ビットコインがハードフォークしたらどうなるのか?保有者は何をすべき?

 前回の記事ではBitcoin Core(ビットコイン・コア)派とBitcoin Unlimited(ビットコイン。アンリミテッド)派の対立について触れました。状況次第ではBitcoin Unlimitedによるハードフォークが実行され、ビットコインブロックチェーンが分裂する可能性があります。では、ハードフォークが起きた際にどうなるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

 

ハードフォークが起きると持っているビットコインはどうなるの?

ハードフォークが起きると、その時にユーザーが保有しているビットコインが、ビットコイン(BTC)とビットコインアンリミテッド(BTU)の二つに分かれます。ビットコイン10BTCを持っていた人は、ハードフォークと同時に10BTCと10BTUを保有することになるのです。これは、ハードフォーク時まではBTCとBTUが同じブロックチェーンを取引記録として同期しているからです。

 

リプレイ攻撃とは?-2つのコインを識別する必要

ハードフォーク時に問題となるのが、片方のコインの送金処理を行うと二つのコインが同時に送られてしまう「リプレイ攻撃(Replay Attack)」というものです。イーサリアムがハードフォークを行ってイーサリアムクラシックが誕生した時にも同様の問題が生じ、大きな混乱を生みました。このときはETHとETCの識別をする対応が遅れたため、取引所やウォレットによってはハードフォーク後にETHの送金処理を行うと同時にETCのブロックチェーンでも送金処理が行われてしまい、同額のETCが送金されてしまう事態が生じてしまったのです。

 ビットコインにおいても同様の事態が発生するのを防ぐため、取引所19社は合同で、ハードフォークが実行された場合にはBTCとBTUを別の通貨として扱い、そのためにBU側にハードフォークの場合はリプレイ攻撃への対策を講じるよう求める声明を発表しました。これによって、リプレイ攻撃への対策がBU側でなされれば、19社の取引所では二つのコインを別々に取引することができるようになりますが、他の取引所やウォレットが対応するかは現時点では未定のものも多くあります。送金先がBTUに対応していない場合はBTUが引き出せなくなって実質消滅する可能性もありますので、フォーク前後はBTC・BTUともに送金を控える必要があります。

 

ビットコイン保有者は、何をすべきか?

送金をしなかったとしても、取引所や外部ウォレットサービスなどにビットコインを置いておくことには引き続きリスクが残ります。秘密鍵の管理を自分で行うタイプの分散型ウォレットでは、フォークとともにBTC保有者は同額のBTUを保有することになります。しかし取引所では各ユーザーが秘密鍵を所有しているわけではなく、銀行にお金を預けているのと同じ状態です。そのため、もしビットコインを預けた取引所がどちらか片方の通貨にしか技術的に対応していない場合、ユーザーがBTCとBTUを別々に管理できないだけでなく、そもそもユーザーにBTUが付与されない可能性もあるのです

取引所に暗号通貨を預ける構図については以下の記事で詳しく解説しています。
取引所にビットコインなどの暗号通貨を預けることのリスクとは?

このリスクを回避するためにも、自分で秘密鍵を管理できる分散型ウォレットにビットコインを引き上げ、取引所の対応を慎重に見ていく必要があります。そして各取引所のBTCおよびBTUの対応について確認してから取引所を利用することで、安全に取引を行うことができるでしょう。

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BBC編集部
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