準にとどまっているため土地所有者の地代収入が小さく、土地資源の利用が非効率的になってしまっています。そのほか、土地所有者や土地利用者の数に比べて土地納税者の数が非常に少ないことも問題となっています。

 

土地登記におけるブロックチェーン活用の狙い

2017年10月から実証の始まるこのプロジェクトの実証実験において、政府はブロックチェーンを活用して土地の賃貸借を行うほか、土地賃貸のオークションをデジタル化するとのことです。ウクライナのフロイスマン首相は、今後ウクライナのすべての土地賃貸をオークション形式とすることを発表しました。これは、競争の促進のほか、地域経済の活性化や違法行為の削減を図る目的です。

ウクライナのほかにも、実に多くの国が土地登記においてブロックチェーンの活用を検討しています。2017年3月にはスウェーデンの土地登録機関が不動産取引の記録の実証実験を行ったほか、ガーナやブラジルでも同様の取り組みが進んでいます。このように主に土地登記システムが十分に機能していない途上国などで多く見られます。

こちらの記事ではエストニアの取り組みをご紹介しています。

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BBC編集部
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