ビットコインとは?-法定通貨との比較

 ビットコイン(Bitcoin)はサトシ・ナカモトによって2008年に発表された最初の暗号通貨(仮想通貨)です。ビットコインの発明がもたらしたブロックチェーンやプルーフ・オブ・ワークなどの技術的なインパクトもさることながら、ビットコインの「新たな通貨」としての側面も非常に画期的なものであるといえます。そもそも、ビットコインなどの暗号通貨と日本円やUSドルなどの法定通貨には、どのような違いがあるのでしょうか。今回の記事ではビットコインを既存の法定通貨と比較しながら、暗号通貨の特徴を「通貨」という観点から見ていきます。

 

「通貨」とはなにか?

 通貨とはなんでしょうか。日本円やUSドルなどの法定通貨に加え、過去には貝殻や金などが通貨として流通していた時代もあります。これらの通貨に共通するのは、

(1)価値貯蔵

(2)価値尺度

(3)交換手段

という三つの機能です。

 ビットコインは1BTC、2BTCなどと数えることが出来る点で価値尺度として成り立ち、またビットコイン建て決済なども浸透してきており交換手段としての役割を果たしていると言えます。しかしながら価値貯蔵手段としての役割については、現段階では投機資金の流入が大きく価格が不安定であることから議論が分かれている状況です。

 ではビットコインを通貨として見なしたときに、法定通貨とどのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

 

法定通貨との三つの違い

 ビットコインと法定通貨との違いは大きく分けて「発行主体の有無」、「取引の透明性」、「第三者を介さないP2P送金」の三点です。詳しく見ていきましょう。

(1) 発行主体の有無

 ビットコインと法定通貨との最大の違いは「発行主体の有無」です。法定通貨の場合、発行をしているのは中央銀行であり、金融政策を通じて法定通貨の発行量(マネタリーベース)を調整・管理しています。それにより、為替相場や物価をあるべき水準に合わせ調整しています。これは見方を変えれば、「中央銀行が政策的に法定通貨の価値を調整することができる」と言えるでしょう。

 一方でビットコインの最大の特徴は「発行主体が存在しない」点です。ビットコインでは、プログラムに従って自動的にビットコインが発行されており、2140年頃に通貨発行上限の2100万BTCに達したあとはビットコインは新規発行されません。このようにビットコインは発行主体が存在せず自動的に発行されていくため、発行量や通貨価値を第三者(中央管理者)によって左右されることはありません

(2) 取引の透明性

 ビットコインの取引履歴はすべてブロックチェーン上に記録されているため、どのアドレスからどのアドレスにいくら送金されたのかが第三者から閲覧可能です。ブロックチェーン上に個人を特定可能な情報は記録されていませんが、アドレスと特定の個人が結びつけばその人の全ての取引記録を追跡することが可能です。

 これはあらゆる取引を誰もが確認できる「透明性」を担保している一方で、全ての取引記録が他者に閲覧されてしまうことが、プライバシー問題として懸念されています。

(3) 第三者を介さないP2P送金

 法定通貨を国内で送金する場合、口座振替などを利用することになるでしょう。また国際送金では国際銀行間決済ネットワーク(SWIFT)を通じさらに複数の銀行を介す必要があります。複数の事業者を介することで、高額な送金手数料がかかってしまいます。

 ビットコインでは、アドレスを持っている相手であれば誰にでも、第三者を介さず直接送金することができます第三者を介さない個人間で直接やり取りすることをP2P(ピア・ツー・ピア)と言います。ビットコインでは送金の際に銀行やクレジットカード会社を介する必要はありません。またビットコインでは国内外にかかわらず送金手数料が低く、高くても数十円程度です。このため「国家」という枠組みを超えてグローバルに流通する可能性を持っています。

 

まとめ

 今回はビットコインと法定通貨を比較していきました。法定通貨が国を主体として構築されている通貨と考えると、ビットコインが国の枠組みを超えた革新的な取り組みであることがわかります。現段階では投機資金の流入が大きいために価格が不安定な状況が続いていますが、さらなる普及によって価格が安定すれば、将来的には法定通貨に代わる新たな通貨となる可能性もあるといえるでしょう。

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BBC編集部
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ブロックチェーンビジネス研究会(略称:BBC)編集部です。海外の業界ニュースや、ブロックチェーンや暗号通貨について基礎的な内容を発信していきます。